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木島ユタカ「十年経てば」で聞かせる父心

 子を想う親の心はいつの時代も変わらない。そんなことを改めて考えさせてくれる曲「十年経てば」が、今静かに話題を呼んでいる。ここに来て、FMでのオンエア回数や有線でのリクエストが増え、車中や量販店などで聞く機会も増えてきた。

 まだ幼い娘の将来を想う父の心情が見事に描かれたこの作品を歌っているのは、木島ユタカ。小さい頃から民謡の全国大会で次々とグランプリを獲得したほどの艶と力のある歌声の持ち主で、今年2月に日本の童謡を歌ったアルバム『和のこころ』で30歳を過ぎてCDデビューした遅咲きの逸材だ。ライブでは三味線を弾きながら歌う独特のスタイルが人気で、ファンの数もここにきて増えつつある。

 今話題になっている「十年経てば」は、7月5日に発売される木島のセカンドアルバム『和のこころ2〜ケルティック編』に収録されている1曲。シングル曲ではないにもかかわらず、その詞の内容に感動する父親が続出し、アルバムのメイン楽曲としてクローズアップされた。

 小さな娘でも十年経てば恋をする年頃になる、親に言えない秘密もできるかもしれない、つらい想いもするかもしれない。でも父は娘を愛し続け味方であり続けるんだという詞の内容は、まさに娘をもつ父親なら何度も感じる心情だ。

 今回、この詞を生み出したのは作詞家の及川眠子氏。アニメ『エヴァンゲリオン』の「残酷な天使のテーゼ」やWINKの「淋しい熱帯魚」など数多くの大ヒット作品を生み出した人気の作詞家だ。今まで数多くの詞を世に送り出した及川氏が、「十年経てば」で初めて“父が娘を想う気持ち”を作品のテーマとした。そこにはプロの作詞家らしい裏テーマが盛り込まれるなど、聴きこむほどにその深みがわかる仕上がりに。

 また、このアルバムでは、日本民謡をルーツにもつ木島がケルティックのメロディーに挑戦。耳なじみのあるアイルランドやスコットランドの民謡のメロディーが全曲で使われ、アルバム全体の統一テーマである“家族”を感じる詞をすべて及川氏がつけた。結果、1曲1曲にさまざまな“家族像”が表現され、今の時代には珍しい大人の鑑賞に堪えうる作品が並んだ。

 そんな木島のアルバムの中でも、ひときわ存在感の大きさを見せているのが「十年経てば」で、この作品は今後大きなヒットに結びつきそうな予感もする。

 1979年、さだまさしは「親父の一番長い日」で兄の立場から見た娘を想う父親の気持ちを歌った。1980年には菅原洋一が「1990年」で娘を想う父親の心を歌った。あれから早40年近くの時が流れた。

 もうすぐ父の日。新しい時代の娘を想う父の歌「十年経てば」は、これから長く人々に愛される可能性を秘めた素晴らしい曲だ。木島ユタカの歌声でどんな成長をしていくのだろうか。(垂石克哉)

6月21日「十年経てば」iTunes他主要サイトにて先行配信
7月3日『和のこころ2 〜ケルティック編〜』レコ発ワンマンライブ@渋谷7th FLOOR
7月5日『和のこころ2 〜ケルティック編〜』発売



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