女優の松雪泰子が4日、東京・天王洲銀河劇場で上演される舞台『「この熱き私の激情」 それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌』開幕直前会見に出席した。人生を終わらせようとしている娼婦を演じた松雪は「本当に怖くて、死に向かっていく精神状態をつかまえることも困難でしたし、せりふを通して体現していくのも苦悩の連続でした」と葛藤の日々を明かした。 2009年に36歳の若さで自らこの世を去った女性作家のネリー・アルカンが残した4篇の小説のなかに書き綴った一部をコラージュ。ネリーの小説を読んだという松雪は「とにかく死に向かっていく彼女の精神状態を考察し、イマジネーションしていくなかで、自分の中にある潜在的な痛みが彼女の痛みとヒットする瞬間が何度もあり、そのたびに苦しくなって身動きができなくなった」と共鳴した。
2017/11/04