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渡辺謙、山田太一脚本の震災ドラマに主演「ある種の責務感じる」

 俳優の渡辺謙が、テレビ朝日系ドラマスペシャル『五年目のひとり』(今秋放送)に主演することが明らかになった。数々の名作を生み出してきた山田太一氏によるオリジナル脚本。中年男と少女の不思議な交流を通じて、東日本大震災の“その後”と、人々の心の“再生”を繊細に描く。震災後、さまざまな形で支援活動に携わってきた渡辺は「このドラマにはある種の責務を感じ」ていると背筋を伸ばし、「災害の多い国に生きる私たち日本人すべてに届くドラマ」とアピールした。

 同局では、2014年2月にも山田氏の脚本で『時は立ちどまらない』を放送。東日本大震災を背景に、2つの家族の崩壊と再生を静かに描き、14.7%の高視聴率を獲得。第69回文化庁芸術祭大賞をはじめ、放送文化基金賞テレビドラマ番組部門最優秀賞、ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、放送人グランプリ2014・グランプリと数々のドラマ賞を受賞した。

 『五年目のひとり』では、『時は立ちどまらない』とは異なる視点から、震災後の人々の心を見つめる。東京のとある町の小さなベーカリーで働く男・木崎秀次(渡辺)は、たまたま訪れた中学校の文化祭でダンスを披露していたひとりの少女に目を奪われる。「君のダンスがいちばんキレイだった」と少女に言葉を投げかけたことから、2人の交流がはじまる。少女はやがて、彼が震災で失ったあまりに多くのもの、そしてまだ癒えぬ心の傷に触れていくことに…。

 渡辺は、これまで『星ひとつの夜』(2007年、フジテレビ)、『遠まわりの雨』(11年、日本テレビ)、『おやじの背中-よろしくな。息子』(14年、TBS)など、数々の山田作品で存在感を放ってきた。「山田太一先生の脚本は、せりふが積み重なっていく中で、それぞれの登場人物の抱えているものが丁寧に浮かび上がっていきます。だからこそ役を作り込んで臨むのではなく、先生が書いたせりふにただ包まれていく。そうすることで、キャラクターが自然と生まれていくのを感じています」。

 本作では、震災の傷と闘いながら生きる孤独な男・秀次を静かな演技で表現。「せりふを発したときに、目が覚めるような新たな発見が生まれ、胸に突き刺さるんです。まさに“山田マジック”ですね! 1シーンが長いので覚えるのは大変ですが、山田先生が振り絞って書かれたせりふの力を、今回も感じています」と話した。

 撮影中のスタジオを山田氏が訪問した際、渡辺とガッチリ握手を交わしていた。「謙さんと組めるのなら『王様と私』のステージが終わるまで、待つ値打ちがあると思いました。謙さんならば、被害に遭われた方々に穏やかに深く心を寄せて演じてくださると信じています」と、渡辺の演技に絶大な信頼を寄せていた。



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