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さかなクン、ずっと変わらない魚への探究心「飽きるわけがない」

 東京海洋大学名誉博士のさかなクン。子どもの頃から魚が大好きで、愛情をもって研究を続け、最近ではディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』(16日公開)で字幕&日本語吹替版の海洋生物監修に抜てきされた。「ギョギョギョッと、こんなうれしいことはないってくらい卒倒しそうでした」と喜ぶさかなクンに、作品についてや、図鑑を持ちだしてまで説明してくれた魚への昔から変わらない探究心の源を聞いた。

「お魚のことを知るたびに感動するので、飽きるわけがないです」と語ってくれたさかなクン (C)ORICON NewS inc.

「お魚のことを知るたびに感動するので、飽きるわけがないです」と語ってくれたさかなクン (C)ORICON NewS inc.

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■魚好きのきっかけはタコ

 さかなクンは本作の監修に抜擢されたうれしさを伝えてくれたあと、「お魚や海の生き物の名前などを見せていただき、日本にいるお魚でしたら日本の名前を伝えたり、生態学的な動きやお魚の暮らす違和感はないのかなどを重点的に確認しました」と、実際に関わった内容を教えてくれた。

 同作には、タコなのに7本足のハンクという新キャラクターが登場するが、実はさかなクンが海洋生物に興味を持ったきっかけもタコだった。

 「小学2年生のときに、クラスメートがノートにタコを書いていて、飛び出てきそうな迫力いっぱいのタコだったんです。その子が描いていなかったら、海の生き物に引かれていなかったです。タコちゃんに会うためにあちこち巡っているうちにいろんなお魚ちゃんに会って、こりゃ面白いと。魚好きへとタコちゃんがつないでくれました」。

 そんなタコに思い入れがあるさかなクンから見ても、本作でのハンクの存在感は抜群。「生態も生かされています。変幻自在に色を変えて、かつ足を器用に使っている。本当にタコってこういうことするんじゃないかなっていうくらい自然な動きが世界観につながっています」と太鼓判を押した。

■今も衰えない魚への探究心「飽きるわけがない」

 インタビューをしていて驚いたのは、魚の話になると海洋生物の図鑑を持ちだしてわかりやすく解説をしてくれたこと。分厚い図鑑をいつも持ち歩いているようで、さかなクンの知識の深さを誰もが知ることになった今でも、「お魚のことを知るたびに感動するので、飽きるわけがないです」と探究心は衰えない。

 「お魚の種類だけでも世界で約3万種、日本だけでも4200種以上いるので、調べても覚えきれないほど多いです。知れば知るほど面白い、楽しい、おいしいですし、お魚が身を持ってたくさんの感動を教えてくれます。こんなにうれしい感動をいただいたからには恩返しをしなければ。お魚のすばらしさを少しでもいろんな人に知ってほしいです」。

 小さい頃は、魚のことを調べては新たな発見に感動していたが、自分のなかで感動をとどめておく“自己満足”ではいけないと気が付いた。「お魚への感動が大き過ぎて、あるとき爆発しそうになったんです。自己満足の度合いが大きくて、これ倒れちゃうかもって思いました。感動を外に出して共有しないともったいない」。だからこそ本作では監修と日本語吹替版声優を務め、ドリーやニモたちお魚の魅力を多くの人に届けている。

 さかなクンの話からも魚への愛情が深く感じられるが、その気持ちの根底にあるのは“ギョ感(五感)”で感じられるうれしさ。「お魚を釣り上げたときには、歯ぎしりしたり、実はいろんな音を出しているんです。見て、聴いて、嗅いで、味わって、まさに“ギョ感”でお魚の感動を手に入れられることがうれしい。これで数十年1回も飽きることなく、むしろもっともっと知りたいです。それでまた知った時の喜びも大きいし、魚を通じて知り合った漁師さん、お魚屋さん、釣り人、飼育員さん、声をかけてくれるちびっことか、歳の差を超えて壁がなくなり、お魚は感動の輪、人の輪をどんどん大きくしてくれるんです」。

 少年のように目を輝かせて熱弁してくれたさかなクン。今後もまだまだ感動を共有してくれそうだ。

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  • ニモとドリーを持ってにっこり (C)ORICON NewS inc.
  • ディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』で字幕&日本語吹替版の海洋生物監修に抜てきされたさかなクン (C)ORICON NewS inc.

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