俳優の阿部寛と香川照之がNHK土曜ドラマ『スニッファー 嗅覚捜査官』（10月22日スタート、毎週土曜　後10：00　全8回）で共演することが22日、わかった。人の数倍の嗅覚をもつ自慢の鼻を使って事件を捜査する主人公・華岡信一郎に阿部、相棒の人情派刑事・小向達郎に香川を配役。この2人の強力タッグで難解かつ奇妙な事件を鮮やかに解決していく。

　原作は、2013年にウクライナで制作されたドラマ『THE SNIFFER』。ロシアでは過去5 年間のドラマの中でNo.1視聴率を獲得し、海外のテレビドラマ祭で数々の賞も受賞。すでに60ヶ国以上が放映権を取得。今回オリジナルに新たな事件や登場人物も加え、日本版としてリメイクされる。

　“俺の鼻は間違えない”をキャッチフレーズに、特殊な重要犯罪にだけ、事件解決のコンサルタントとして呼ばれる男、それが華岡だ。別名「スニッファー（匂いを嗅ぐ人）」。人並み外れた鋭敏な嗅覚を持つ彼が、ひと嗅ぎすれば犯罪はもちろんのこと、全てのナゾを暴いてしまう。

　阿部は「鼻で捜査を進めていくというシーンをどのように演じるかは、いま考えているところです。いろいろとアイデアを出しながら、面白い作品にしたいですね。海外ドラマをリメイクするという挑戦的な試みであり、オリジナルに負けない、日本版の『スニッファー』を演じていきたい」と撮影を楽しみにしている様子。

　香川は「見どころは、と問われれば、『鼻が異常にきく警察犬が、もし人間の言葉をしゃべることができたら、恐らくこれだけ速やかに事件を解決できることだろう』と即答できるドラマだ」とコメント。そして、「犬が人間になってしまう映画はこれまで幾つかあったと記憶するが、長身の阿部寛さんが警察犬のようにフガフガ辺りを嗅いでいく姿を想像してほしい。とてもチャーミングなはずである。NHK らしく硬派だが、コメディ要素が決して無い訳ではない、そんなチャーミングなドラマを構築したい」と意気込んでいる。

　華岡が密かに心を寄せる耳鼻科医師・末永由紀に井川遥、華岡の別れた妻・片山恵美に板谷由夏、日本版オリジナルキャラクターとして小向刑事の母親に吉行和子、さらに第1話の劇団ひとりをはじめ、各回に登場するゲスト出演者がドラマを盛り上げていく。今月下旬から10月に都内、関東近郊で収録予定。