ロックバンド・L’Arc〜en〜Cielが20日、東京ドームで1年8ヶ月ぶりにして初のクリスマスライブ『LIVE 2018 L’ArChristmas』を開催し、前日とあわせて2日間のべ11万人を熱狂させた。

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　オープニング映像に続いてメンバーがポップアップで登場し、hyde（Vo）、ken（G）、tetsuya（B）、yukihiro（Dr）の4人がそろうと、待ち焦がれていたファンの大歓声が響き渡り、大ヒット曲「winter fall」で幕を開けた。コンセプトは「マジカルクリスタルナイト」。冬の曲を中心に構成され、セット、映像、照明による演出で観客を幻想世界に引き込んだ。

　hydeは「L’ArChristmasへようこそ！　１年8ヶ月ぶり。そろいましたね。L’Arc〜en〜Cielです！」とあいさつ。「どうですか、この並び。これ、トランプだったらかなり強い手だと思います。これは既に、クリスマスの奇跡が起こっているということでは？」とおどけ、「平成最後のL’Arc〜en〜Cielを存分に楽しんでいってくれ！」と呼びかけた。

　続けて「こんな師走の平日に来てくれてる皆さんは、かなりのマニアだとお見受けしたので。今日は久しぶりの曲をご用意させてもらいました。最後まで一緒に楽しもうぜ！」とあおると、まずは「BLESS」を披露。そして、20年以上ぶりの披露となる「Dearest Love」が始まると、観客は息をのむように聴き入った。

　アカペラでスタートしたのは「Hurry Xmas」。hydeがtetsuyaの肩を抱くと、大歓声があがる。LEDのツリーが出現すると、あらかじめ配布されていた“L’ed”バンドが赤白緑のクリスマスカラーで点灯し、会場が華やいだ。

　サンタのコートにサンタ帽をかぶったhydeを筆頭にメンバーがセンターステージに移動すると、「クリスマスっぽくアレンジしました」と紹介し「未来世界」アカペラバージョンを歌唱。kenとtetsuyaが美しいハーモニーを響かせた。「trick」ではメンバー4人が順にボーカルを取り、横一列に並んでパフォーマンスする姿は圧巻。すさまじいオーラと迫力を漂わせ、観客を圧倒した。

　hydeは「みんなの笑顔を見られて、すごく感動して、最初から泣きそうになっちゃって…。ありがとうございます。みんなが笑顔になるのが楽しいから、サンタクロースの気持ちがわかりました」としみじみ。「僕たちからのプレゼントは皆にちゃんと届いたかな？」と呼びかけると、5万5000人が割れんばかりの拍手で応えた。

　さらに「クリスマスということで、『神様っているのかな？』って考えてみました」というhydeは「でも、神がいなかったとしても、クリスマスってたくさんの人に夢を与えることができてるじゃないですか。信じるとか信じないじゃなくて、今日僕たちがこうやって出会えた奇跡、そして愛し合った時間。これは確かに存在してた。とても重要なことだと思います。導いてくれたこの日に感謝します」と目をうるませた。

　L’edバンドの演出でスタンドに『L’ArChristmas』の文字が浮かびあがるなか、ラストナンバーは「雪の足跡」。ステージには雪が降り、アリーナには紙吹雪が舞い散った。最後に「きよしこの夜」の一節を短く織り込むと、hydeは「どうもありがとう！　メリークリスマス！」と高らかにあいさつ。tetsuyaは「ありがとう、またね〜！」と深々と一礼して再会を誓い、約3時間の夢のようなステージに幕を下ろした。

■L’Arc〜en〜Ciel『LIVE 2018 L’ArChristmas』セットリスト

01. winter fall
02. Caress of Venus
03. snow drop
04. BLESS
05. 接吻
06. fate
07. Dearest Love
08. MY HEART DRAWS A DREAM
09. Hurry Xmas
10. Driver's High
11. DIVE TO BLUE
12. 未来世界
13. 静かの海で
14. trick
15. X X X
16. Wings Flap
17. Link
18. White Feathers
19. Don't be Afraid
20. twinkle, twinkle
21. I Wish
22. 雪の足跡

撮影：今元秀明、岡田貴之、緒車寿一、加藤千絵、田中和子