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【直虎】高橋一生、“嫌われ政次”と「同化していた」一年を振り返る

 NHKで放送中の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)は後半戦に入り、今川氏は井伊家の取り潰しにかかり、家臣として登用した豪商・瀬戸方久(ムロツヨシ)には裏切られ…、最大の危機が井伊家を襲っている。主人公・井伊直虎(柴咲コウ)と筆頭家老の小野政次(高橋一生)の策により、毎回、なんとか窮地を脱してきたが、20日放送の第33回では、これまで“今川の犬”として振る舞い、井伊からは毛嫌いされてきた政次の真意が問われることに。すでにクランクアップしている高橋が「嫌われ政次を演じた一年」を振り返った。

 クランクアップの翌日に行われた取材で高橋は「無事にクランクアップしました。今回は1年間まるまる携わったので、以前も同じくらいの長さで大河ドラマに出演したことはありましたが、その時とはまた違った感慨深さがありました。昨夜はお風呂入りながら、『終わったんだよな』と、さみしさがこみ上げてきてしまいました。政次のことを考えながらお風呂に入っていました」と、思い入れたっぷり。

 というのも、撮影をしながら「俳優をやっていてよかった」と思える瞬間を何度も味わえたのだという。「政次を演じる時間が長かったこともあると思いますが、政次と寄り添って歩くことができたな、と思えます。政次と自分を切り離して、客観視することができなかった。役にどういうアプローチかけるかは、都度、都度、変わるのですが、今回に関していえば、政次と同一化していたんだな、と思います。生きている実感というものを政次から得られる瞬間も多々あって、そういう時、俳優やっててよかった、この場にいられてよかったと思っていました」。

 「敵を欺くにはまず味方から」を実践し、ブレることなくポーカーフェイスを貫く政次。「演出の渡辺一貴さんから、幼い頃の政次(鶴丸)には能面を背負わせるというアイデアを聞いて。亀之丞は笛を吹くし、おとわは歌を歌うし、鶴丸は能面か…。対比として面白いな、と思ってイメージを膨らませました。能面は角度によって、笑ってるようにも、泣いてるようにも、怒ってるようにも見える。実際の人間って、そんなにいろんな表情をしているわけではないのかなと。人の心なんてわからないから、見る人はそのわからない部分を埋めようとして、相手の表情に自分の気持ちを反映させたり想像したりする。僕はあくまでフラットに演じて、そこから観る人に感じ取ってもらえればいいと思っていました」。

 井伊家の家臣で一本気な中野直之(矢本悠馬)などからは目の敵にされていたが、義妹のなつ(山口紗弥加)のようにおもんぱかってくれる人もいて。視聴者からも「父親(小野政直を演じた吹越満)そっくり」と驚かれたり、「不憫」「かわいそう」と同情を誘ったり。

 「政次を演じていて苦しいでしょう、とよく聞かれましたが、全然、苦しくなかったです。政次の感覚としては、うまく味方も欺けているということなので。それに、政次のように寡黙で何を考えているか、近くにいてもよくわからない感じの人、僕は好きです。言い返さず、沈黙を選ぶ男って美しいと思います。ただ、この先、雄弁なキャラクターを演じたら、『雄弁な人っていいですね』と言うかもしれないのですが(笑)」。

 こうしたやってみたいと思っていた芝居に挑戦できた、その手応えも充実感につながったようだ。直虎が政次の真意に気づいてからは度々碁を打ち合うシーンでも「しゃべっている内容はわりとポジティブでも、碁を打つ手は辛らつな詰め方をしているといった、目に見えていることだけじゃない、目に見えないことも感じさせる芝居。碁盤を挟んでほとんど動かず、碁を打つだけでどれだけエキサイティングな会話ができるかを、意識して演じていました」と明かす。黙っていても、動かずとも人を惹きつけられるか、そんな力試しもできた現場。出演作品が途切れないいま、また違う役で視聴者を驚かせてくれるはずだ。



関連写真

  • 8月20日放送、大河ドラマ『おんな城主 直虎』第33回「嫌われ政次の一生」より。小野政次を演じる高橋一生(C)NHK
  • 徳川の先導役を務めていた近藤康用の思わぬ罠に、直虎と政次は窮地に立たされることに(C)NHK
  • これまで“今川の犬”として周囲を謀ってきた政次が愛するものを守るために選んだ道は…(C)NHK

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