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ゴルゴ松本、TIMでのコント6年封印 『命の授業』に賭けた日々

 お笑いコンビ・TIMゴルゴ松本(49)が2011年からボランティアで行っている、少年院での『命の授業』。相手との対話を重視して、笑いを挟みながらも熱く訴えかける内容が大きな反響を呼び、今回満を持して一般公開のイベントとして開催する。一体どういった内容になるのか、ゴルゴのもとを訪ねてみると「やっぱりね、これを使った方がいいかと思って…」とホワイトボードの前でさわやかな笑顔を向けてくれた。

ゴルゴ松本 (C)ORICON NewS inc.

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■後輩芸人に注ぐ“無償の愛” 『命の授業』のモットーは積極性と元気

 『命の授業』の基となったのは、所属事務所の後輩芸人たちに向けて行っていた通称「ゴルゴ塾」。空き時間を見つけては集合をかけ、集まってきた若手たちにヒントを与えていった。「ネタを見て『それでいいのかな』とか思いながらも、思いついたギャグをやらせてみたり、ある時は犬の鳴き声をみんなで真似てみたりしていました」。授業料はもちろん“タダ”で、その後の飲み代も塾長持ち。そこから、Wエンジンザブングルあばれる君サンシャイン池崎らが巣立っていった。壁にぶつかっている人がいれば、手を差し伸べずにはいられない。それがゴルゴの性分だ。

「見返りなんて求めないですよ。後輩たちといると、僕の方も元気もらえるし、それにやっぱり芸人は人を笑わせる仕事なので、自分が落ち込んでいたら、笑わせることなんてできないじゃないですか。芸人にとって、お金がないことがアンハッピーではなくて、人を笑わせることができないのがアンハッピーなので、ゴルゴ塾は自主的にやっていましたね」。

 そんな折、知人からの依頼を受けて『命の授業』を始めることを決意。初授業の光景は今でも鮮明に覚えている。「体育館に150人くらいの若者がいて、90分くらいバーっとやったんですけど、途中から子どもたちが積極的に答えてくれるんですよ。そこでやりとりが生まれるんです。それが終わった時に、すごくすがすがしくて『これは続けていこう』って思わされた。思ったというより、思わされたんですよね」。それから早6年。実施の1ヶ月前から法務省とスケジュールをすり合わせる都合上、年5〜6回が精いっぱいだが、気付けば約30回もの授業を重ねてきた。

 内容は得意分野である「漢字」をベースに、宇宙、数字の不思議と多岐にわたる。「大事にしていることは『間違ってもいいから答えろ』っていうことと、あとはとにかく元気を出してもらうことです。僕は、言葉についての研究が好きで『古事記』『日本書紀』『万葉集』とか、昔からあるものから『日本人と日本語』などを勉強するのが好きですね。だから、本来辞書では載っていないことなんかも『命の授業』の授業では話しています。やっぱり、教科書通りにやっても面白くないから。例えば『幸』という字があるでしょ…」。イスからむくっと立ち上がり、即興で授業を始めてくれた。

■TIMのコントを6年間封印した訳 今後の目標は「面白いジジイでいたい」

 『命の授業』に専念するため、この6年間TIMでのコントを封印した。「あえて、コントはやってこなかった。その時は、ネタ作りをするよりも授業のために本を読んで勉強をしたかった。僕は言葉で勇気づけられたので、言葉から何かを教わったり、ヒントを得ることがあると思っていました」。自らも恩人たちの言葉で運命を切り開いてもらった経験を持つだけに、1回の授業が持つ重さを考えた上での決断だった。それだけに今回のライブは6年間、いやゴルゴの半生がぎっしりと詰まった内容となる。「プラスアルファみたいなものをやりたいんですけど、9割方はいつもと同じですね(笑)。客席に降りていって会話をしたりするので、お笑いライブとはまた違う感覚のものになるんじゃないかな」。

 昨年には、古坂大魔王(43)がプロデュースを手がける、千葉県出身シンガー・ソングライター「ピコ太郎」が世界的なブレイク。物まね漫才を中心としたコンビ・かりすま〜ずの幹てつや(49)も、約9年ぶりにピン活動を再開するなど、かつて切磋琢磨してきた“ボキャブラ世代”の戦友たちが再び脚光を浴びている。ゴルゴは「ボキャブラ世代は、あれでテレビに出れるようになったけど、その前はみんな悲惨だったんだから」となつかしそうに振り返りながら、それぞれのやり方で大きな夢をつかんだ同志の活躍に目を細める。

「古坂は、2000年くらいから音楽の方に行って、ずっとアルバイトしながらやっていて、ピコッと出てきた訳じゃないですか。今は5年に1回くらいしか会っていないんですけど、やっぱり勇気を与える行動ですよね。普通にやっていける根性がスゴくて、うれしいです。自分が面白いと信じて作り続けたからこそ、ジャスティン・ビーバーと一緒に写真を撮れるまでいったわけですから」。

 そこで期待するのが「爆裂ボディ・ソニック」の愛称で親しまれたTIMの6年ぶりコント復活。「この6年間、ライブがある土・日のスケジュールが空いてなかったので、できなかった。でも、僕も今年は50になる歳なので、50過ぎたら久々にコンビで面白いものをやっていこうかなと思っています。(命の授業で)これだけ蓄積されたんで、そういうのも交えながらネタをやってもいいなと思います。何となく構想みたいなものはあるんですよ」と声を弾ませた。「もう、ジジイになったんですけど、このまま終わりたくはない。やっぱり面白いジジイでいたいですから、パワーアップしたジジイになったTIMもやっていきたいと思います。いつまで呼ばれるかわからないのが僕たちの仕事なんで」。いくつになっても、ゴルゴ松本は「一球入魂」の精神で芸能界を駆け抜けていく。

■「出張ゴルゴ塾!命の授業in下北沢」
日時:4月22日(土) 午後5時〜
会場:東京・下北沢 本多劇場
チケット:3000円(税込)※手数料別
・2/11(土)〜2/16(木)WE!プレミアム先行販売
・2/18(土)〜2/23(木)チケットぴあ・ローソンチケット先行販売
・2/25(土)〜チケットぴあ・ローソンチケットより一般販売

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  • ゴルゴ松本 (C)ORICON NewS inc.
  • おなじみ「命」のポーズを披露したゴルゴ松本 (C)ORICON NewS inc.

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