「最下位取っても、優勝することあるんで、あきらめないでください、みなさん」。優勝が決まった瞬間、野田クリスタル(34)は目に涙を浮かべて呼びかけた。漫才日本一を決める『M-1グランプリ2020』(ABC・テレビ朝日系)で、16代目王者に輝いた野田と村上(36)による、お笑いコンビ・マヂカルラブリー。3年ぶりとなる『M-1』決勝の舞台で、史上最多となる5081組の頂点に立ち、賞金1000万円を獲得したが、自分たちのネタについて「漫才」か「コント」なのか、悩みを抱えながらも信じた道を突き進んで“漫才”王者になった。 マヂラブと『M-1』をめぐっては、3年前の決勝で苦い経験がある。審査員の上沼恵美子から愛のムチを受け、次こそはとの思いを持ち続けた。野田が今年“ひとり芸”の日本一を決める『R-1ぐらんぷり』(※当時の表記ママ)を制した際には「えみちゃん、やったよ!」と呼びかけ、この日の『M-1』決勝のつかみでも、野田が「どうしても笑わせたい人がいる男です」と自己紹介し、会場がどっと沸き、上沼が笑顔を浮かべるアップの映像も映し出された。
2020/12/21