クリント・イーストウッド監督&主演最新作『運び屋』が、3月8日より日本公開された。メキシコ犯罪組織の“ドラッグ運び屋”として、巨額を稼いだ90歳の米・園芸家の実話をもとにした犯罪ドラマだ。家庭を顧みずに仕事や社交に没頭した過去を、老年になって償おうとする主人公を、88歳のイーストウッドが演じている。 本作の米国における作品評価は、「イーストウッド映画史上、指折りの良作」とするものから、辛評までさまざまだ。観る人の年齢や性別、立場や人生経験によって、感じ方が大きく変わる作品でもあるだろう。ただし、イーストウッドの監督としての手腕や情熱、そして、主役級スターとしてのカリスマと迫力に、異論を唱える声はほとんどない。「イーストウッドに衰えなし」なのだ。
2019/03/09