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千原ジュニアのすべらない人生 結婚で芽生えた覚悟「どうなっても責任を…」

 「カネならいつでも貸したる。利息はトイチや。ただし、俺のキリトリは少々手荒いんで覚悟しとくんやな」。クールながらも凄みを効かせてこう迫るのは、お笑いコンビ・千原兄弟千原ジュニア(42)だ。漫画雑誌『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)連載中の人気漫画にして、俳優・竹内力主演で64作品も制作されてきたVシネマの人気シリーズ『ミナミの帝王』を2010年から引き継ぎ、主人公・萬田銀次郎を演じて早7年。今月14日には初の劇場版『劇場版新・ミナミの帝王』の公開を控えるジュニアの“役者としての魅力”に迫った。

■違和感を逆手に… 役作りのイメージは「着ぐるみを着る」

 オファーをもらった当初、あまりの大役に恐縮していたという。「最初はやっぱり、僕自身を含めて関西の人間というのは、やっぱり『ミナミの帝王といえば竹内力さん』というのは染み付いているので、これはなかなか払拭するのは至難の業やなと思って、賛否で言ったら否まみれだろうなと思いながらも、そういうところに身を投じてみるのも芸能人生の中であってもいいかなと思って、お受けしました」。視聴者の違和感を上手く利用して、7年かけて自分なりの“萬田銀次郎像”を築き上げていった。

「僕なんかは、まだ『ドラえもん』を観ていても違和感だらけですから(笑)。声だけでも違和感があるのに、姿・形がまるっきり違うっていうのは、それは違和感がすごくあると思うので、そこを逆手に取って、全く違う萬田銀次郎をということで、パワーで押すというよりはクールな感じでいきました。おかげ様でロケをやっていると、最近やっと『あっ、萬田銀次郎や』『ミナミの帝王や』とか言ってもらえるようになってきたので、多少は定着してきたのかなとは思いますね」

 役のイメージについて竹内と直接会話を交わしたことはないというが、竹内版の『ミナミの帝王』にも数度出演しており、同じ現場の空気を吸っている。竹内の型をしっかりと目に焼き付けているからこそ、ジュニアならではの味がじわりじわりと作品にも現れている。

「役作りですか? いやいや、そんな大層なことはないですよ。だけど、7年くらいやらせてもらっているので、萬田銀次郎という着ぐるみを着るスピードは速くなってきたかなというのは感じます。あとは(相方役の)大東駿介くんのリズム感がすごく良くて、そこにいるだけで空気をグルグル回してくれるので、僕は助かっていますね」。ひたむきな姿勢が反響へと結びつき、今回初の劇場版公開となった。

ビートたけしの貪欲さに刺激 結婚で芽生えた覚悟「どうなっても責任を取れる」

 今回は女子高校生によるネットでの動画配信がきっかけで、和菓子屋に倒産の危機が訪れるところから物語がスタート。ジュニアは「僕自身だけじゃなく、皆さんの身にいつ起きてもおかしくない。昔の『ミナミの帝王』では取り上げられない内容なので、いいテーマやと思います」と充実した表情。長きにわたって交流がある、先輩芸人の板尾創路(53)とも共演しているが、その話題になると目の輝きがぐっと増した。「もう15歳の時から…四半世紀ずっと背中を見せていただいている人と対峙するっていうことで、本当に師匠みたいなものですから、その人とのお芝居っていうのはまた…。ただ、板尾さんも大阪人ですから『ミナミの帝王といえば…』みたいなものもありながら来てもらったので、そういう意味ではやりやすくはなかったですね(笑)」。

 俳優としてのキャリアを着実に積み上げているジュニアだが、前番組の『OV監督』を含めると2014年から約1年半にわたって放送されていた『オモクリ監督 〜O-Creator's TV show〜』(フジテレビ)では、劇団ひとり(39)、バカリズム(41)とともに、テーマに沿った「オモブイ」(面白いVTR)を作るという“監督業”にもチャレンジ。映像作りはもちろん、審査委員長のビートたけし(69)の貪欲な姿勢にも大きな刺激を受けた。

「初めてご一緒のレギュラーで、短い間でしたけど、毎週会わせてもらえるっていうのは非常に学ぶものが多かったです。僕らがやっているのをたけしさんに見てもらって、誰が一番面白かったかというのを審査してもらうはずが『いや、こういう場合はこう撮って…』というように、はるかに超えてくる感じがあって、それだけでは飽き足らず『じゃあ、今度はオイラが』って、あの忙しい中で作品を撮ったりもされていたので、すごいバイタリティーやなと。あの位置にいるのに、こっちまで降りてきて作品を作って…すごいなと思いますね。その上、芯当てて帰っていくっていうことで、俺らも頑張らないといけないなと改めて思いました」

 同番組で共演していた、ひとりやバカリズムが映画やドラマの世界にも進出する中、ジュニアも「お話があれば、もちろんやらせてもらいたいっていうのはあります」と前向きな様子。「これまでにお笑い芸人がいろいろやっている中で、まだ誰もやっていないのは…動物モノですかね。だったら、動物モノのコメディーで、全編アフレコでやるとかいいかもしれないですね」と大喜利ばりの瞬発力を使って、即興で具体案も飛び出した。

そんな“映像の作り手”として、客観的に見た“俳優・千原ジュニア”の魅力はどこにあると考えているのだろう。「いやー魅力はないです。もし、キャスティングするなら、精神異常者じゃないですか(笑)これまで、散々…(役として)殺した数で言ったら500人超えていますからね。そういうオファーが多いということは、そういう風に見られているのかなと思います」。それでは、兄の千原せいじ(46)をキャスティングするならと投げかけると、口元がふっと緩んだ。

「意外といろいろ何かやったりしていて、何かで刑事役とかをやっていたのを観ましたけど、何かなかなかエエ感じでやっていましたから、刑事役がいいんじゃないですか。兄の刑事が、精神異常者の弟を捕まえるっていう話でやれば面白いかなと思います」

 2015年9月に結婚し、プライベートも順風満帆。結婚を通して、ある覚悟が芽生えたという。「やっと血液の隅々まで結婚したということが浸透した感じがあって、今のところすこぶる好調です。最初は高熱が出て、突発性難聴にもなっていましたが、もう慣れました。僕がバイクで事故っているというのがあるから、余計にそう思うのかもしれないですが、今までバイクに女性を乗せたことがなくて、結婚してどうなっても責任取れるっていう人しか乗せられないなというのがあった。なので、今は奥さんをガンガン乗っけてバイクであちこち走り回っています。まぁ、その前に事故するなっていう話なんですが」。芸人をベースに、俳優、夫とさまざまな顔をのぞかせる千原ジュニアのすべらない人生は、これからますますおもしろくなっていきそうだ。



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