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テレ朝・2夜連続『そして誰もいなくなった』渡瀬恒彦さんの遺作に

 あす25日・26日の2夜連続、テレビ朝日系で放送されるドラマスペシャル『そして誰もいなくなった』(両日とも後9:00〜)。今月14日に亡くなった俳優・渡瀬恒彦さん(享年72)の遺作となってしまったのは残念で仕方ないが、渡瀬さんを筆頭に、トップクラスの人気を誇る俳優たちの共演により、見応えのある作品に仕上がっている。原作は、1939年に英国で刊行された「ミステリーの女王」アガサ・クリスティの長編推理小説。意外なことに今作が日本初の映像化である。

 絶海の孤島にあるホテルに招待された客がひとり、またひとりと殺されていき、ついには全員が殺され、後日10体の死体が発見される。その10人を、仲間由紀恵向井理柳葉敏郎余貴美子國村隼藤真利子大地真央橋爪功津川雅彦、そして渡瀬さんが演じた。

 「クローズド・サークルミステリー」(外界から隔てられた“閉鎖空間”で起こる事件や謎を題材にした作品)の代表作といわれる原作は、英国をはじめ世界各国で、舞台や映画・テレビドラマとして上演、上映されてきた。日本でも“それっぽい”オマージュ作品はたくさんあり、原作ファン、アガサファンはもとより、原作を読んだことがなくてもなんとなくストーリーを知っているという人も多いだろう。

 日本で映像化の企画が上がっても、実現に至らなかった『そして誰もいなくなった』だが、今回は「オファーをし続けていたら許諾していただけた。アガサ・クリスティの作品管理をしている側が、ちょうど映像化に積極的な時期で、タイミングがよかったのかもしれない」と、藤本一彦プロデューサー。

 英国でも久しぶりにドラマ化(リメイク)が実現し、2015年にBBCで放送された(日本では昨年暮れにNHKで初放送された)。映画『ジュラシック・パーク』のサム・ニールをはじめ、若手からベテランまでオールスターキャストをそろえ、1939年の設定そのままに映像化。ドラマをきっかけに、原作小説やアガサ・クリスティ自身が再注目される“効果”があったという。

 そんな千載一遇の好機を得たテレビ朝日が挑んだ『そして誰もいなくなった』には、原作にはないオリジナルキャラクターとして、警視庁捜査一課の警部・相国寺竜也(沢村一樹)や、事件が起きた兵隊島の管轄である八丈島東署捜査課の警部補・多々良伴平(荒川良々)などの刑事が登場。不可解な連続殺人事件の謎を解き明かしていく。

 「現代の日本を舞台にする以上、10人もの被害者が出る事件が起きたら、警察が介入しないわけない。そこは日本のサスペンスドラマのセオリーに則って、刑事が痛快に謎解きをしていくことと、事件の構造を分かりやすく伝えるためにアレンジしました。もちろん原作者側から脚本の承認をいただいています」(藤本P)。

 脚本を執筆したのは、数多くのサスペンスドラマを手がけてきた江戸川乱歩賞作家・長坂秀佳氏。監督は同局の「相棒」シリーズで知られる和泉聖治氏が務めた。昨年12月下旬から今年2月中旬までの撮影期間に「これだけの出演者の方々にお集まりいただけたのは奇跡。テレビドラマでは年に1回できるかどうかのバリューです。2時間ドラマの火を消さないためにも、本作のような面白いドラマをつくっていかなければいけないと、改めて思いました」(藤本P)。

 メインキャストの一人、渡瀬さんが放送を待たずに亡くなってしまうとは思いもよらないことだったが、「渡瀬さんこん身の芝居、俳優魂がこの作品に映っていると思います」(藤本P)と太鼓判を押す。今月3日に都内で同ドラマの記者会見が開催された際、欠席した渡瀬さんから寄せられたメッセージを改めて紹介しよう。「ひとクセもふたクセもある一騎当千のツワモノたち、中に置かれた高山の花、水辺の花、温室の花。仕上がりはどうなっているのか、4時間、テレビの前にお座り下さい」。

 2夜続けて、あの孤島の世界に引き込まれるのも、ドラマの醍醐味だ。

YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」



関連写真

  • テレビ朝日系ドラマスペシャル『そして誰もいなくなった』3月25日・26日2夜連続放送(C)テレビ朝日
  • オリジナルキャラクターの刑事が事件の謎を解決する(C)テレビ朝日

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