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山本耕史&志尊淳、“師弟関係”の役柄通して絆深まる

 俳優・山本耕史が昭和を代表するスター・植木等さん、志尊淳が植木さんの付き人兼運転手でありながら後に俳優・コメディアンとなる小松政夫を演じるNHK土曜ドラマ 『植木等とのぼせもん』(毎週土曜 後8:15、全8回)が9月2日よりスタートする。第一回では植木さんが「俺を義父と呼べ」と小松に言ったことから師弟関係=父子関係を結ぶが、「小松さんが志尊くんで良かった」(山本)、「“先輩の象徴”というくらい面倒をみていただいてる」(志尊)と、演じる2人もまた撮影とその裏で信頼関係を築き上げている。

NHK土曜ドラマ 『植木等とのぼせもん』(毎週土曜 後8:15、全8回)が9月2日よりスタート (C)NHK

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■時代の寵児・植木等を演じる苦労「すごく絶妙に難しい」

 山本は「例えば大河で演じた土方歳三さんなど、想像とある程度残ってたりする肖像画などから人物像がイメージできますが、植木さんは調べれば映像も出てくる。どこまで似せるか、モノマネになると『モノマネしてる』と思われてしまう。かといって全く寄せずにやれば、だったら植木等じゃなくていい、となってします。だから、すごく絶妙に難しいんですよ」と、そのバランスには苦労する点も多い。

 「今回は僕がやっているけど、植木さんと小松さんがつくった世界観を僕らが演じさせてもらっている。自分たちの作品とはなんとなく口が裂けても言い難いというか、そういう意味でも謙虚な気持ちでいます」と確固たる覚悟とスタンスを明かした。

 実在するというだけでなく、多くの人のなかに本人のイメージが出来上がってる人物を演じることは山本だけでなく、志尊にとっても相当な難題。「正直、イメージが合っているのかという不安の方があった」と戸惑う気持ちもありながら「付き人時代の小松政夫さんは資料でしか見たことがなかったので、自分と照らし合わせるのは難しかったです。みなさんが知らない時代の小松さんと自分と似ているところを合わせつつ、イメージをうまくリンクさせられたらと。後々楽しくなってきました」と、熱くてまっすぐな“のぼせもん”を演じている。

 第一回では山本によって歌われた「スーダラ節」「無責任一代男」は本人と間違いそうになるほどの再現率で、普段の喋り方も植木さん独特のものと重なり、正直、驚かされた。歌録りでは「僕の声なんですが、『植木さんにもっと寄せていい』と言われたので、自分でもかなり寄せてます。だから芝居は寄せすぎずにできる。普段の植木さんの場面は自分の中でのイメージとそこまで寄せない、という感じ。歌は思ったよりも寄ったので、植木さんを大好きな友達に聞かせたら、わからなかったようなのでうれしかったですね」。

■『あの小松さんを志尊くんが!?』撮影経て印象に変化

 誰もが知る植木さんと今も芸能界で活躍する小松を演じる彼らに課せられたハードルは相当なものだが、ともに“モノマネ”ではなく、世の中の人が知らない素顔をどこまでリアルに表現していくのかに腐心する。山本は「みなさんが知っている人ではありますが、普段の植木さんは真面目な方だったと聞いているので、真面目で家族思い、弟子思いなひとりの人間として演じています」とこだわった。その出来栄えには、演じるにあたって多数の資料を読み込んだという志尊も「山本さんは第一声から植木さんにしか思えなくて…。僕ももちろん小松さんを、モノマネではなく内側からつくっていこうとしてたんですけど『植木さんだ!』とすごく圧倒されました」と目を見張った。

 クランクイン前には2人でディスカッションしたそうで、志尊は「山本さんは普段から大先輩で尊敬しているので、作品上の植木さんと小松さんの師弟関係はリンクするところもあると思って演じています。山本さんはなんでも受け入れてくださいますし、助けていただいています」と役柄と重ね合わせる。山本も「個性的なクレージーキャッツのなかで、22歳の志尊くんが、その頃の小松さんを演じるのはプレッシャーだと思うけど、ついみんなが注目してしまう存在だし、愛されるところが僕は志尊くんで良かった。愛すべきキャラクターとなってる」と太鼓判を押す。

 山本は「僕は小松さんとも共演させていただているので、正直、『あの小松さんを志尊くんが!?』と思う部分はあったけど、2人で話し合いもしたり、そういう意味でも植木さんとの師弟関係も愛情あふれて描かれているので、とっても楽しくやらせてもらってます」と充実した様子。「小松さんの他にあのキャラクターってないでしょ?だからなかなか大変だな、というところも話しますし、『今の22歳くらいだとどこでどんなことして遊ぶの?』とか(笑)。植木さんと、小松さんもこういう関係性だったのかなとかリアルに感じましたね」としみじみと語った。

 日本に元気を届けた植木さんをはじめとするハナ肇とクレージーキャッツ、そして伝説的番組『シャボン玉ホリデー』。そんな華やかな芸能界の裏側を描きながらも、師弟であり、親子である2人が駆け抜けた笑いあり、涙ありの“青春”がそこにはある。山本と志尊、役柄を通して芽生えた絆が画面からにじみ出ることを期待したい。

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  • NHK土曜ドラマ 『植木等とのぼせもん』(毎週土曜 後8:15、全8回)が9月2日よりスタート (C)NHK
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