• ホーム
  • 芸能
  • ザコシショウ、ライス、銀シャリ 2016年“王者たち”のこぼれ話

ザコシショウ、ライス、銀シャリ 2016年“王者たち”のこぼれ話

 今年もさまざまなコンテストが開催され、新たな“王者”たちが誕生したお笑い界。厳しい目を持つお笑いファンから実力を認められながらも、長年日の目を見なかった芸人たちが一瞬にして輝く姿には胸を打たれたが、取材現場では数多くのドラマが生まれていた。ここでは、当時は掲載できなかった舞台裏と“王者”たちのその後のエピソードを、伝えていきたい。

■R-1ぐらんぷり
 3月に開催された“ひとり芸日本一”を決める『R-1ぐらんぷり2016』では、「誇張しすぎた物まねシリーズ」を披露したピン芸人・ハリウッドザコシショウ(42)が、笑いをかっさらって見事優勝。陣内智則(42)、中川家ケンドーコバヤシ(44)など同期芸人たちが活躍する中、マニアックな“地下芸人”から抜け出せず、王者になる直前までバイトが主な収入源だった。「これを機に、アルバイトをやめるのが長年の夢でした。めちゃくちゃスーパー超バカクソうれしいです」。その言葉が現実となり、優勝後はバイトができないほどにテレビ出演も急増。

 一方、メジャーへの階段を昇ることで本来のぶっ飛んだネタが見られなくなることを心配する声もあったが、それも杞憂に終わる。今月7日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS)の「替え歌最強トーナメント」では「おどるポンポコリン」のBGMに乗せて、中学生相手に初代タイガーマスクが試合中に見せていた往年の「タイガーステップ」をひたすら再現。VTRを見ていたダウンタウンの松本人志(53)は、ケタケタと笑いながらこうつぶやいた。「中学生、誰もわかってないよ。ふざけてるわー」。5月末には双子も誕生し、来年は芸歴25年目のアニバーサリーイヤーを迎えるザコシショウの“怪”進撃は、まだまだこれからだ。

■キングオブコント
 10月に行われたコント日本一を決める『キングオブコント2016』は、「〜してくれぃ!」のフレーズが印象的な1stステージの「命乞い」と、ファイナルステージでの「クレーム」を堂々と披露したライスが見事に優勝。養成所時代から“ネタの完成度”の高さを評価されながらも、本格的なブレイクに至らないもどかしさを周りの芸人も感じていた実力派だった。コンビ結成14年目にして、ようやくキングの座をつかみとると、優勝直後の会見では「夢の国にいるみたいな感覚で、感無量です」。それから2ヶ月、9代目王者としての風格も漂ってきたかと思いきや、ある特番取材でちょっとしたハプニングが起きた。

 銀シャリおかずクラブ横澤夏子(26)といった共演者たちが会場に到着し、まずは写真撮影…という時に関町知弘(33)がいない。相方の田所仁(34)がポツンとたたずむ中、関町の不在に気づかないスタッフが「それでは、写真を…」と始めようとすると、後方から関町の叫び声が聞こえた。「ちょっと、待ってください! 僕もいますよー」。その後の会見では、この話題で持ちきり。先輩の銀シャリが「関町がおらんことになってた」とイジると、2人も「ピン芸人みたいになっちゃって…」と苦笑いを浮かべていた。ブレイク前夜の“オイシイ話”として、来年の今頃にはネタのひとつになっていることだろう。

■M-1グランプリ
 12月開催の漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2016』では、昨年準優勝だった銀シャリが見事リベンジを達成。1本目にドレミの歌、2本目は雑学をテーマにした漫才を披露。同じく大阪勢のスーパーマラドーナ和牛との優勝争いは、審査員を務めた松本、上沼恵美子(61)らが票を入れるギリギリまで苦悶の表情を浮かべるほどの大接戦となった。優勝後に行われた会見では、ツッコミの橋本直(36)が「“しゃべくりでいくぞ”という表明が2本目の漫才」と“正統派”を貫いてきた銀シャリらしい思いを打ち明け、「どうなっても漫才が基盤なので、永遠にやると思います。舞台は立ち続ける」と宣言。

 一方、ボケの鰻和弘(うなぎ・かずひろ 33)は自身と同じような“変わった名字”の人を当てるという特技があり、会見中も記者を指名して見せたが、いつも通り大きくはずして一笑い起こすなど、漫才以外にも期待できる要素を持っている。大阪ではすでに売れっ子、特に話術を生かしたロケには定評があり、東京進出も「考えている」という2人。年末年始には“漫才王者”として全国放送のネタ番組出演など活躍の場が急増することから、全国区で本格ブレイクする日も近い。

■コンテスト系に新風吹き込んだ『KYO-ICHI』
 生放送ならではの緊張感もありつつ、これまでのコンテストとはひと味違った魅力を堪能できる番組『笑わせたもん勝ちトーナメント KYO-ICHI』(フジテレビ)も今年生まれた。漫才、コント、ピン芸、音ネタ、全てのジャンルが集い、「視聴者がこの日1番面白い芸人を決める」というシンプルなコンセプト。ほかのコンテストのように審査員の先輩芸人がいるわけではなく、視聴者に判定を委ねて“笑いやすい空気”を作ったことで、会場に笑い声がこだまし、そこにMCのおぎやはぎと女優・松岡茉優(21)の光る活躍も相まって、新たな波の到来を予感させた。

 強烈なインパクトを放ったザコシショウを皮切りに、ライス、銀シャリと「あらびき芸」から「正統派漫才」まで、今年もバラエティー豊かな優勝者を輩出したコンテスト系番組。チャンピオンたちのこれからの活躍と、来年のニュースターの誕生に期待したい。



オリコントピックス