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女優・のん(28)が、脚本・監督・主演を務める映画『Ribbon』(25日公開)。多くの卒業制作展がなくなり青春を奪われていく学生たちの悲しみを目の当たりにした、のんが「世の中の擦りきれた思いを少しでもすくい上げたい」という思いで企画した。このほどインタビューに応じ、作品への思いから、今後の展望まで語ってくれた。 のんが監督を務めるのは、YouTube Original『おちをつけなんせ』(2019年)に続き、2作目。のんは「脚本を書いて映像を撮ることが好きなんです。長編作品への意欲はもちろんありましたし、次があるならもっといい作品にしたいという思いがありました」と語る。 自身で手がけた脚本は、鬱屈(うっくつ)とした現状を、のんらしい持ち前のパワーで痛快に打破していく“再生”の物語となっている。コロナ禍により表現の術を奪われ、自分のやるべきことを見つけだせずに葛藤する美大生“いつか”をのんが演じる。 全世界的なパンデミックに揺れ、エンタメは“不要不急”にカテゴライズされた。のんは「自分自身を否定されたようで反発したい気持ちにもなりました。でも状況的に命の方が大事というのは揺るがなくて、生き死にが関わっていることだから制限されることに抗えない気持ちもある」と葛藤する中で「自分は、こんなに強い気持ちで表現したい人間だったんだと自覚することができました」と心境の変化もあったという。 止まっていた時計の針が動き出すように、表現者として新たな一歩を歩み始めたのん。2度目となる監督業は「今回の作品は、自分発信の映画だったので“人にどうやって思いを伝えるのか”が特に苦労しました」と吐露。それでも「自分が見せたいもの、伝えたいメッセージをリアルな物として届けられることが気持ちいい。役者だと作品のメッセージに賛同して届ける役割が多く、作り手の気持ちよさとは違うものがある。『自分がこうやりたい!』というのを実現していくことができるのは、本当に面白いことだなと思うと同時に、大変だなと思うこともたくさんありました」と語り、充実の表情を浮かべた。 「次も映画を作りたいという意欲がすごく湧きましたし、今回、『Ribbon』を作って、コロナ禍で考える機会が増えて、改めて表現すること、演技すること、物を作ることがこんなに好きだったんだなと。いい意味で『これしかないんだな』と諦められる強い気持ちになりました」。“表現者”として強い思いをにじませながら「30代に向けて頑張ります!」と笑顔でインタビューを締めていた。

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  • ”表現者”としての思いを語ったのん (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『Ribbon』より(C)「Ribbon」フィルムパートナーズ
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