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【西郷どん】みんなでつくる「生きた薩摩ことば」

 NHKで放送中の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)が盛り上がっている中、来年の大河ドラマ『西郷どん』(1月7日スタート)の撮影も7月5日から始まっている。

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 『西郷どん』の主人公は、幕末・明治維新期に活躍した、鹿児島を代表する偉人・西郷隆盛(1827〜1877)。歴史の教科書にも載っていて全国的な知名度は高く、地元では圧倒的な人気を誇る。それだけに、西郷たちが話す「薩摩ことば」ひとつをとっても、細心の注意を払いながら撮影が進められている。

 薩摩ことば指導に当たるのは、鹿児島県出身の俳優、迫田孝也田上晃吉。迫田は、『真田丸』(2016年)に主人公・真田信繁の腹心、矢沢三十郎役で出演していたことも記憶に新しい。田上は『篤姫』(08年)で薩摩藩士・有村雄助を演じたほか、『龍馬伝』(10年)で方言指導を経験している。

 迫田と田上は、「生きた薩摩ことばを全国へ」をモットーに、西郷が生きた時代の薩摩ことばを調べることから取り掛かり、西郷が登場する過去の映像作品を見たり、年配の方々に話を聞いたりしながら、台本を薩摩ことばへ直し、リハーサルや撮影にもつきっきり。役者の芝居を見て修正したり、急きょせりふが変更・追加されて、その場で適切な言葉をひねり出したり、エキストラの何気ない会話にもアドバイスしたり、「せりふが生き生きとした言葉に聞こえるように心がけています」(田上)。

 ただ、あまりネイティブすぎても、ドラマを観る上ではストレスになる。迫田は「そのさじ加減が難しい。例えば、薩摩ことばの『あい』(代名詞、標準語の『あれ』)は、役者さんが演技しながら使えば伝わる。『どけいっとな?』は伝わらないかもしれないから、『どこにいっとな?』にする。監督や役者さんと話し合いながら、どこまで薩摩ことばで攻めるか、引くか、せめぎ合っています」。

 やることは多く、責任も重い。その分、やりがいも大きい様子で、「僕たちが作ってきた薩摩ことばが、役者さんたちのお芝居により息吹が与えられて、生き生きと泳ぎ出している。来年1月からの放送を観るのがいまから楽しみです」(迫田)。

 一方、西郷役の鈴木亮平や大久保利通役の瑛太、西郷の3人目の妻となる岩山糸役の黒木華ら役者たちも、薩摩ことばと真摯(しんし)に向き合っている。鈴木は「薩摩ことばは本当に複雑なイントネーションで苦労しています。ですので、現場ではなるべくみんなで普段から薩摩ことばを使うようにしているんです」と明かし、瑛太も「難しいですが、音楽や曲を覚えるようなつもりで、意識し過ぎないようにやりたいです」。

 黒木も「難しい」と思うだけでなく、「にゃぁも」という薩摩ことばが「響きがかわいくて気に入っています」と、前向き。困難なことがあっても、一生懸命、あきらめずに、その過程を楽しもう、という西郷が残した教え(『南洲翁遺訓』より)が、自ずと浸透しているようだ。

 ちなみに、「にゃぁも」とはちょっとした気持ちを表す感嘆詞の一つで「『あらまあ』のような意味」と、とっさに説明を加えたのは、西郷や大久保の若き日の恩師・赤山靭負(ゆきえ)役で出演する沢村一樹。沢村は鹿児島県出身で、薩摩ことば指導の迫田や田上にとっても心強い存在だ。



関連写真

  • 2018年大河ドラマ『西郷どん』薩摩ことばと格闘する西郷隆盛役の鈴木亮平 (C)ORICON NewS inc.
  • 薩摩ことば指導の迫田孝也(左)と田上晃吉(右) (C)ORICON NewS inc.
  • 鹿児島ロケ中、取材に応じた出演者(左から)黒木華、鈴木亮平、瑛太、沢村一樹 (C)ORICON NewS inc.
  • 2018年大河ドラマ『西郷どん』鹿児島ロケの鈴木亮平(西郷隆盛役) (C)ORICON NewS inc.
  • 2018年大河ドラマ『西郷どん』鹿児島ロケの瑛太(大久保利通役) (C)ORICON NewS inc.

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