NHKは30日、4月3日から始まる連続テレビ小説『ひよっこ』（月〜土　前8：00　総合ほか）の＜東京編＞に出演するキャストを発表した。ヒロイン・谷田部みね子を演じる有村架純は「たくさんのキャストの方がいらっしゃるのですが、誰ひとりとして嫌な人がいないので、絶対にみなさん大好きになってもらえると思います」と見どころをアピールした。

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　同作は、東京オリンピックが開催された1964年から始まる物語。茨城県北西部のある大家族の農家に生まれたのんびりしたヒロインが、東京に出稼ぎに行って行方不明になった父を捜すために上京することを決意し、自分の殻を破って「幸せな家族を取り戻す大冒険」に乗り出していく姿を描く。

　脚本は2001年前期『ちゅらさん』、11年前期『おひさま』と今回で朝ドラ3度目の岡田惠和氏が担当。チーフプロデューサーの菓子浩氏は「岡田さんには、これまで現代劇、戦中から戦後とやっていただいたんですが『まだ、書いていない高度成長期を』ということで、だったら大きなエポックとして東京オリンピックの年から始まるのはどうですかという話をさせていただきました。まだ先ですが、3年後（の東京オリンピック）に向かって、機運が高まっていくというのもあったので…」と今回の時代設定の決め手を明かした。

　有村と宮本信子の共演や菓子氏が制作統括を務めていた関係から、『あまちゃん』のような“小ネタ”を期待する声には「実在の人物の物語ではない分、なるべく現実と乖離してきたくないので、ところどころに『この時代にはこんなことがありました』みたいなものを取り入れたいと思っています」とコメント。

　パンクバンド・銀杏BOYZのボーカル＆ギター・峯田和伸や、お笑いコンビ・エレキコミックとしての活動と並行してDJとしても活躍するやついいちろうの抜てきなど“音楽色”の強いキャスティングも特徴的だが、菓子氏は「歌もけっこう出てきます。あの時代、歌声喫茶とかもはやっていたので、有村さんたちがいる（上京後に住み込む）『乙女寮』でコーラスをするシーンもあります」と呼びかけた。

　東京編でヒロイン・みね子らが働くトランジスタラジオ工場にも、こだわりを持っているといい「けっこう気合を入れて（セットを）作りまして、ベルトコンベアーを導入されて、実際にラジオ作りやってもらいます。ラジオを作る練習とかもありますので大変ですが、そのままラジオ作って売ろうかなと思うくらい、リアルに作っていただいています」と女性キャスト陣の奮闘ぶりを力説していた。放送は4月3日から9月30日で、全156回の予定。