人気アイドルグループ・AKB48が1日、都内のスタジオで48枚目のシングル「願いごとの持ち腐れ」（31日発売）のミュージックビデオ（MV）先行上映会を開催した。本作でWセンターを務めるSKE48の松井珠理奈、HKT48の宮脇咲良らメンバー22人も初鑑賞。3月に閉校になった小学校の児童たちとふれあい、心を通い合わせて歌った“泣ける”MVに、涙をぬぐうメンバーの姿もあった。

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　本作は『第84回NHK全国学校音楽コンクール』中学校の部 課題曲として書き下ろされた楽曲。今年1月から“合唱選抜”35人が練習を重ねた女声三部合唱バージョンが3月11日に放送されたNHKの番組で公開されたが、シングルではアレンジを変えてリリース。6/8拍子、ロシア民謡風のメロディーで新境地を切り開く。

　MVの舞台となったのは、3月19日をもって閉校となった全校生徒12人の静岡県浜松市立鏡山小学校。撮影は閉校直前の3月上旬、松井、宮脇、渡辺麻友、横山由依、山本彩らメンバーが訪れ、数日間遊んだり、一緒に給食を食べたり、掃除したりしながらコミュニケーションを図り、最後の合唱発表会では児童12人とメンバーがハーモニーを奏でる11分5秒の感動作となっている。

　完成したMVを初めて鑑賞した宮脇は「今回私たちは鏡山小学校の子どもたちと数日間一緒に過ごしたのですが、このMVの中には思い出がいっぱい詰まっています。特に（児童から）先生への感謝のお手紙のときには、私たちも本当に涙ぐんでしまうくらい子どもたちの思いが詰まっていて、本当にすてきな心が温まるMVになったんじゃないかなと思っています」と感慨深げ。

　松井も「撮影の時のことをまた思い出してジーンときてしまいました。みんなの笑顔を見たり、最後にはお手紙をいただいたりして、逆に児童の皆さんや先生から私たちがパワーをいただいて、また明日から頑張ろうという気持ちになりました」と感無量の様子。撮影を通して「本当に誰かのために、誰かを笑顔にしたいという気持ちがどんどん大きくなった」といい、「このMVを見て、一人でも多くの方の心が温まったらいいな」と話した。

　本作を手がけたクリエイティブディレクターの三浦崇宏氏は「今までで一番泣ける作品にしてほしいというオーダーをいただきました」と明かし、「MVであると同時に、子どもたちの未来への願いを描いた11分のドキュメンタリー作品になっています。子どもたちとメンバーが願いを込めて合唱するシーンは胸を打つ、心に残るシーンになったと思います」と語る。

　柏木由紀は「私は“泣かない”とか、先輩の小嶋（陽菜）さんの卒業公演では“嘘泣き”と言われましたが、MVを観て本当に泣いたので、観た方は誰でも泣けると思います」と自虐を交えながらも「泣けるMV」に太鼓判を押していた。