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武井咲が振り返る10年前のデビュー当時「何も知らないくせに気だけは強かった(笑)」

 全日本国民的美少女コンテストをきっかけに芸能界入りしてから今年で10年。ドラマ、映画とエンタテインメントシーンのど真ん中を堂々たるたたずまいで歩む人気女優・武井咲。デビュー当時を振り返りながら、そのころの自分と今の自分への想いを明かしてくれた。新たな挑戦となったアニメと実写のハイブリッド作『映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』出演についても語る。

個性もこだわりもないのが自分らしさ「いつも普通の感覚でいる」と語る武井咲(写真:逢坂 聡)

個性もこだわりもないのが自分らしさ「いつも普通の感覚でいる」と語る武井咲(写真:逢坂 聡)

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◆失敗することも大事、気持ちの切り替えは早い

――あの妖怪ウォッチの映画版に出演することになって、最初にどう思われましたか?
【武井咲】 不思議な気持ちでしたね。妖怪にでもなるのかなあと思ったんですけど、アニメと実写が融合している作品で、私が出演するのは実写パートだと聞いて安心しました(笑)。アニメと実写で描くというのは新しいなって思いました。

――実写パートの共演者のみなさんとはお話しましたか?
【武井咲】 浜辺美波ちゃんはとってもシャイな女の子だったんですけど、ケータ役の南出(凌嘉)くんはとっても元気でした(笑)。まったく恥ずかしがったりもせず、妖怪ウォッチのことや学校であったことを話してくれて。すごくかわいかったです。えんま大王役の山崎賢人さんと、ぬらりひょん役の斎藤工さんとの共演シーンはなかったんですが、同じ日に撮影があったとき会いに行きました。どんな衣装なのか見てみたくて(笑)。近くで見たら、ふたりともアニメをリアルに再現した姿になっていてビックリ。でも、あの衣装を着るのは大変だったと思うので、私はバレエの先生でよかったです(笑)。

――「挫折しても夢をあきらめない」というのがこの作品のテーマのひとつだと思いますが、武井さんは共感しましたか?
【武井咲】 共感しますね。でも、私はそもそもあまり挫折を引きずらないタイプかも。引きずったところで前には進まないから、気持ちの切り替えが早いんですよね。演技がうまくできなくて落ち込むことはたくさんありますけど、失敗することも大事だと思っていて。失敗しないと喜びも悲しみも味わえないですから。

――失敗というと、たとえばどんな?
【武井咲】 たくさんありますけど、10代で『大切なことはすべて君が教えてくれた』(フジテレビ系)に出演したとき、泣くシーンでまったく泣けなかったんです。それですごくご迷惑もおかけしたし、できないことが恥ずかしくて……。でも、だからこそできたときの喜びもすごく大きかったんです。自分だってがんばればできることがあるんだって。

◆デビューから10年…夢がかなったのかな

――全日本国民的美少女コンテストをきっかけに、芸能界入りしてから今年で10年。当時思い描いていた10年後と比べて、今の自分はどうですか?
【武井咲】 最初はモデルになりたかったので、今の自分はまったく想像できなかったです。でも、この世界でがんばっていくぞって思っていたから、夢がかなったのかな。最初に女優のお仕事をいただいたときはビックリしたけど、チャンスをいただいたからには形にしたいと思って。一つひとつ一生懸命やっているうちに、気がついたら今になっていました(笑)。

――女優デビューした頃の自分って、今考えるとどんなふうに思います?
【武井咲】 何も知らないくせに、気だけは強かったなって思います(笑)。「気が強い」っていうと誤解されるかもしれないですけど……。当時はまだ自信なんて全然ないのに、その状態でお芝居しなきゃいけないじゃないですか。でも、作品って自分が死んでからもずっとずっと残るものだから、悔いのないように向き合いたくて。だから必死で自分を奮い立たせて、何があっても“自分は自分”と思っていられるように、気を強く持っていたんです。

――今は違うってことですよね?
【武井咲】 今は表現の仕方がわかってきて、やるべきことが明確に見えているので。そこに集中すればいいので、そのぶん気持ちが楽になった気がします。自分らしくいたいけど、どんな自分でもいいというか。私、何もこだわりがないんですよね(笑)。素直に生きられたらいいなあって思っているくらいで。

◆プライベートでは芸能人だと思っていない

――役柄や作品についてもこだわりがない?
【武井咲】 ないんです。もちろんどういう表現をするかについては考えますけど、強い個性とか、こだわりがないのが私なのかなと思っていて。私って家に帰れば本当に普通なんですよ。スーパーで買い物して、ご飯を作って。プライベートではまったく芸能人だと思っていないんです。いつも普通の感覚でいることが、私のこだわりかもしれないですね。

――今までのお仕事を見ると、CMやテレビドラマなどお茶の間に親しまれるようなお仕事が多いですよね。“国民的”美少女というイメージにピッタリだと思うのですが、意識されたことはありますか?
【武井咲】 自分では意識していないですけど、それは時代もあるんじゃないかなって思います。以前は女優さんといえば“手の届かない人”という感じでしたけど、今はSNSもあるし、同じ世界に住んでいる人だって思われていると思うので。それってすごくいいことですよね。

――そういった“王道”の作品とは逆の、サブカル的な作品やマイナーなものを好む若手女優の方も最近は多い気がします。
【武井咲】 私も好きですし、興味はあります。でも、王道でもマイナーでも、いいものはいいものだし、そうでないものはそれなりっていうのは同じですよね。なので、ジャンルへのこだわりはないですし、こだわっていないからこそ、逆にいろいろなことができる気がします。

――お仕事を選ぶとき、ご自身のやりたいことを伝えたりはしないんですか?
【武井咲】 それは言いますけど……今思っているのは、いろいろなことがやれたらいいなっていうくらいですね。一箇所に留まらずにいろいろやれたらおもしろくないですか? この前のドラマでは不倫して、今は時代劇をやっていて、次はアニメと実写のハイブリッド作品に出て(笑)。新しいことが好きなので、これからもやったことがないことにどんどん挑戦していきたいです。
(文:加藤恵)

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