米俳優ジョニー・デップ、世界的ギタリストのジェフ・ベック、ジミー・ペイジらが11日、東京・両国国技館で開催されたロック界最高峰の授賞式『クラシックロックアワード2016』に登場した。デップがミュージシャンとして日本でライブを行うのは初。世界3大ギタリストのうちの2人、ベックとペイジが日本で顔を合わせるのも初とあり、ロックレジェンドたちの夢の共演で日本の音楽ファンを魅了した。

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　英ロック誌『CLASSIC ROCK』が主催する同イベントは2005年から始まり、今年で12回目。イギリスやアメリカで開催されてきた権威あるロックアワードが日本に初上陸した。オープニングは和太鼓の演奏に続き、米ロックバンド・メガデスのデイヴ・ムステイン（Vo／G）とともに司会を務める歌舞伎役者・尾上松也の口上で幕を開け、日本らしい演出で会場を沸かせた。

　「THE SHOWMEN」を受賞したチープ・トリックの演奏に続き、「CLASSIC SONGWRITER」賞のリッチー・サンボラはオリアンティとのコラボでボン・ジョヴィの「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」を披露。「ALBUM OF THE YEAR」に輝いたデフ・レパードは、ジョー・エリオットとフィル・コリンがトロフィーを手にした。

　デップは全身黒で統一し、バンダナを巻いた上にハンチング帽をかぶってギタリストとして登場。シルバーのエレキギターをかき鳴らしてステージを盛り上げると、会場からは「ジョニー」コールが飛び交い、わずかに笑みを浮かべて声援に応えた。ジョー・ペリー（エアロスミス）を呼び込んだデップは、向かい合ったり背中を合わせたりしながらギターバトルを繰り広げ、観客を興奮させた。

　目玉の2人は午後10時過ぎなってようやく登場。司会のムステインに呼び込まれたペイジは右手を高々と掲げてプレゼンターとしてあいさつすると、ベックを紹介し、トロフィーを渡して退出した。ベックは卓越したプレイで観客をしびれさせたが、結局ファンが期待していたペイジとベックの共演は実現せず。客電がついても、あきらめきれないファンのアンコールを求める手拍子はいつまでも続いた。

　なお、日本人では、舞台裏で活躍する人に贈られる「The V.I.P.」賞を『ベスト・ヒットUSA』の功績が認められたDJ・小林克也氏、グローバルに展開している次代を担う日本人アーティストに贈られる「JAPAN NEXT GENERATION」を5月にメジャーデビューした5人組ガールズバンド・BAND-MAID、アジアを代表する可能性を秘めたバンドに贈られる「EASTERN BREAKTHROUGH BAND」賞をONE OK ROCK、アジアで最もパフォーマンスが評価されているアーティストに贈られる「THE ASIAN ICON」をYOSHIKIが受賞した。

　ONE OK ROCKがVTRで喜びのコメントを寄せると、司会の松也はボーカルTAKAをはじめメンバーとも仲がいいことを明かし「年代も近いので、いつか一緒に何かできたらと話している。歌舞伎とロックが融合できるステージができたら」と言葉に力を込めた。