2013年に『MEN'S NON-NO』専属モデルからキャリアをスタートさせ、放送中のフジテレビ系連続ドラマ『大貧乏』（毎週日曜 後9：00）では物語の鍵を握る重要人物を演じている俳優・成田凌（23）。昨年はドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』（TBS）の梅原ナツキ役、大ヒットとなった映画『君の名は。』では勅使河原克彦の声優を務めて、知名度も上昇。ORICON NEWSではそんな成田にインタビューを行い、イメージからは想像できない意外な素顔や人気者がひしめく同世代俳優への本音などに迫った。

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　勤めていた会社が倒産し、“大貧乏”に転落したシングルマザーの七草ゆず子（小雪）が、突然現れたエリート弁護士・柿原（伊藤淳史）とともに会社の秘密に迫っていくヒューマン・コメディー。成田が演じるのは、ゆず子が働いていた人材派遣会社ディメンションズ・オブ・ヒューマニティ（DOH）の元社員で敏腕営業マンの加瀬春木（かせ・はるき）。会社にある想いを抱き、二人と行動をともにすることとなる。

　クランクイン前は「どんな生活になるのかが楽しみで不安でもあった」という成田だが「いざ、やってみると思ったよりバタバタしていて、意外とエネルギー使っているみたいで寝落ちしまくりだったり…でも楽しいですよ」と多忙な毎日に手応え。「毎日、小雪さんに怒られてます。『そんなの食べていたらだめよ』とか『いい病院教えてあげる』とか。公私ともに勉強させてもらっています」と和気あいあいとした現場の雰囲気を伝える。

　劇中では長身で眉目秀麗、頭脳明晰で人が羨むものをすべて持っている完璧（だけど無職）な加瀬を演じているが「『最初はスカシてるやつだと思っていた』とよく言われます。なんでなのかな〜。雑誌やっているから？雑誌ってニコッて笑ったりしないし…」とその素顔はとってもフランク。自らを「人見知り」と称するが「伊藤さんが話している時、かわいいんです。お芝居している時もテレビでみていてもずっとかわいい。本人にも『かわいい』って言いました」と大先輩である伊藤のことを“かわいい”を連呼しても、なんとなく許されてしまうような人懐っこさを持っている。

　1993年生まれ、現在23歳といえば神木隆之介、福士蒼汰、菅田将暉とすでに主演級の俳優から、竜星涼、竹内涼真、間宮祥太朗など徐々に頭角を現してきた同世代俳優たちが昨今、エンタメ界を席巻。間宮や菅田などとプライベートでも親交がある成田だが「『こいつの作品が見たい』とか、小説読んでいても脳内キャスティングしたりとかファンのような感覚です」と尊敬を表しながら「一緒に頑張りたいし、世代ごと面白がってもらえるように盛り上げていきたい」と切磋琢磨を誓った。

　今回のドラマでは座長としてマイペースかつ「お母さんのように」現場を引っ張る小雪や、そんな彼女と絶妙なコンビネーションをみせる伊藤の姿にも影響を受けた。「僕が偉そうなことは言えないけど、とにかくすごい。せりふ量の多さや掛け合いの楽しさはもちろん、アップでの撮影では表情を動かさずに感情を出していたり。全てが勉強になる。小雪さんはいるだけで現場が引き締まるけれど、一言でその場を和ませることもできる。僕もそんな役者になりたいなと思います」と尊敬の念を口にした。

　「デビューの時と比べると、今では主演作をやったりすると責任を感じるようになりました。『作品のためになにができるか』というマインドになって、一歩ひいた目線で自分のことが見られるようになりました」と変化を語る成田。「地元の友達と飲むと、『こいつらの飲み代くらい全部出せるようになりたい』って思うんです。最近、イベントとかにも必ず親を呼ぶんですが、いい親孝行だなって思いますね。兄貴も最近、姪っ子が生まれて大変だから、自分がテレビに出て見てもらうことで心の支えになりたい」。秘めた熱い想いを胸に今、飛躍の時を迎えている。