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『ジャングル・ブック』ヒットの理由 日本の漫画に通じる“王道ストーリー”が魅了

 ジャングルで育った人間の少年モーグリと、彼を取り巻く動物たちの物語を描くディズニーの実写映画『ジャングル・ブック』(8月11日公開)。全世界で8億ドル(約880億円※BOX OFFICE MOJO調べ、1ドル=110円換算)以上の興行収入を達成しており、世界中から絶賛の声が集まっている。なぜ、多くの人を魅了する物語になったのか。そのヒントは、若干12歳で演技初挑戦ながら主人公を演じたニール・セディの好きな日本アニメに隠されていた。

 本作は、ジャングルの動物たちに育てられた人間の少年モーグリ(セディ)を主人公に、自然の掟と共に雄々しく生きる者たちの愛や憎しみ、喜びや悲しみを謳いあげる感動の物語。

 ジャングルに取り残された赤ん坊のモーグリは、黒ヒョウのバギーラによって母オオカミのラクシャに預けられ、ジャングルの子となった。しかし、モーグリの前にある日、人間への復讐心に燃える恐ろしいトラのシア・カーンが現れる。「人間は、ジャングルの敵だ!」シア・カーンの言うとおり、モーグリはジャングルの“脅威”なのか? それとも、ジャングルに光をもたらす“希望”なのか?

 シア・カーンがオオカミの群れに危害を加えることを恐れたモーグリは、ジャングルを離れて人間の村を目指すことを決意。道中で、根っからの自由精神を持ったクマのバルーや、人間が持つ“赤い花”(火)を手に入れ、人間のような支配力を得てジャングルに君臨するという野望を持つ猿の王キング・ルーイをはじめとする個性溢れる動物たちと出会い、さまざまな経験を重ねるなかで、オオカミとしてではなく「自分らしく生きる」意味を見出そうとする。

 本作の監督を務めるジョン・ファヴロー氏は「これは、少年がこの世界の中で自分の居場所を見出す成長物語なんだ。子どもはもちろん、かつて子どもだった誰もが共感出来るはずさ」と語っており、魅力的な動物たちとジャングルを舞台に繰り広げられる普遍的なテーマが高い支持を集めたことがうかがえる。

 この普遍的なテーマは日本でも広く支持を集めており、人気を博した忍者アクション漫画『NARUTO-ナルト-』もその一つ。主人公のうずまきナルトは、かつて自分たちの里を滅ぼしかけた妖怪の力を自身の内に封印されて生まれてきたために、周りから脅威として恐れられ、幼少期から孤独を抱えていた。しかし、共に一流の忍者を目指す仲間たちとの出会いや別れ、強大な敵との戦いを通し、自分の居場所を見出していく。周りとの違いに悩む主人公が成長する姿に多くの読者が引き込まれ、大ヒットとなったのだ。

 実は、セディも「僕は日本のマンガが大好きなんだ。特に『NARUTO-ナルト-』は動画配信サービスでいつも見ているよ!」と明かしており、“周りと異なる自分”という苦難を乗り越えて成長していく姿を描く『NARUTO-ナルト-』を愛する少年に、制作陣もモーグリの姿を見出したのかもしれない。



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