アニメ&ゲーム カテゴリ
ORICON NEWS

菜々緒が語る悪女キャラのメリット「良くも悪くも印象に残るから結果的に自分にプラス」

 近年、映画やドラマなどで存在感のある重要な役どころを好演してきた菜々緒。一昨年のドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(フジテレビ系)での悪女キャラで強烈なインパクトを残し、昨年はクセのある(!?)auのCMの乙姫役も大好評でファン層を拡大。最新出演作『土竜の唄 香港狂騒曲』では、セクシーなドレスをまとう暗殺者を激しく妖艶に演じている。すっかり“悪女キャラ”の第一人者となった菜々緒に、今のポジションへの想い、演じるキャラクターへの向き合い方などを聞いた。

“悪女”イメージ定着も嫌われない菜々緒「謎でもあり嬉しくもあり、不思議な感覚」(写真:逢坂 聡)

“悪女”イメージ定着も嫌われない菜々緒「謎でもあり嬉しくもあり、不思議な感覚」(写真:逢坂 聡)

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


◆こんなに悪女を演じているのになぜ嫌われないのか不思議(笑)

――菜々緒さんと言えば、『土竜の唄 香港狂騒曲』の胡蜂(フーフォン)もそうですが、すっかり悪女キャラが定着してきています。そういった役のオファーに関してはどう思っていますか?
【菜々緒】 悪役のオファーをいただけるのはすごくありがたいことだと思っています。悪女を演じるのも好きですし、悪役のオファーいただけることは演技の実力を認めていただけたんだという判断材料にもつながる気がして。とくに胡蜂は、宮藤官九郎さんの脚本を三池監督の演出で撮影する“最強の環境”で演じられるキャラだったので、今まで以上に思い切った悪女を演じられると思うとすごく嬉しかったです。撮影前からずっとワクワクが止まりませんでした。

――白いドレスを着たシーンでは、かなり過激なセクシーカットも登場しますが、そういったシーンへの抵抗はありませんでしたか?
【菜々緒】 抵抗は全くなかったです(笑)。脚を開くシーンでは、三池監督から「自分が思っている以上にゆっくりと開いてください」という指示があったので、ゆっくり過ぎるくらいで開いてみたり(笑)。でも、それはちゃんとそのシーンでの意図があってのことなので、演出の通りに演じさせていただきました。

――ご自身が演じる悪女キャラが世間で受け入れられているのはなぜだと思いますか?
【菜々緒】 自分でもいまだに不思議に思います。なぜこんなにも悪女を演じているのに嫌われないのか……。むしろ「また悪女キャラ演じてください!」という声をいただいたり、「次はいい人の役なんですか?」と残念がられることもあって(笑)。そういった状況がいまだに謎でもあり、嬉しくもあり不思議な感覚です。“悪女を演じている菜々緒が好き”という声が圧倒的に多いですね(笑)。

――悪女キャラのイメージの定着はご自身にどういった影響をもたらしていますか?
【菜々緒】 私に興味がない人にも、悪女を演じたことで何か引っかかるものが残せるのはよいことだと思っていて。いい人の役はサラッと観てしまいがちですが、悪役って不思議と惹き付けられてしまう魅力があるんじゃないかなと。なので、私自身のネガティブプロモーションだったとしても、よくも悪くも人に印象を残しやすいので、結果的には自分にとってプラスになっていると思います。

◆視聴者の反応を考えながら演じるのがすごく楽しい

――今後演じてみたい悪女キャラは?
【菜々緒】 すごく反響があった『サイレーン』の殺人鬼の役は、スピンオフができるとしたら主役として演じてみたいです。実際、スピンオフや続編を望む声がすごく多いので、ご要望にお応えしてもっと血しぶきがあがったりする、激しいアクションにも挑戦できたらいいですね(笑)。

――悪女キャラを演じる楽しさをどんなところに感じますか?
【菜々緒】 出来上がったシーンのことを考えながらお芝居をしたのは、初めて悪女を演じたときからなのですが、放送後の視聴者の方の反応を想像しながら演じるというのがすごく楽しいです。

――悪女という枠ではないかもしれませんが、auのCMの乙姫も大人気ですね。
【菜々緒】 乙ちゃんを私が演じていることを知らない方もけっこう多くて驚くのですが、人気があるキャラクターなんですよね(笑)。現場も楽しくて、台本にない何気ないひと言が使われたりすることが多くて、撮影はみんなアドリブ合戦なんですよ。不意をつかれるので笑いを堪えるのが大変ですし、“なにかおもしろいのが飛んでくる”といつも怯えながら撮影に臨んでいます(笑)。でもそれって、つねに緊張感を持って、その場の生のお芝居を楽しみながらできるので、すごくいい現場だなといつも思います。

◆2017年への新たな想い「今年も新しい悪女キャラを演じたい」

――2016年を振り返って、いろいろな役を演じていかがでしたか?
【菜々緒】 『サイレーン』で殺人鬼を演じたすぐ後に『怪盗 山猫』の警官役をやらせていただいたので、真逆の役に身を置ける環境というのがすごく貴重でありがたいなと感じました。月9にも初めて出演させていただいて、青春恋愛ストーリーは夏の思い出になりましたし、アニメの声優なども含めて盛りだくさんの新しいことづくしの1年でした。これ以上楽しい1年が今後やってくることがあるかなと少し不安になるぐらい(笑)。

――振り返ったなかで自身の成長を感じる部分は?
【菜々緒】 いろいろな悪役をやらせていただくなかで、菜々緒のもっと違う悪役も観てみたいと思っていただけるようになるには、これまで以上の引き出しが必要になってくるんですよね。今年も新しい悪女キャラを演じていきたいですし、私自身は女優としてまだまだだと思っているので、日々精進していきたいです。

――昨年1年で気づいたことはありますか?
【菜々緒】 新たに気づくというよりは、毎回素晴らしい環境でお仕事をさせていただいているのでありがたいなと感じています。そういったことがよりよいお芝居に繋がったり、メンタルにもよい影響を与えていると思います。今までキャスト、スタッフ、監督、現場全てに恵まれてきたので、毎回そのありがたさに気づかされます。そういう感謝の気持ちを持ち続けることができて幸せだなと思います。

――2017年の目標を教えていただけますか?
【菜々緒】 私は毎年目標を立てないことが目標なんです(笑)。目標を立ててしまうと、達成した時点で次の目標を考えないといけないですし、満足して終わってしまうところもあって。自分でゴールを決めてしまうと、それ以上のところまで行けない気がしてしまうので、目標を決めたくないというか。今を大切に生きて、あまり先のことを考えないようにしています。将来に関しても、いま与えられた仕事をどれだけきちんとこなせるかがつながっていくと思うので、一つひとつ目の前の仕事を大事にすること。小さな積み重ねが将来や未来を作っていくと思います。
(文:奥村百恵)

関連写真

  • “悪女”イメージ定着も嫌われない菜々緒「謎でもあり嬉しくもあり、不思議な感覚」(写真:逢坂 聡)
  • 『土竜の唄 香港狂騒曲』で演じた暗殺者

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索