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16年“最も質の高いドラマ”は『逃げ恥』〜「年間ドラマ賞」で最多3部門受賞

 オリコンのグループ会社・oricon ME発行のエンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』が主催し、有識者と視聴者が共に支持する質の高いドラマを表彰する「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」が初の年間大賞を発表した。2016年最も質の高いドラマとして「作品賞」を受賞したのは、昨年末に社会現象を巻き起こした『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)。また、同作で主人公の伯母・土屋百合役を好演した石田ゆり子が「助演女優賞」、脚本を手がけた野木亜紀子氏が「脚本賞」を受賞し、全7部門中「逃げ恥」が最多となる3部門を獲得した。

「作品賞」を受賞したTBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』場面カット

「作品賞」を受賞したTBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』場面カット

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 ピュアな恋愛模様を軽快なテンポと魅力的な登場人物で描いた「逃げ恥」。時代のリアルを追及した物語もさることながら、恋ダンスや『情熱大陸』、『新世紀エヴァンゲリオン』といった人気番組のパロディなどの仕掛けで右肩上がりの視聴率を記録。また、同社のドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」でもほぼ全話で100点満点を獲得していたことから、作品の内容と大きな反響に繋がった成果をもって「作品賞」が決定した。

 石田が「逃げ恥」で演じた百合は、容姿端麗な未婚のキャリアウーマンで、女性としても女優としても磨きのかかる石田が演じることで、物語にリアリティや説得力が生まれたと、得票数を伸ばした。同作の脚本家・野木氏は、16年4月期「作品賞」の『重版出来!』(TBS 系)も手がけており、両漫画原作の世界観を生かしつつ、新たなドラマ作品として成立させたことと、良質な作品を年間に2本世に送り出した力量が高く評価されての「脚本賞」受賞となった。なお、それぞれの受賞者のコメントは以下の通り。

■作品賞:『逃げるは恥だが役に立つ』那須田淳プロデューサー

 TBSのドラマ部は、昨年より火曜のドラマ枠に力を注いできました。平日の夜、広い世代のたくさんの方に楽しんでいただけるような、また、毎回、何回も観たくなるようなテレビの連続ドラマらしい楽しみの詰まったドラマをと思い制作したのが『逃げるは恥だが役に立つ』であり、脚本賞を受賞した野木亜紀子さんとタッグを組んだ『重版出来!』でした。火曜ドラマ枠らしいこの2作品が年間大賞の作品賞・脚本賞として評価されたことが本当に嬉しいです。ありがとうございました。今は、とにかく、面白いものを早く探し出そうと思っていますが、2作品とも、チャンスがあれば続編にもチャレンジしてみたいですね。

■助演女優賞:石田ゆり子

 先日、クールごとの賞をいただき、喜びに浸っている間もないまま、今回は年間での賞をいただけると聞き、本当に驚いております。『逃げるは恥だが役に立つ』は原作の素晴らしさに加えて、野木亜紀子さんの脚本の面白さに毎話、うーん、と唸っておりました。わたしの演じる土屋百合に当てられた台詞たちも早くこの台詞言いたい、どんな風に言おうかなとワクワクせずにはいられないものばかりでした。今の時代を生きるすべての世代の皆さんにこのドラマは愛され応援していただきました。それは、すべての役に等しく注がれた愛情と、多様な生き方を肯定していく物語の魅力、そして、素晴らしいスタッフ・キャストの皆さん一人一人の力が集結した結果だと思います。この作品を構成する一員であることを心から幸せに思います。本当にありがとうございました。

■脚本賞:野木亜紀子

 『逃げるは恥だが役に立つ』も『重版出来!』も、とても良いスタッフワークの中で執筆させていただき、キャストもとても素晴らしかったと思います。どちらも自分でも好きな作品なので、両方が評価されるということはとても嬉しいです。『逃げ恥』の視聴率の上がり方は異常事態というか、ちょっとしたミラクルでしたから、その再来はなかなか難しいと思いますし、この結果に、調子に乗らずに、ひたすら真摯に面白いものを作っていきたいと思っています。

【「コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞2016」結果一覧】

作品賞:『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)
主演男優賞:山田孝之/『闇金ウシジマくん Season3』(MBS/TBS系)、『勇者ヨシヒコと導かれし七人』(TX系)
主演女優賞:満島ひかり/『トットてれび』(NHK総合)
助演男優賞:草刈正雄/大河ドラマ『真田丸』(NHK)
助演女優賞:石田ゆり子/『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)
脚本賞:野木亜紀子氏/『重版出来!』(TBS系)、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)
新人賞:ディーン・フジオカ/連続テレビ小説『あさが来た』(NHK)、『ダメな私に恋してください』(TBS系)、『IQ246〜華麗なる事件簿〜』(TBS系)
<審査員特別賞>岡田将生松坂桃李柳楽優弥/『ゆとりですがなにか』(日テレ系)

 対象作品・俳優は、16年1月、4月、7月、10月期の各「コンフィデンス・ドラマ賞」受賞作・受賞者と、クール毎の発表では対象外としていたNHK連続テレビ小説、NHK大河、各シリーズ作品及びその出演者。17年1月6日の審査会で、審査員に7部門の受賞者をそれぞれ投票してもらい決定した。なお、年間大賞ということで審査会では激論が交わされ、「作品賞」など4部門の候補として存在感を示した『ゆとりですがなにか』の岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥に、審査員たっての希望で「審査員特別賞」が贈られた。

※「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」とは、オリコンのグループ会社oriconMEが発行する、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』が主催し、有識者と視聴者が共に支持する「質の高いドラマ」を表彰する賞。視聴者の評価は、『コンフィデンス』が毎週、約700名を対象に調査しているドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」の累積平均データを使用。審査員の投票結果と合計したうえで、最終的には有識者20名による審査会で決定する。

(コンフィデンス 17年3月6日号掲載)

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  • 「作品賞」を受賞したTBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』場面カット
  • 「助演女優賞」を受賞した石田ゆり子

提供元:CONFIDENCE

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