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ドラえもんと一緒に しかりべつ湖コタンでカチコチ体験記

 北海道のほぼ中央、大雪山国立公園の南端に位置する「然別(しかりべつ)湖」は、道内では最も高い位置にある湖だ。原生林におおわれた山あいにひっそりと水をたたえる湖は、氷点下の季節の訪れとともに徐々に結氷しはじめ、12月下旬には完全に湖上が氷で覆われてしまう。その湖上に現れるのが、冬の間だけの幻の村「しかりべつ湖コタン」だ。

JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」北海道・しかりべつ湖コタンへ (C)ORICON NewS inc.

JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」北海道・しかりべつ湖コタンへ (C)ORICON NewS inc.

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 アイヌ語で村を意味する「コタン」。建造物の全てが氷と雪だけで作られ、春の雪解けとともに湖に沈んでいく。村が現れるのはわずか60日間(今年は1月28日〜3月20日)。かつて、訪れる人も少なく、閑散とした真冬の然別湖に観光客を呼ぼうと、地元の若者たちが立ち上がり、今年で36年目。台湾やタイ、オーストラリアなど、外国人観光客も多く訪れるようになった。

 今年も湖上に白い巨大な建物が現れた。雪と氷の世界で湯気を上げる「氷上露天風呂」、コンサートホールを併設した「アイスバー」、アイスブロックの建物で宿泊体験ができる「アイスロッジ」など。どれも降り積もった雪を固めて凍らせた数万個の雪のブロックを積み上げて作られている。電気配線も完備され、夜10時まで楽しめる。

 そんな「しかりべつ湖コタン」に今年、あの国民的人気キャラクター「ドラえもん」が来村。『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(3月4日公開)の舞台となる南極にはやすやすと行かれないが、然別湖に行ってみるきっかけにはなる。

東京・羽田からは「冬の北海道でカチコチ大冒険!」と銘打ったJALパックのツアーもある。このツアーの魅力は、新千歳空港内にある「ドラえもん わくわくスカイパーク」に立ち寄って、ドラえもんのラッピングバスに乗れること。「コタン」で冬の遊びを楽しみ、さらにサホロのスキー場や旭川市内に立ち寄るプランも選べる。

 先月28日に無事、「しかりべつ湖コタン」がオープンしたことを確認した翌日、「冬の北海道でカチコチ大冒険!」ツアーに参加した。飛行機への搭乗を待つ間、窓越しに見えたのは、特別塗装機「JAL ドラえもんJET」(ボーイング767型機、国内線で就航中)。『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』とのコラボレーション企画で映画に登場する極地探検スーツを着たドラえもんが描かれていて、かなり目立つ。

 新千歳空港に就いたのは、お昼前。ターミナルビル3階にある「ドラえもん わくわくスカイパーク」に直行する。ここには、小さな子どもたちが自由に遊べる「キッズフリーゾーン」や国内外から集められた『ドラえもん』のコミック、関連書籍が閲覧できる「ライブラリー」、立体ぬり絵などの工作スペース「ワークショップ」、そして、ひみつ道具をテーマにしたアトラクションが楽しめるパークゾーン(有料)、カフェやグッズショップもあって、家族連れで賑わっていた。

 空港のバスのりばで待っていたのは、『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』のビジュアルで覆われたラッピングバス。これも、走っていたらかなり目立つに違いない。バスの中は清潔でシートもゆったり。新千歳空港から然別湖までは3時間40分。雪景色を見ているうちにウトウトしてきて眠り、ふとした瞬間に目が冷めて、またしばらく大雪山の山並みを眺めて、また眠る。この日は天気が良かったので、十勝平野の広々とした大地の向こうの日高山脈の峰々まで見ることができた。

■神秘的で幻想的な雪と氷の世界へ

 然別湖に到着した頃には、夕闇が迫っていた。平地に見えるところが湖なのだろう、カチコチに凍って真っ白だ。観光客はそこそこいるのに、とっても静か。ほとりには2軒の温泉旅館があり、そのうちの1軒にチェックインして、夕食をすませ、防寒対策を整えて夜の「コタン」へ。スタンプラリーの台紙を手に、スタンプを集めて回るつもりだ。毎年使われている動物がデザインされたスタンプのほかに、今年はドラえもんキャラクターのスタンプも置いてあり、スタンプを全部集めると村民証がもらえる。ツアー客限定で幼児(3歳以上小学生以下)にはドラえもんグッズのプレゼントもある。

 同行者がスノーブーツを借りるというので、ネイチャーセンターに立ち寄った。すると、いるではないか、ひみつ道具「正直太郎」を手にしたドラえもんが。ここでは、防寒着も借りることができる。2階はカフェになっており、食事もできるらしい。

 訪れた日は風もなく、防寒対策をしているせいか、まったく寒さを感じなかったが、外に設置された温度計を見るとマイナス10度。ひと通り、雪と氷でできた建物を見て回る。その一つ、「アイスバー」にもドラえもんが! こちらでは氷のグラスでカクテルをいただきながら、しばし、雪と氷の世界に浸った。

 「コタン」では、氷のグラス作りや湖上を走るスノーモービルといった体験メニューもあり、2月中旬にはちびっこサイズのアイス迷路やチャペルもオープンする。取材時は、迷路やチャペルを作るためのブロック作りの真っ最中で、台湾から来た人たちがボランティアで作業を手伝っていた。そんな台湾からのボランティアが200人くらい来るのだという。

 スタンプが全部集まったので、年甲斐もなくウキウキしながらネイチャーセンターに持っていくと、村民証を発行してくれた。そこで言われたのは、「これで、あなたも村民の一人となったので、納税義務が発生します。アイスバーで一杯、飲んで行ってください(笑)」。これは一本取られた。昨夜、カクテルを飲んだが、関係者のおごりだったので、ホテルのお茶うけにあった甘納豆を1箱買って帰ることにした。

 神秘的で幻想的な雪と氷の世界と、現実の世界とが混ざり合って、なんだか冒険映画を観ていたような感覚を抱きながら、然別湖を後にした。

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関連写真

  • JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」北海道・しかりべつ湖コタンへ (C)ORICON NewS inc.
  • ツアーなら道内を『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(3月4日公開)とコラボレーションしたラッピングバスで移動 (C)ORICON NewS inc.
  • 氷上露天風呂もあります (C)ORICON NewS inc.
  • JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」北海道・しかりべつ湖コタンへ。東京・羽田空港で特別塗装機「JAL ドラえもんJET」を発見 (C)ORICON NewS inc.
  • JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」北海道・しかりべつ湖コタンへ。その前に新千歳空港ターミナルビルにある「ドラえもん わくわくスカイパーク」に立ち寄って(C)ORICON NewS inc.
  • JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」北海道・しかりべつ湖コタンへ。その前に新千歳空港ターミナルビルにある「ドラえもん わくわくスカイパーク」に立ち寄って(C)ORICON NewS inc.
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  • JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」なら道内を『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(3月4日公開)とコラボレーションしたラッピングバスで移動 (C)ORICON NewS inc.
  • JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」なら道内を『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(3月4日公開)とコラボレーションしたラッピングバスで移動 (C)ORICON NewS inc.
  • JALパックのツアー「冬の北海道でカチコチ大冒険!」北海道・しかりべつ湖コタンへ。途中で十勝平野を一望 (C)ORICON NewS inc.

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