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YOSHIKI、満身創痍の中で見つけた境地「一音一音に生命を感じている」

 全てを音楽に変えて、ファンに届ける。5月16日(現地時間)に米ロサンゼルスの病院で頚椎(けいつい)人工椎間板置換の緊急手術を受けたX JAPANYOSHIKIは今もコルセット姿のままだ。それでも7月から開催される日本ツアー『X JAPAN WORLD TOUR 2017 WE ARE X Acoustic Special Miracle〜奇跡の夜〜6DAYS』にピアノのみで参加する。酷使された体は悲鳴を上げているが、そんな中でもYOSHIKIは音楽に新たな可能性を見出した。

満身創痍の中で見つけた境地を語ったYOSHIKI (C)ORICON NewS inc.

満身創痍の中で見つけた境地を語ったYOSHIKI (C)ORICON NewS inc.

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 「“音楽”って音を楽しむって言います。けど、今は音の地獄かな」。YOSHIKIは少し笑いながら語った。術後の首の状態はよくない。人工の椎間板がなじんでいないという。「物を持てない。動かすときには人を呼んで動かしてもらう。あとは寝るときに傾けるのがつらいですね」と日常生活もままならないという。

 首の影響を考えながらコンサートは全編アコースティック形式に変更して行われる。「リハーサルを行って手応えはありますね。X JAPANとして結成30年経ちますけど、こういう経験って初めて。ある種、特別なショーになると思う」と力を込めた。インタビューの時点でリハーサルを3度行ったが「手がすごくしびれる。ピアノを引くと一音一音が地獄です。こんなに痛いとは思わなかったですね」と現状を明かし「僕も心の準備をしないといけないなって。リハーサルであれだけ苦しかったので本番でどうなるか」と不安を口にした。

 ただ、ネガティブな部分ばかりでもないという。アコースティック形式にしたことによりX JAPANや楽曲の新しい魅力を発見した。「この曲はこんなんなるんだって思った。『紅』もアコースティックバージョンでやるんですが、新たな発見ですね。こんなにピアノとToshlの声が合うんだって思った」と実感。さらに、自身の音楽性にも影響を与えた。「一音一音に激痛が走る。だから、一音一音に生命を感じる」と明かし、さらなる作曲活動に意欲も見せた。

 また、3月に公開されたドキュメンタリー映画『WE ARE X』もロングランで上映され続けている。「これからヨーロッパ各国で劇場公開になる」と明かした。日本ツアーでは開場時間中に映画「WE ARE X」のスペシャルエディション(60分)が上映される。映画などでファンの裾野も広がっている一方で、心無い人により転売目的でチケットが購入され、高値で転売されている。意見を聞くとYOSHIKIは「転売目的で買うのはよくない」としつつ「ある種、僕たちの責任でもある。自分たちでも、そうならないようなシステムを作っていかないといけない」と持論を語った。

 「首の手術は2回目ですが毎回、遺書を書かされるんです。そういうことも含めて人生ってなんだろう、いろいろ考えましたね。ファンのみなさんへの使命。ミュージシャンとして、ここまで来れたことも含めて、その使命を最後まで達成するべきじゃないかな」。まさしく命を削る思いで音楽と向き合っている。「こういうときじゃないとできない曲もある。まだまだビックリするような展開が、これからあると思う。こんな僕らですが見守っていただければ」。情熱はまだ尽きない。

 7月から開催される日本ツアーは、タイトルが『X JAPAN WORLD TOUR 2017 WE ARE X Acoustic Special Miracle〜奇跡の夜〜6DAYS』に変更されたものの、7月11・12日に大阪城ホール2days、同14〜17日まで横浜アリーナ4daysの計6公演。ステージプランが決まったため、急きょ追加席が発売された。また、『YOSHIKI PREMIUM DINNER SHOW 2017 EVENING WITH YOSHIKI 2017 IN NAGOYA & OSAKA & TOKYO JAPAN』も開催。名古屋公演は8月26日、27日に名古屋マリオット、大阪公演は8月29日、30日にRITZ CARLTON大阪、東京公演は9月1日、2日にグランド・ハイアット東京で行われる。

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