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閉幕したコミケ、酷暑の夏に求められるさらなる対策とは?

 10日から東京ビッグサイトで行われていた『コミックマーケット94』が12日、最終日を迎えた。3日間の来場者数は実に53万人。昨年を上回る人出で盛況だったが、問題になったのはやはり、連日の暑さだった。初日に救護された人数は、実に180人近くだったという。より安全にイベントを楽しむために、運営側がなすべきこととは? 来場者の声から、今後への課題を探る。

12日に閉幕した『コミックマーケット94』。初日の屋外は39度を越えた (C)oricon ME inc.

12日に閉幕した『コミックマーケット94』。初日の屋外は39度を越えた (C)oricon ME inc.

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■初日から屋外は39度超え、カタログでは暑さ対策の注意も

 最終日の12日こそ落ち着いていたものの、初日と2日目の東京ビッグサイトは、まさに酷暑。なかでも初日の屋外の気温は、39度を越えていた。開催前に運営側から販売されたカタログにも、「水分と塩分を採って」「無理をせず、体調が悪いと思ったら休む」など、暑さ対策についての注意が事細かに記載されていた。

 このように運営側も対策をしていたせいか、屋内会場では意外にもそこまで気温は上昇せず、懸念されていた“コミケ雲”(来場者の熱気と湿気が空調で冷やされてできる靄のようなもの)の発生もなかった。やはり問題なのは、直射日光をさえぎるもののない屋外だ。

■“日本一美しい待機列”が“日本一過酷な待機列”に

 コミケの風物詩として、“待機列”というものがある。とくに、午前10時の開場を前に、お目当ての同人誌やグッズを手に入れるため、早朝から入り口に並ぶ人々の列は壮観。その待機列は“日本一美しい”とも言われるが、酷暑の中で数時間も並び続けることは体力的に大きなダメージになることは間違いない。

 朝8時に来場したという20代の男性3人組は、「とにかく、外で2時間並んだのが今日で一番つらかった」という。「直射日光をさえぎるものがないのがキツいんです。難しいとは思うけど、テントなどで日陰にしてくれたら、どんなにいいか…」と、その過酷さを語る。さらに「飲み物の移動販売があったらいい」と要望。「販売している場所はもちろんあるけど、列を抜けて買いに行くのはなかなか難しい。移動販売してくれたら、並びながら買えるのに」と、体験者ならではのアイディアを述べた。

■「会場で暑さ対策グッズを販売してくれたら、救護の人数も減るのでは?」

 もちろん運営側も手をこまねいていたわけではなく、会場ではひっきりなしに暑さ対策についてのアナウンスを実施。一般来場者だけではなく、コスプレイヤーにも「止める勇気を持って、体調を優先して」と異例の呼びかけを行ったことも話題になった。だが、「それだけでは不十分ではないか」と語る来場者もいた。

 16回目の参加となった20代の男性は、「事前に調べて、もちろん暑さ対策はしてきた」という。「そういう人が多いとは思うけど、これだけ人数が多いと忘れてきてしまう人や対策が不十分な人もいると思う。そういう人に向けて、アナウンスだけではなく、会場の目立つ場所で帽子やタオルなどの対策グッズを販売してくれたらいいと思う。救護の人数も減るんじゃないですかね」。

■初日の救護者は約180人、求められる“一歩手前”で踏みとどまれる対策

 初日の10日には、なんと180人近くが救護所に運ばれたという報道があった。来場者のツイッターでは、「ひっきりなしに車椅子に乗せられて運ばれていく」「若い人が運ばれる率が高い気がする。逆に体力に自信ない年配の人はしっかり対策してるのでは?」といった発言も見られた。

 こうして現地の状況を見て来場者の声を聞くと、運営側に求められるのは、来場者が“救護の一歩手前”で踏みとどまれるような対策ではないだろうか。もちろん、このような問題点や来場者の意見を踏まえ、運営側の対応も年々向上していってはいる。だが、今夏の酷暑ぶりはその上を行ってしまった。

 夏と冬の年2回行われるコミケ。2019年夏に開催される『コミックマーケット96』は、東京五輪に向けた工事の影響で使用できるスペースが限られるため、4日間の開催(8月9日から12日)となるそうだ。コミケ史上初の4日間、より安全で快適なイベントとなることを望みたい。
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