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『ファインディング・ニモ』続編製作はドリーへの“愛”

 カクレクマノミのマーリンの大冒険を描き大ヒットを記録したディズニー/ピクサー作品『ファインディング・ニモ』(2003)の続編にして、13年ぶりの新作『ファインディング・ドリー』が、7月16日に公開される。前作に引き続き監督を務めるシリーズ生みの親、アンドリュー・スタントン氏は「絶対に続編は作らない」と断言していたが、発言を覆してまで本作の製作に取り掛かった裏側には、彼が「ドリーの過去を描けていない」という、ドリーを思いやる“愛”があった。

 本作の主人公は、前作にも登場したナンヨウハギのドリー。忘れんぼうのドリーが“家族の思い出”を思いだしたことをきっかけに、自分の家族を探すため、マーリン、マーリンの息子のニモとともに、再び大冒険に向かう。

 前作は、世界興収9.3億ドルというアニメーションでは異例の大ヒットとなり、日本でもディズニー/ピクサー歴代興収1位を記録。ピクサー初のアカデミー長編アニメーション賞にも輝き、観客にとってもスタントン監督にとっても満足のいく結果となった。

 世間では続編を求める声も上がっていたが、スタントン監督は納得いく作品だったことから「続編を作らない」と断言。その一方で、「心の奥底で、何かが引っかかり続けていた」と言う。

 そんな心境が具体化したのは今から5年前、前作を観返したことがきっかけだった。「なんだか自分の家族を撮影したホームビデオを見ているような気分になったんだ」と、作品への思い入れが蘇ると同時に、ドリーが、ニモやマーリンなど家族同然の存在を見つけられたものの、本当の家族については何ひとつ思い出せていないこと気付いた。

 それから、「ドリーはどこからやってきたのか?」「家族はどこにいるのか?」など、語らなければならなかったストーリーの構想が頭から離れなくなり、ドリーへの“愛”を再認識。製作指揮を務めた『モンスターズ・ユニバーシティ』や『インサイド・ヘッド』などの作業で忙しい傍ら、こっそりと本作の製作に取り掛かっていった。

 そこまでドリーを愛する理由は、元気をくれる特別な存在だったから。前作で、アンドリュー監督は父親になったばかりの自身の親心を、過保護で心配性なマーリンに反映させた。そんな自分の分身ともいえるマーリンの不安な心を明るさで吹き飛ばしてくれるドリーに、彼は特別な思い入れを持ち、「僕は、彼女のことが大好きなんだ。僕にとってドリーは特効薬みたいなキャラクターだよ」とコメントをしている。

 スタントン監督と同じように、前作のファンからはドリーに親しみを感じるという声が多くあるようで、フェイスブック上で押されたドリーへの「いいね」は2510万9342件(5月31日現在)を記録。ミッキーマウス(1398万517)や、ニモ(2226万9774)をはるかに超え、ディズニー/ピクサー作品の登場キャラクターの中で1位になり、“愛されキャラクター”としての人気の高さを証明している。



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