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川栄李奈「最初は不安だった」 AKB48時代を糧に女優として頭角を現す

 昨年8月、惜しまれながらAKB48を卒業した川栄李奈。AKB48時代は“おバカキャラ”が定着しており、ドラマ『マジすか学園』(テレビ東京系)シリーズなどには出演していたものの、彼女が女優として活躍する未来を予測する人はほとんどいなかった。だが、卒業後、すぐに初主演した舞台『AZUMI 幕末編』をはじめ、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK総合)での演技が高評価。現在、めきめきと女優として頭角を表す彼女にはオファーが殺到中だという。11月には主演舞台『あずみ〜戦国編』の上演も決定している。

11/11(金)から上演する舞台『あずみ〜戦国編』で主演する川栄李奈 写真/草刈雅之

11/11(金)から上演する舞台『あずみ〜戦国編』で主演する川栄李奈 写真/草刈雅之

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◆最初は、女優業だけに絞るのは不安でした

 AKB48を卒業し、現在も女優として活躍している者はもちろんいるが、それは大島優子前田敦子のような、常にセンターとして目立つ活動をしてきた人ばかり。川栄にとっても、女優を目指すのは困難な道であることは容易に予想ができたであろう。

 彼女自身も、「最初は、女優業だけに絞るのは不安でした。でも、昔から女優になることは夢でしたし、本当にお芝居をすることが好きなので、頑張ろうって気持ちも大きかったんです」「中学時代から体育会系の部活(テニス部)で鍛えられたんで、根性もありますしね。 “失敗したら仕方ない、まぁいっか”っていう性格もあるかかもしれません(笑)」と当時の心境を明かす。

◆とにかく芝居をすることが大好きなので、もう大丈夫

 卒業後、すぐに上演した初舞台『AZUMI 幕末編』が彼女の女優への道を作ったといってもいいかもしれない。構成・演出を務めた岡村俊一氏は、「今の演劇界では1位を獲れると思う」と太鼓判を押す絶賛ぶり。舞台上で350人を斬り倒したアクションも高い評価を受けた。もちろん、その演技も一朝一夕のものではない。

 「とてもセリフが多いので、覚えるまで家でずっと台本を読み続けていました。殺陣をしながらセリフを言うのも難しくて。使う刀は軽いんですけど、舞台上では重いように見せなきゃいけないし。だからドン・キホーテでおもちゃの刀を買ってきて、家で練習してましたね(笑)。その刀を捨てちゃったので、次の舞台のためにまた買う予定です!」。

 また、「殺陣はダンスの振り付けのときのイメージで覚えました。ただ1日に何パターンも殺陣を覚えるのは大変」と、アクションではAKB48時代に培ったダンスも役に立っていたという。多くの観客を前に舞台に立つが、「とにかくお芝居をすることが大好きなので、もう大丈夫。舞台の上にいると、まったく気にならなくなりました」と強い一面を見せた。

◆『とと姉ちゃん』の現場はアドリブだらけ。あまり参加しないように……

 今年はゲスト出演も含め、6本ものドラマに出演。中でも際立っていたのが、『とと姉ちゃん』だ。彼女が演じたのは主人公の小橋常子(高畑充希)が働く仕出し屋の娘、森田富江。「ベテランさんがたくさん出演されているので、現場はアドリブだらけ。私はアドリブが苦手なので、あまり参加しないようにして、ひたすら笑ってることしかできませんでした(笑)。アドリブができるようになるのが、今の課題かな」とほほ笑む彼女。

 AKB48時代を振り返って思うのは、「当時は予定が2〜3日前じゃないとわからないぐらい忙しくて。舞台やドラマに出るためには1ヵ月から3ヵ月はスケジュールを押さえないといけないので、なかなか出られなかったんです。それがちょっとつらいと思っていた時期もありましたね」と語る。

◆私も満島ひかりさんみたいな女優さんになりたいです

 そんな彼女、これからやってみたい役があるという。「私、本当は暗いのに明るくみられがちで、わりと明るい役が多いんです。だから今度は暗い役がやりたくって。特に若いうちにしかできない学園ドラマで、いじめられるような役がしたいです」ときっぱり。

 11月には『あずみ〜戦国編』が上演を開始する。「幼い頃から刺客として育てられたあずみなんですけど、実は普通の女の子。今回の戦国編では彼女の大切な人が次々と死んでいってしまうので、とても悲しい物語でもあるんです。でも、彼女の生き方や強さがみなさんに伝わるような芝居にしたいです」と意気込んだ。

 女優・川栄李奈が目指すのは、満島ひかり。「以前から、すごくステキな女優さんだと思ってるんです。どんな役にも溶け込めるし、『ごめんね青春!』(TBS系)で共演させていただいたとき、あらためてスゴイ女優さんだなって思いました。私も満島ひかりさんみたいな女優さんになりたいです」と決意を固める。一歩一歩、女優として成長していく彼女の姿を、舞台では間近に見ることができそうだ。
(文/今 泉)

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