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『こち亀』原作者・秋本治氏に菊池寛賞 「上質な笑いに満ちた作品を堂々と完結させた」

 文学、映画・演劇、新聞、放送、スポーツなど、さまざまな文化活動で創造的業績をあげた個人・団体に贈られる『第64回菊池寛賞』(日本文学振興会主催)が、先月17日発売の『週刊少年ジャンプ』42号(集英社)と同日に発売のコミック200巻で最終回を迎えた人気漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の原作者・秋本治氏(63)に贈られることが13日、わかった。

菊池寛賞を受賞した秋本治氏 (C)ORICON NewS inc.

菊池寛賞を受賞した秋本治氏 (C)ORICON NewS inc.

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 同会は理由について「1976年に連載を開始した漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を40年間一度の休載もなく描き続ける。世相・風俗を巧みに取り入れ、上質な笑いに満ちた作品を本年200巻で堂々と完結させた」としている。

 そのほかの受賞者と理由は以下の通り。

北方謙三=現代ハードボイルドの旗手と言われた著者が、17年の時をかけ完結させた全51巻の北方版「大水滸伝」シリーズ。数多ある先人の水滸伝に正面から挑む斬新な解釈で平成の新たな読者を開拓した。

▽熊本日日新聞=水俣病やハンセン病に関する調査報道、いち早くオウム真理教に迫ったルポなど、一貫して地域ジャーナリズムの担い手であり続け、本年4月の熊本地震でも自ら被災しながらその責務を果たした。

池上彰とテレビ東京選挙特番チーム=タブーを恐れず政治家に容赦ない質問や指摘を浴びせる池上氏のインタビューに加え、視聴者目線で候補者の経歴や活動をわかりやすく解説することにより、選挙報道に新たな地平を拓いた。

▽森重昭=8歳時に被爆、戦後は一会社員として、独自に原爆投下後の広島の調査・研究を続ける。その後、米国民も知らなかった12名の米兵捕虜被爆死を明らかにし、米国大統領初の広島訪問に繋がった。

▽高橋礼華・松友美佐紀=リオ五輪決勝の最終ゲーム。土壇場から5連続得点のしなやかな逆転劇で国民を大いに魅了し、日本バドミントン界に悲願の金メダルをもたらした。その歴史的成果と東京五輪の活躍に期待をこめて。

 選考は今月5日に都内で、先行顧問の平岩弓枝氏、保阪正康氏、養老孟司氏(※東海林さだお氏は欠席)により行われた。贈呈式は12月2日に都内ホテルで開かれる。

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