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“韓国バンドは売れない”ジンクスに挑むhyukoh「日本マーケットはどんな音楽でも“居場所”がある」

 韓国バンドが売れないと言われる日本で昨年、デビュー前にも関わらずワンマンライブを即完。日本の音楽関係者も多く駆けつけるなどバンドシーンに話題を巻き起こしていたhyukoh(ヒョゴ)がいよいよ今夏より日本で本格始動。その試金石となる夏フェス『サマーソニック2016』出演に続いて、東京での2回目となるワンマンライブを敢行する。さまざまなジャンルの音楽ファンが集う、彼らの真価が問われる場でもあるフェス出演を目前に、日本音楽シーンのジンクスに立ち向かうメンバーに今の想いを聞いた。そこには、今の若者らしい日本カルチャーへの距離感も垣間見える。

『サマーソニック2016』で日本の夏フェスに初出演するhyukoh。日本カルチャーについても語る

『サマーソニック2016』で日本の夏フェスに初出演するhyukoh。日本カルチャーについても語る

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◆韓国とは違った雰囲気のなかでのライブ。観客と一緒に作りあげたい

――初の日本でのフェス出演となる『サマーソニック』が近づいていますが、いまの心境は?
【ヒョク】 日本でいちばん多彩なジャンルのアーティストが出演するフェスティバルで、規模も大きいですし、そんなところに参加できるなんて本当に楽しみです。
【ヒョンジェ 日本で初めて出演するフェスティバルが『サマソニ』ということもうれしいですね。
【ヒョク】 まずは、レディオヘッドだよね。スウェードも! BABYMETALも見たい!!
【ヒョンジェ】 BABYMETALは僕たちと違う曜日だよ……残念。The 1975もいいね。
【ヒョク】 トゥー・ドア・シネマ・クラブは学生のころよく聴いたなぁ。
【ドンゴン】 ジェイムス・ベイも同じ日だね。
【インウ】 それに今回、大阪の『サマソニ』にも出演するのが楽しみです。父の知人が大阪に住んでいて、子どもの頃に遊びに行ったことがあって。とくに大阪城の雰囲気がすごく良くて、また行きたいです。

――『サマソニ』直後の代官山SPASE ODDでのワンマンも即完でした。日本での期待をどう感じていますか?
【ヒョク】 とてもありがたいです。すぐにでも日本の皆さんに会いたいです!
【ヒョンジェ】 今回、初めて僕らのライブを観る人も多いと思うので、楽しんでもらえるとうれしいです。
【インウ】 韓国とはまた違った雰囲気のなかでライブをするのが楽しみで、日本の観客と一緒に作りあげたいですね。

◆もともと日本カルチャー好き。日本の音楽をネットで探す

――日本の音楽やミュージシャンで気に入っている人はいますか?
【ドンゴン】 Mr.Childrenです。高校生のころよく聴いていました。
【ヒョンジェ】 僕は高校時代に好きだったのが、テイ・トウワさん。
【ヒョク】 僕は大学の友だちに勧められて聴くようになったのが、toe。演奏がカッコいいですね。バンドのThe Fin.も最近知りましたが、とても気に入っています。
【インウ】 僕は小さいころから日本の音楽が好きだったので、X Japanはもちろん、最近になってベテランの方を聴くようになって。長渕剛さんとか、70〜80年代の女性の方で、すごく好きな人いるんだけど……(「真赤な太陽」を口ずさむ)。

――美空ひばりさん! どうやって知ったんですか?
【インウ】 日本の音楽をネットで探すのが好きなんですよ。

――もともと日本カルチャーが好きだったとか?
【インウ】 その通りです。小学生のときは『NARUTO』や『ONE PIECE』などのアニメが大好きで。
【ヒョンジェ】 僕も『20世紀少年』『モンスター』『ベルセルク』とか、日本の漫画がけっこう好きですよ。
【ドンゴン】 僕は日本の映画をいくつか観ましたね。日本作品は雰囲気がいいなと感じました。
【ヒョンジェ】 僕、北野武監督の作品を高校生のころによく観ました。『キッズ・リターン』がとくに好きだったな。

◆日本マーケットでジャンルを超えたプロジェクトに挑みたい

――これまでに韓国ではミニアルバム2枚とシングルをリリースしていますが、フルアルバムの予定は?
【ヒョク】 今年秋の予定です。これまでもタイトルは『20』『22』と年齢の数字だったので、次は『23』になると思います。

――どんなアルバムになりそうですか?
【ヒョンジェ】 これまでの作品はあまり余裕をもって作れなかったので、次回は楽曲の中身はもちろん、サウンド面でもより良いものを作り込んで出せるんじゃないかと思っています。

――アルバムの詳細はまだ聞けないので、代わりに最近のお気に入りの音楽を教えてください。
【ヒョク】 最近ヒョンジェに教えてもらった、ケヴィン・モービーがすごく気に入ってます。あとインウが教えてくれた、リトル・ドラゴン、アリエル・ピンクも。
【ヒョンジェ】 リトル・ドラゴンは、ボーカルの女性(ユキミ・ナガノ)が日本とスウェーデンのハーフなんですってね。

――日本のバンドシーンに臨むにあたって、日本活動への期待はありますか?
【ヒョク】 韓国ではジャンルを超えたプロジェクトをいろいろと試してきました。僕らが音楽を作ってライブをして、他のジャンルの方とセッションするスタイルをたくさんやって来たのですが、日本でもぜひ挑戦したいです。音楽系の方だけでなく、ファッション系だったり、ファインアート(純粋芸術)やビジュアルアート方面の方とか……可能性がある人とコラボレーションしたいですね。
【ヒョンジェ】 日本だからこの方面の方と、というこだわりはありません。今韓国でやっていることと同じように、またその延長にもなればいいなと思います。
ヒョク 日本の音楽マーケット自体のジャンルがすごく広くて、個性がありますよね。どんな音楽でも、その“居場所”を確立していると感じます。そんな日本で、今後たくさん楽しいライブをしたいです!

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