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ドロ沼展開をテンポよく 今の時代に合わせた不倫ドラマ

 約20年前に大ヒットした林真理子の人気小説『不機嫌な果実』をドラマ化。スリリングなドロ沼不倫展開は、ネットでも話題を集めている。6月10日の最終回放送を前に、制作のこだわりを横地郁英ゼネラルプロデューサーに聞いた。

■デリケートなテーマでも視聴後は“明るく元気に”

 テレビ朝日「金曜ナイトドラマ」枠で放送中の『不機嫌な果実』は、夫から女として見てもらえなくなり、結婚生活に不満を抱く主人公・麻也子(栗山千明)が、人妻と知りながらも情熱的に求めてくる音楽評論家の通彦(市原隼人)と禁断の恋に落ちていく不倫物語。超潔癖でマザコンの夫・航一(稲垣吾郎)や、主人公の友人で航一との不倫にのめり込む久美(高梨臨)、人妻でいながら自由な恋愛を楽しむ玲子(橋本マナミ)、麻也子の最初の不倫相手である野村(成宮寛貴)など、6人の男女のドロ沼な恋愛が描かれている。ジェットコースターのように目まぐるしく、かつスリリングに展開する内容で、1話目の放送以降、ネットでも反響が続いている。

「とくにこちらから仕込んだわけではないのにネットの記事でも紹介していただき、視聴者が不倫というダメな行為に溺れる登場人物たちに、“愛のある”ツッコミを入れてくれました。ドロ沼の展開を楽しんで観てくれている様子が伝わりましたし、ネットで盛り上がってくれるのは嬉しいです。ツッコまれると次はどう押してみようか…と楽しくなります」(ゼネラルプロデューサー・横地郁英氏/以下同)

 不倫というデリケートなテーマだが、視聴者や関係者からは好評だという。

「不倫はいけないこと。この倫理的なところは守りつつ、観ていて明るく、元気になれるような作品づくりを意識しています。同じ枠で01年に放送した『嫉妬の香り』というドラマでも不倫を扱いましたが、今回は今の時代に描くドロ沼恋愛物語とし
て、明るいエンタテインメント感のようなものを盛り込みました。視聴者にとっての「ドラマを観る」という意識は、15年前と今では変わっていると思いますからね」

■スピード感をもって付加価値を盛り込む工夫

 これまで、比較的M1、M2層からの支持を集めていたとされる「金曜ナイトドラマ」枠だが、今年からの2本はターゲットを女性に特化。本作はF2、F3層をとくに意識したという。「オリコンドラマバリュー」の満足度調査で寄せられた同層の視聴者からは、麻也子に共感するコメントも寄せられている。

「実は1話目以降のネットでの反響がよかったせいか、M1、F1層からの支持も安定して獲得しています。主人公の麻也子は、いたって普通の女性。不倫がテーマなだけに、一歩間違えると視聴者に嫌われる可能性もあると思いますが、そこを栗山さんが絶妙に演じているので、視聴者が共感してくれているのかもしれません。栗山さんのこれまでの役は、同じ枠で以前ご一緒した『熱海の捜査官』(10年)もそうでしたが、個性的で少し尖ったイメージ。しかし今回は普通の女性で、その意外性も狙いたかったのです」

 本作は6月10日に最終回を迎えるが、麻也子の“最後の難敵”として名取裕子が登場。さらにクランクアップを伝えるニュースでは麻也子のウェディングドレス姿が公開されており、その結末に、視聴者の期待はピークにまで達しているようだ。

「今の視聴者は、何か付加価値がないとドラマを観たいと思ってくれないのでは。その付加価値は、1つや2つではなくそれ以上。もしくは1つがとても大きいものか。何にひっかかると喜んでくれるか、いつも模索しています。視聴者が期待するハードルが上がっている中、本作では物語を詰め込みすぎるほど展開させることにこだわっています」

 ここまでのめまぐるしい展開は、どのように結末を迎えるのか。また、「お祭りのように賑わいたい」とリアルタイムで場面写真や撮影秘話などを公開する公式Twitter企画にも注目したい。

(コンフィデンス 16年6月13日号掲載)



関連写真

  • 6月10日に最終回が放送されるテレビ朝日の金曜ナイトドラマ枠『不機嫌な果実』(23時15分から)。男女6人のドロ沼恋愛がついに結末を迎える
  • 麻也子(栗山千明)と久美(高梨臨)の友情の行方が気になる最終話のシーン

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