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中島裕翔の悪役願望 “普通”の好青年イメージを壊したい

 アイドルグループ・Hey! Say! JUMPのメンバーとして活動しながら、昨年は映画『ピンクとグレー』やドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』(フジテレビ系)で主演を務めるなど役者としても飛躍を遂げた中島裕翔。今年最初の主演映画となる『僕らのごはんは明日で待ってる』では、ひとりの女性を一途に7年間思い続ける、中島のイメージにピッタリの青年・葉山亮太役を好演。ネガティブな部分に共感できたという撮影裏話や、アイドルと役者と普段の自身について思うことを聞いた。

◆素の自分が出てしまう“恥ずかしさ”と“怖さ”を感じていた

――『僕らのごはんは明日で待ってる』の現場に入る前は役作りへのアプローチをどんなふうに考えていましたか?
【中島裕翔】 今回はアプローチの仕方を相当悩みました。というのも、『ピンクとグレー』では芸能界での生きづらさに苦悩したり、自分にはなれない存在を追いかける必死さを表現する役だったので、シーンごとに感じたままを表現すれば良かったんです。でも今作の亮太は、とても自然体でごく普通に生活している青年だったので、作り込んだアプローチではなく、亮太に共感できる部分を探しながら演じていくのがベストなのかなと、悩んだ結果そこに辿り着きました。ただ、そういうお芝居は素の自分が少なからず出てしまうので、恥ずかしい気持ちや怖さも正直感じてしまいました。

――亮太のどんなところに共感しましたか?
【中島裕翔】 何事もやる前からネガティブに考えてしまうところでしょうか(笑)。亮太がヒロインの小春(新木優子)に改めて気持ちを伝えるシーンがありますが、別れることを想定しながらの告白なんですよね。それってダメだったときの悲しみが大きくなる前に、先に予防線を張っているんだと思うんですけど、その不器用さが亮太のかわいいところでもあります。僕もネガティブですし、マイナス思考の部分もあるのでとても共感できました。

――だからこそ中島さんにしか出せないような影の部分だったり、役への深みがスクリーンを通して伝わってきました。
【中島裕翔】 そう言っていただけるのは嬉しいですし、ネガティブなところが役に活かせたなら良かったです(笑)。ちなみに僕もよく学生のころは教室で外を見ながらボーッと黄昏れていました。やはりどこか亮太に似ているのかもしれませんね。

――今でも黄昏ますか?
【中島裕翔】 ふとした瞬間によく黄昏れています(笑)。今まで経験した嫌なことや失敗してしまったこと、これからの仕事に対する不安なんかを考えながらボーッとしたりして。それを黄昏と言っていいのかわかりませんけど(笑)。

◆ウケないことも多々…バラエティでムチャ振りされても全力でやる

――今作の現場で気づいたことはありますか?
【中島裕翔】 役に共感できるポイントを探っていったアプローチは今回が初めてだったので、演じ方の引き出しがひとつ増えたような気がします。それと同時にやはり人生経験が豊富なほうが役に共感できる部分が多くなるんじゃないかなと改めて思いました。

――ご自身の人生経験が足りないと感じるのはどんなときですか?
【中島裕翔】 『HOPE』のときにご一緒した遠藤憲一さんとお話させていただくなかで、刺激的でもありながら気づかされる部分がたくさんあったんです。それで自分はまだまだ経験が足りないと感じたので、もう少し人生の酸いも甘いも知っていたほうが良いのかなと……。ただ、自分でイメージしながら役作りをしていくのが楽しかったりするので、経験しすぎてもそれはそれでつまらなくなるのかなとも思うんですけどね。

――今までの人生経験のなかで不安や迷いが生じたときはどうやって打破してきましたか?
【中島裕翔】 仕事現場に行ったら不安でもとにかくやるしかないんです。お芝居はもちろん、バラエティ番組でムチャ振りされても全力でやる。もちろんウケないことも多々ありますけど(笑)。怖くて不安な気持ちがあっても、結果がどうであれやりきることはできるので、“やるしかない!”の精神で乗り切っています。

――Hey! Say! JUMPでの活動が基盤としてあるからこそ、どんなことにも対応できるようになったのではありませんか?
【中島裕翔】 そう思います。例えば役者としてシリアスな作品の現場に入っている期間中にコンサートがあったら、アイドルとしてキラキラの笑顔でかわいく踊ったり歌ったりできちゃう自分がいるんですよね。そうやって無理なく自然と切り替えることができてしまうので、仕事への対応能力は着実に身に付いていっていると思います。

◆アイドルとしての自分に慣れないようにしなければ

――アイドルとしての自分と普段の自分にギャップを感じることは?
【中島裕翔】 かなりギャップはありますね。でもそのギャップを楽しむようにしています。なにかひとこと言うたびに“ワーッ”と盛り上がってくれることなんて、なかなか普通の生活では体験できないですから。ただ、アイドルとしての自分に慣れないようにしなければとも思うんです。それが当たり前じゃないんだと肝に銘じながら俳優業と両立させていきたいですし、踊ったり歌ったりすることでみなさんが喜んでくださるのなら僕自身もアイドルであることを楽しみたいと思っています。

――役者をする際にご自身のなかで気をつけていることはありますか?
【中島裕翔】 心がけているのは自我が出ないようにすること。髪型や身につけるものは必ず演じる役のキャラクターに合わせるようにしていて、たとえ髪型がダサかったとしても自分の見た目より役に合っているかが重要なのでそこは気をつけるようにしています。アイドルとしての自分をお芝居に持ち込まないようにしたいですし、あくまでも役者として勝負したいんですよね。見た目を役に近づけることは最低限の役作りだと思っています。

――今後演じてみたい役柄はありますか?
【中島裕翔】 脇でおもしろいお芝居をされる方や、オールマイティな役柄で活躍されている役者さんへの憧れが強いんですよ。僕も新たな一面を見せることで自分のなかの可能性を見いだせたらと思っているので、いろいろな役に挑戦してマルチな役者になっていきたいです。今まではどちらかというと普通の好青年の役が多かったので、チャンスがあれば殺人鬼役を演じてイメージを壊してみるのもいいかもしれませんね(笑)。
(文:奥村百恵)



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