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『天気の子』醍醐虎汰朗&森七菜、はじめての予告アフレコ【現場レポート】

 2016年に社会現象を巻き起こした『君の名は。』から3年。新海誠監督の最新作『天気の子』(7月19日公開)の予告編が解禁され、音楽はRADWIMPSが担当することが明らかになった。『君の名は。』の黄金タッグの再来を知り、密かに歓喜していた2人がいた。予告編でキャラクターボイスも初公開となった、帆高役の醍醐虎汰朗と陽菜役の森七菜だ。

新海誠監督最新作『天気の子』(7月19日公開)本編映像&主題歌を使用した予告編が解禁。ナレーションは帆高役の醍醐虎汰朗、陽菜役の森七菜(C)2019「天気の子」製作委員会

新海誠監督最新作『天気の子』(7月19日公開)本編映像&主題歌を使用した予告編が解禁。ナレーションは帆高役の醍醐虎汰朗、陽菜役の森七菜(C)2019「天気の子」製作委員会

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 3月某日、某所で行われた『天気の子』予告編のナレーション収録。新海誠監督がスタンバイするスタジオに現れた醍醐と森。3人が顔をそろえるのは、昨年12月の製作発表会見以来、とのこと。

 2000人のオーディションの中から選ばれた2人だが、アニメの声優は初挑戦。しかも、声の収録自体、この日が初めてで、新海監督が「元気ないな?」と心配になるくらい、2人とも緊張でガチガチ。録音ブースに慣れてない2人は、ガラス越しに見える新海監督や作業スタッフ、さらには我々取材記者らの視線が自分たちに向けられている状況にかなり戸惑っているように見えた。

 実は、本編のせりふが書いてある台本を受け取ったのもこの日で、醍醐と森はビデオコンテ(絵コンテ段階の絵を元に、スタッフ間で作品のイメージを共有するために作られる設計図のようなもの)しか見ていなかった状態。予告編のナレーションは、文章としては短いものだったが、いきなり、帆高として、陽菜として、声を吹き込むというのも無茶な話だ。

 そこで、収録をはじめる前に本読みをすることに。帆高と陽菜以外の登場人物は新海監督が演じ(慣れているのか、とてもうまい)ながら、2人の緊張をほぐしていく。頃合いを見て、いざ本番。

 まず、醍醐から。「これは、僕と彼女だけが知っている 世界の秘密についての物語だ」というせりふを新海監督や音響監督の指示を受けながら、OKが出るまで、何テイクも繰り返す。交代して、森も同様に「あの日、わたしたちは 世界のかたちを決定的に変えてしまったんだ」というせりふを、微妙で細かい指示に応えながら、何回も繰り返した。

 そして、録音したばかりの2人のナレーションと、新海監督自ら編集した映像を合わせた予告編をプレビュー。その映像にはRADWIMPSによる主題歌「愛にできることはまだあるかい」が入っていて…。

 予告編の後半、RADWIMPSの野田洋次郎のボーカルが聴こえた瞬間、2人は「うおぉ! すごいー!!」と歓声を上げて立ち上がり、ハイタッチ。醍醐が「自分で入れた声なのに別人に聞こえたというか、何よりRADWIMPSさんの歌に鳥肌が立ちました」と、興奮気味に語ると、森も笑顔で大きくうなずき「とんでもないなって思いました。音楽も醍醐くんの帆高も、私の陽菜も、一つになれて、すごくうれしい気持ちになりました」と話していた。

 緊張感でいっぱいだった2人も、予告編の出来栄えを見て急にテンションが上がり、みるみる笑顔が輝きだした。いよいよこれから本格的なアフレコが始まるという実感を噛みしめつつ、醍醐と森の「はじめての予告アフレコ」は終了した。

■「はじめての予告アフレコ」終了後の3人を直撃

――アフレコを終えて、いかがですか?

【新海監督】毎日スタジオで帆高や陽菜を描きながら、醍醐くんや七菜ちゃんは元気かな?と思っていました。きょう2人に会って、声を聞いて、やっと帆高と陽菜に会えた、という気持ちになりましたし、オーディションで醍醐くんと七菜ちゃんを選んでよかった、ときょう改めて実感しました。ありがとうございました。

【醍醐】&【森】ありがとうございます。

【醍醐】新海監督が緊張を和らげてくださったので、なんとか落ち着いて帆高としてせりふを言うことができました。何が正解なのか、まだ分かっていない状態ですが、新海監督がOKと言ってくださったので、今日はOKだったのかな、って思います。

【新海監督】OKです(笑)。まさかあんなに2人が緊張しているとは思わなかった。

【醍醐】いや〜、緊張してました。

【森】私は、声を出すのも怖くて、なんでこいつを選んだんだろうって思われたら…って考えちゃって(笑)。なかなか、一言目を発する勇気が出なかったです。

【新海監督】最初、全然、笑ってなかったですもんね。「元気ないな」ってちょっと心配していました。ほかにいろんな仕事をやってる2人が、こうして緊張して臨んでくれたというのは、それだけこの作品のことを大事に思ってくれたからだろうと、うれしく思いました。

――昨年12月の発表からきょうまで約3ヶ月、何か準備は?

【醍醐】僕はちゃんと声が出せるようになろうと思って、カラオケにたくさん行きました(笑)。地声ではない声で歌ってみたり、ものまねを意識して歌ったてみたり、自己流なんですけど、いろいろ試しながら歌ったことで、意識して声を出す感じを学べたかな、と思っています。

【新海監督】そんなことやってたんだ(笑)

【醍醐】自分が楽しいからカラオケに行ってた、というのもあるんですけど(笑)

【森】私はこの3ヶ月間、ドラマの撮影(『3年A組-今から皆さんは、人質です-』)などをしていたんですが、どこかでいつも『天気の子』のこと考えていました。いただいたVコンテを見ながら、醍醐くんと私が実写で帆高と陽菜を演じたらどんな感じになるかな?って、ずっと妄想して楽しんでいました。あと、ボイストレーニングにも通っていました。

【新海監督】実は、七菜ちゃんは製作発表の後、自分で描いた空の絵を送ってくれたんですよ。青空に白い雲が浮かんでいる絵。あれは、水彩ですか?

【森】水彩です。冷静に考えたら、空を描く天才といってもいい新海監督に、素人の私が絵を送りつけるって、もう、本当にお恥ずかしい(笑)

【新海監督】そんなことないですよ。スタジオの僕のデスクの目の前に貼ってあるんですけど、仕事中に空が見たくなったら、その絵を見て、毎日ちょっとホッとしてます。窓ができたみたいで、うれしかったです。

【森】ありがとうございます。

【新海監督】こちらこそありがとうございます。

――今後、本格的なアフレコに向けて、2人に対してメッセージありますか?

【新海監督】声だけのお芝居は、実写のお芝居とはまた違う面白さにあふれていると思うんです。きょうは醍醐くんと七菜ちゃんの2人だけでしたけど、ほかのキャストと一緒に収録することもあると思う。声だけの世界でどういうふうに戦っているのか、声だけで表現するってどういうことなのか、プロの声優さんたちを間近で見るだけでも、何かしら得るものがあると思うので、「どうしよう、緊張する」というよりは、新しいことを知る楽しみがたくさんあるな、という気分で収録に来てもらえると、こちらとしてもすごくうれしいです。

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  • 新海誠監督最新作『天気の子』(7月19日公開)全ての音楽をRADWIMPSが担当

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