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レベッカ、武道館で28年ぶりツアーに幕 NOKKO感慨「果てしない道のりだった」

 ロックバンド・REBECCA(レベッカ)が1日、東京・日本武道館で約28年ぶりのライブツアー『REBECCA LIVE TOUR 2017』(5ヶ所9公演)のファイナルを迎えた。2時間にわたって17年ぶりの新曲「恋に堕ちたら」(11月1日発売)を含む全19曲を披露。ぎっしり満員の観客は1曲演奏が終わるごとに熱烈な拍手喝采を贈り、胸を熱くした。

万雷の拍手を浴びるREBECCA Photo by 上飯坂 一

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 レベッカは1990年1月19日、『BLOND SAURUSの逆襲』ツアーファイナルを日本武道館で迎え、その公演後に活動休止を発表。ライブを行わないまま翌91年2月に解散した。実に27年7ヶ月ぶりとなる武道館公演に、ステージ真裏の北ブロック以外解放された客席はぎっしり満員。暗転したステージにサポートメンバーを含む7人が登場すると、割れんばかりの拍手と指笛が鳴り響いた。

 1曲目の「MOTOR DRIVE」から観客は手拍子とともに体を揺らし、「76th Star」ではミラーボールが回り、武道館がプラネタリウム化。黒いコートを脱ぎ捨てたボーカルのNOKKOはゴールドのワンピース衣装でくるくるとターンし、ステップを刻み、2年前の再結成ライブよりも自由さを増したパフォーマンス。「どうもありがとう! 2017年のレベッカです。28年ぶりのツアーを回って、今日最後の日を迎えることができました。皆さんに会えてとってもうれしいです。ほんとうにうれしいです」とあいさつし、喜びをかみしめた。

 2年前には演奏しなかった「London Boy」、アルバム人気曲「Cotton Time」を披露すると、NOKKOはツアーを振り返り「短いと言えば短いツアーだったんですが、28年ぶりの人々にとっては果てしない道のりだったんですよ」と感慨深げに告白。40代以上が中心と思われる観客に向け「目の前でみるみる若返っていくお客さんから本当に勇気をいただきました」と言って笑うと、「勇気をもって行こうじゃないかと思いました」と右手を突き上げ、土橋安騎夫(Key)も同調して右手を突き上げた。

 NOKKOはメンバーにも感想を求め、会社勤めの傍らバンド活動を行っている高橋教之(B)は「ここに初めて来たのは1975年4月、高校1年でした。クイーンを観に来て、なんて広いところなんだろうと思って、その1ヶ月後にグランド・ファンク(・レイルロード)を観に来て、そのときに俺もここでやってみたいなと思って。時を経て、このメンバーで30年近く前にやることができて、また昨日今日とやることができて、本当にファンの皆さんのおかげです。ありがとうございます」としみじみ感謝する。

 土橋は「武道館は何年ぶりかと言うと、約27年半ぶりなんですね。なんでこんなことを言うかというと、初日に大阪でやったとき、NOKKOから『前にフェスティバルホールで演ったのいつだっけ?』と質問されまして、これは全部調べておかなきゃあかんなと思って調べたんですけど、それ以降NOKKOが言わなくなった」と裏話を始めると、NOKKOは「そうですね、はい、ありがとうございました」とバッサリと話を切り上げて会場は爆笑の渦に包まれた。

 小田原豊(Dr)は「みんなで新幹線に乗って、大阪に行きました。車中がすごく楽しい。楽屋も楽しい。冗談言い合って、みんな仲良くて。NOKKOの笑顔、ノリさんの笑顔、コレちゃん(是永巧一・G)、(中島)オバヲさん(Per)、土橋さん、みんなの笑顔を見ていると本当に幸せになります。それとここに集まってくれたお客さんの笑顔、本当に幸せになります。ありがとうございます」と感謝を伝えた。

 シングル曲「MOON」「フレンズ」に続いては、2年前の再結成ライブのラストナンバー「Maybe Tomorrow」。どこまでもまっすぐ、突き抜けていきそうなほど伸びやかで艶のあるボーカルでファンの涙腺をゆるませた後には、演奏力の高いレベッカならではの重厚なインストゥルメンタル曲「光と影の誘惑」で魅了する。

 衣装チェンジしたNOKKOが再び登場すると、17年ぶりのニューシングルとして11月1日にリリースされる新曲「恋に堕ちたら」を披露。ファンの手拍子と「2017年版REBECCA」のサウンドに乗せ、NOKKOが軽快にターンしながら歌い上げ、大歓声があがった。

 バラード曲「真夏の雨」で光の雨を降らせたような照明の演出で魅了した後は、クライマックスに突入。「プライベイト・ヒロイン」では観客が頭上でクラップしながら飛び跳ねる盛り上がりぶりに小田原、土橋、是永が次々とガッツポーズ。本編ラストの「ラブ イズ Cash」では客電が点き、ファンとメンバーの笑顔がくっきりと浮かび上がった。

 割れんばかりの拍手は間髪入れずにアンコールを求める手拍手に変わり、メンバーは両手を掲げて再登場。NOKKOは「Hot Spice」を歌いながら真っ赤なロングスカートの裾をひるがえし、さらには2年前には演奏されなかった初期の楽曲「ヴァージニティー」を鬼気迫る表情で歌い上げ、切望していたファンを感激させた。

 ラストナンバーは再結成ライブのオープニングとして演奏した「RASPBERRY DREAM」。NOKKOが客席にマイクを向け、サビは会場一体となっての大合唱となった。NOKKOは小田原、土橋と握手を交わし、7人が手を取り合って一礼。万雷の喝采を浴び、肩を並べてバックステージに向かった7人は、いきなり一斉に振り向いてポーズを決める茶目っ気を見せ、拍手は鳴り止むことなく続いた。

■『REBECCA LIVE TOUR 2017』ファイナル
01. MOTOR DRIVE
02. 76th Star
03. LONELY BUTTERFLY
04. London Boy
05. Cotton Time
06. CHEAP HIPPIES
07. MOON
08. フレンズ
09. Maybe Tomorrow
10. 光と影の誘惑
11. 恋に堕ちたら(新曲)
12. MONOTONE BOY
13. 真夏の雨
14. OLIVE
15. プライベイト・ヒロイン
16. ラブ イズ Cash
【アンコール】
17. Hot Spice
18. ヴァージニティー
19. RASPBERRY DREAM

関連写真

  • 万雷の拍手を浴びるREBECCA Photo by 上飯坂 一
  • 日本武道館で28年ぶりのツアーを完遂 Photo by 上飯坂 一
  • 重厚な演奏とNOKKOのボーカルで魅了したREBECCA Photo by 上飯坂 一
  • 圧巻の歌唱力とチャーミングなパフォーマンスで魅了したNOKKO Photo by 上飯坂 一
  • 土橋安騎夫(Key)=『REBECCA LIVE TOUR 2017』ファイナル Photo by 上飯坂 一
  • 高橋教之(B)=『REBECCA LIVE TOUR 2017』ファイナル Photo by 上飯坂 一
  • 小田原豊(Dr)=『REBECCA LIVE TOUR 2017』ファイナル Photo by 上飯坂 一
  • 『REBECCA LIVE TOUR 2017』ファイナル=9月1日/東京・日本武道館 Photo by 上飯坂 一

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