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ティム・バートン監督が語る想像力の源「何もしない時間をつくること」

 『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年)、『チャーリーとチョコレート工場』(05年)など、常にイマジネーションあふれる世界観で魅了してきたハリウッドの“奇才”ティム・バートン監督。新作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(公開中)でもその世界観の魅力は健在。作品や、製作に生かされる想像力の源を聞いた。

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 原作は、2011年に出版され、ニューヨーク・タイムズのベストセラー・リストのトップに何年も居座り続けたランサム・リグズ氏の小説『ハヤブサが守る家』。同じ1日を繰り返し、永遠に年をとらない子どもたちが暮らす秘密の屋敷を訪れたごく普通のアメリカ人少年ジェイクが、ミステリアスな女主人ミス・ペレグリンと心を通わせ、ありのままの自分と驚くべき宿命を受け入れて、成長していく姿を映し出す。

 タイトル通り、“奇妙な子どもたち”の魅力があふれるだけではなく、バートン監督が過去に手がけたジョニー・デップ主演の『スリーピー・ホロウ』(99年)のような、“ダーク”な部分も充分に感じられた。日本では2月3日に公開を迎え土日2日間(2月4・5日)、の全国映画動員ランキングで動員15万7717人、興行収入2億3166万9800円をあげて初登場1位を獲得している。

 『ヒューゴの不思議な発明』(11年)のエイサ・バターフィールド演じるジェイクは、フロリダの環境に馴染めず、学校でもちょっと浮いている少年。「原作を読んで、10代だった自分のことを思い出した」と語るように、バートン監督自身の経験が反映されている。

 「僕も自分がその場に合わないような違和感やぎこちなさを強く感じていた。まるで自分が異国人みたいで、ぎこちない青春時代を過ごしていたよ。でも、ものづくりに興味があったから、学生時代は短編映画を撮ったり、絵を描いたりしたことがカタルシスになって、自分の悩みや孤独感を浄化できたんだ」。

 タイトルにもある“子どもたち”は、バートン監督らしさで表現された、奇妙だけれど愛おしいキャラクターばかり。空中浮遊能力を持つエマのシーンでは美しさに圧倒され、そのほかにも体内に無数の蜂を飼う少年、いたずら好きな透明人間、常にマスクをかぶった双子たちが登場し、個性的な能力を発揮。一番描きたかったのは“多様性を大事にすること”だというバートン監督からのメッセージが、スクリーンを通して響いてくる。

 「大切なのは、あくまで内面。パッと見ちょっと変でも、そんなこと気にする必要ない。これまでファンタジー作品を多く手がけているけど、常に“感情”を大事にして描いてきたつもりだよ。今回もすばらしいロケ地や美術セット、映像にもこだわっているけれど、それらは感情を伝えるためのツールなんだ」。

 そんなバートン監督にとって、常にワクワクさせる世界観を生み出すための“想像力”の源は「何もしないこと」。「今の時代、忙しくして世の中の動きが速いのでみんな忙しいと思うけれど、何もしないってことも大事。あえて“何もしない時間”を作って、窓の外を見ながら雲の動きを眺めたりする。僕にとっては生産性の高い過ごし方で、いろんなことを考える事ができる時間なんだ」。



関連写真

  • 新作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』について語ったティム・バートン監督 (C)ORICON NewS inc.
  • 「何もしないってことも大事」と穏やかな口調で話してくれた (C)ORICON NewS inc.
  • ティム・バートン監督作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』 (C)2016 Twentieth Century Fox
  • 新作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』について語ったティム・バートン監督 (C)ORICON NewS inc.
  • ティム・バートン監督作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』 (C)2016 Twentieth Century Fox
  • ティム・バートン監督作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』 (C)2016 Twentieth Century Fox

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