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蒼井優、“最低”なヒロイン役「共感は全くできない」 阿部サダヲと映画W主演

 女優の蒼井優(31)、俳優の阿部サダヲ(46)が、沼田まほかる氏のミステリー小説を映画化した『彼女がその名を知らない鳥たち』(今秋公開)にW主演することが30日、わかった。『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』の白石和彌監督(42)がメガホンをとり、初の本格的な大人のラブストーリーに挑む。

 8年前に別れた男・黒崎を忘れられない十和子(蒼井)は、今は15歳上の男・陣治(阿部)と暮らしている。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治を激しく嫌悪しながらも、彼の稼ぎで働きもせず日々を過ごしていた。ある日、十和子は黒崎の面影を思い起こさせる妻子ある男・水島と関係を持ち、彼との情事に溺れていく。

 そんな時、家に訪ねてきた刑事から「黒崎が行方不明だ」と知らされる。どんなに足蹴にされても文句を言わず、「十和子のためなら何でもできる」と言い続ける陣治が、執拗に自分をつけ回していることに気付いた十和子は、黒崎の失踪に陣治が関わっているのではないかと疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯え始める。

 蒼井は、自身が演じた十和子について「自分に対する諦めができない人。かといって何か行動を起こすわけでもない、甘ったれた女性」と話し、「共感は全くできない役だったけれど、ご覧になる方に自ら嫌われる勇気をどこまで持てるのか、試したいと思いました」と演じることを決意。「不安もありましたが、白石監督と初めてお会いした時に、『最低なヒロインですね』と私が言ったら、『そうなんです、最低なんです。1ミリもいいところがない。それでも魅力的な女性なんです』とおっしゃってて。その言葉で、脚本通りにできればいいと思えました」とコメントしている。

 阿部は「食べ方が汚いとか、たんが絡んだ咳をするとか、とにかく汚い男に見せるために、監督と色々相談しました。現場ではスタッフの方たちとも楽しみながら、汚い男を追及しました」と役作りに励み、「蒼井さんとの共演はほぼ初めてなのですが、今のってる女優さんと言ったらこの人! って必ず名前が上がる方だし、最近は迫力も出てますよね。実際すっごい迫力ありました(笑)一緒にお芝居していて楽しかったです」と充実感をにじませた。

 原作者の沼田氏は「小説執筆時の苦しい心境がよみがえる気がして、脚本を読むまでに時間がかかりましたが、読み始めたら、たちまち引き込まれてしまいました。たいへんな力作で、ラストあたりで思わず落涙。原作をよくここまで読み込んでいただいたものと感謝でいっぱいです」と喜びのコメント。

 主演の2人について語った白石監督は「蒼井さんはかねてから仕事をしたいと思っておりましたが、この最低な役をよくぞ引き受けてくれたと今でも信じられません。作中では今までに見たことのない様々な表情を見せてくれました。とんでもなくすさまじい女優です」と感服。

 また、イメージと真逆の役柄を演じきった阿部についても「阿部さんの中の汚れた部分を全て出し切ってくれました。それでいて人間的な懐の深さや誠実さが、陣治という役を想像以上に大きく厚くしてくれました」と感謝し、「登場人物のほとんどがクズばかりですが、見る人をとんでもないところへ連れていってくれる映画であると仕上げ作業の大詰めを迎えて確信しています」と期待をあおっている。



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