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【2016年上半期ランキング】音楽シーンをけん引する三大勢力に新たな潮流

 ジャニーズアーティスト、AKB48グループ、EXILE TRIBE。現在の音楽シーンをけん引する三大勢力がその勢いを改めて見せつけたのが、今年上半期のセールスランキング。シングルランキングにおけるAKB48「翼はいらない」「君はメロディー」の1、2位独占、アルバムランキングにおける三代目J Soul Brothers『THE JSB LEGACY』のNo.1は昨年の上半期に続くもの(AKB48に至ってはこれで6年連続での上半期TOP2独占である)で、まさに盤石の強さといえるだろう。だが、常にトップを走り続ける三大勢力にも、新たな潮流が見えた。

◆活性化続く三大勢力、若手が台頭!

 「盤石」の中にある「新たな驚き」としてはAKB48グループ関連では、ライバルグループに位置付けられている乃木坂46が「ハルジオンの咲く頃」で自己最高の82.5万枚を記録、AKB48の牙城に迫る3位へと躍進を遂げた。モデル業もこなすメンバーが多く在籍するなど、同性からの支持も高い彼女たちだが、AKB48グループとは一線を画す音楽的アプローチ、活動内容などが着実に浸透してきたことの表れが、今回の快挙へとつながったと言えるだろう。そんな乃木坂46の妹分として、今春デビューを果たした欅坂46の「サイレントマジョリティー」がSKE48NMB48HKT48を押しのけて6位にランクイン。女性アーティストのデビュー作としては歴代最高の初動を達成した同作の衝撃は、アイドルの勢力図を大きく塗り替える“革命”へと結びついていくのだろうか。乃木坂と欅坂、2016年の“坂道”が後半も話題を振りまくことは間違いない。

 一方、上半期の“顔”となったのが三代目J Soul Brothersだ。『日本レコード大賞』2連覇を受けてスタートした2016年は、音楽面のみならず、映画にドラマにメンバーが活躍、個性を際立たせることに成功。上述のアルバム『THE JSB LEGACY』の1位のほかにも、DVD部門で『三代目J Soul Brothers LIVE TOUR 2015「BLUE PLANET」』が1位を獲得し、上半期アーティスト別トータルセールスの1位に初めて輝いた。また、EXILE TRIBEからはE-girlsのベスト『E.G.SMILE−E-girls BEST−』がアルバムランキング5位と、TOP5の一角を占め、存在感を見せている。E-girlsが複数のガールズグループからのセレクションプロジェクトであることは周知のとおりだが、そのひとつであるFlowerのシングル「やさしさで溢れるように」が43位に入ってきたように、E-girlsを通じて個々のグループへの注目度も高まってきている。EXILEも含めての動きが、今後さらに活発化してきそうだ。

 ジャニーズアーティストにとっては、SMAPに関する一連の報道やKAT-TUNの充電期間突入など、ファンの心を大きく揺さぶる出来事が相次いだ上半期だったとも言える。そんななかで、はシングル「I seek/Daylight」と「復活LOVE」をそれぞれ4、5位に送り込んだ。とりわけ「I seek/Daylight」はメンバー主演ドラマの主題歌カップリングという豪華さもあって、自身初となる2週連続での週間売上1位を達成するとともに、2013年3月の「Calling/Breathless」以来となる80万枚の大台突破というポテンシャルの高さを知らしめる形となった。また、Hey!Say!JUMPが「真剣SUNSHINE」で8位を獲得したことは大きなトピックといえる。彼らの上半期TOP10入りは2010年の「瞳のスクリーン」以来6年ぶりとなるが、常に新陳代謝を繰り返し、次々と新たなグループ、ユニットが生まれるジャニーズアーティストの中にあって、来年結成10周年を迎える彼らが、上位の人気を維持するパワーは並大抵なものではない。その意味では、4人体制となってまもなく5年が経過するNEWSが、「ヒカリノシズク/Touch」を15位に送り込む底力にも圧倒されずにはいられない。

◆地方発の新興勢力や異色アイドルが健闘

 アニメ関連でも新たな動きが見られた。昨年後半以降、アニメファン以外にも知られるところとなったμ’sに続いて、今年の前半に社会現象を巻き起こしたのが、原作者・赤塚不二夫生誕80周年記念作品として3月までテレビアニメが放送された『おそ松さん』(テレビ東京ほか)である。グッズをはじめとする周辺商品の売り上げも好調だが、サブキャラであるイヤミやトト子をメインボーカルに据えたエンディングテーマ「SIX SAME FACES〜今夜は最高!!!!!!〜」と「SIX SAME FACES〜今夜も最高!!!!!!〜」がそれぞれ24位、32位に、メインキャラの6つ子が職業体験をするドラマCD『おそ松さん 6つ子のお仕事体験ドラ松CDシリーズ』がアルバム部門の42位、47位に入るなど、パッケージのスタイルを問わない広がりを見せている。続編の期待も高い1本。今後はどんな展開が待っているのだろうか。

 アルバムランキングで小田和正(『あの日 あの時』2位)、氷室京介(『L’EPILOGUE』15位)、大滝詠一(『DEBUT AGAIN』31位)、松田聖子(『We Love SEIKO−35th Anniversary 松田聖子究極オールタイムベスト 50Songs−』39位)など、ベテランのソロアーティストが貫録を見せつけた。小田は、68歳(68歳9ヶ月)での上半期アルバムランキングTOP10入りでアーティスト史上最年長と快挙達成となった。一方、新興勢力として注目を集めたのが東海発の10人組男性ユニット・BOYS AND MENだ。1月に発売された「BOYMEN NINJA」、2月発売の「Wanna be!」を立て続けに週間シングルランキング1位に送り込んで話題を呼んだが、上半期でもそれぞれが28位、36位と結果を残した。“ボイメン”の活躍によって、各エリアのエンタテインメントシーンが活性化することが予想される。

 国内を飛び越えてワールドワイドで高い評価を受けているBABYMETALも上半期を語るうえで外せない1組だろう。4月に世界同時発売されたアルバム『METAL RESISTANCE』は、全米総合アルバムチャートにおいて、日本人としては坂本九以来53年ぶりのTOP40入りを果たしたが、国内においても上半期9位とTOP10入り。「アイドルとメタルの融合」は確実に進んでいる。

(文:田井裕規)



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