俳優の竹野内豊が、9月8日スタートのNHK『ドラマ10 この声をきみに』で同局ドラマに初主演することが、明らかになった。偏屈でさえない46歳の大学教授が、学部長から「話し方教室」へ通うように命じられ、人生が変わっていく…という癒し系の感動ストーリー。脚本は『あさが来た』の大森美香氏が担当する。

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　大学で数学を教える穂波孝（竹野内）は、話すことが苦手で学生からの人気もない。愛想を尽かした妻・奈緒（ミムラ）は子供と出て行ってしまう。ある日、学部長から「話し方教室」を行くように命じられた孝は、講師の江崎京子に「こんな偉そうな女に教われるか」と言い、京子は「つまらない男」と言い放つ。京子の上司・佐久良（柴田恭兵）が仲裁に入り2人は険悪なままで分かれたが、数日後に思わぬ場所で再会する。それは、町外れにある小さな朗読教室だった。

　大森氏は「母がずっと朗読ボランティアをしており、私自身も聞くことが大好きだったのもあって、『朗読』はいつか描いてみたいテーマでした。文章を声に出して読むだけの『音読』と違い、『朗読』は読み手の声と心を使って聞き手に何かを伝えるための読み方。ひとりよがりではできません」と朗読への思い入れを明かす。「SNSなどの普及によって声なしに意思のやり取りをすることが当たり前になった今だからこそ、誰かの声を聞くことでふいに心が緩まったり、胸が高鳴ったり、涙が出たり、そんな感覚を新鮮に味わえるような気がしています」とコメントを寄せた。

　竹野内も「最初にこの台本をいただいた時、人生をやり直すことはできないけれど、『これからの人生を変えることは誰しもができる！』と感じました」と脚本について紹介。「私が演じる主人公の孝は、『朗読』をきっかけに1歩踏み出すことになるのですが、この作品も、変わりたいと願う全ての方たちが、新しい1歩を踏み出せるよう、背中をそっと押せるような存在になれたらと思います」と呼びかけている。

　その他のキャストは、堀内敬子、松岡充、大原櫻子、趣里、戸塚祥太、永瀬匡、平泉成、仁科亜季子、片桐はいり、杉本哲太ら。