女優の川口春奈（21）が、舞台『Magician達のリファンタジ〜』で2年ぶり2度目の舞台主演を果たす。このほどORICON STYLEのインタビューに応じ、舞台の魅力や10年目を迎えた芸能活動への思い、さらには恋愛事情まで率直に語ってくれた。

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■仕事一筋で駆け抜けた10年　周りの変化で芽生えた“覚悟”
　2007年、雑誌『ニコラ』のモデルオーディションでグランプリを獲得。中学1年生にして、華々しく芸能活動のスタートを切った。09年に故郷の長崎を離れ上京。同年春に“13代目リハウスガール”に選出され、秋には月9ドラマ『東京DOGS』（フジテレビ）への出演を果たすと、一躍注目の的に。多忙を極めていく芸能活動の合間を縫って、13年の高校卒業までは学業との両立に取り組んできたが、「とにかく、何とかやろうと必死でした。でも、周りのみんながサポートしてくれたから、何とか乗り切ることができましたね」と当時の慌ただしさを、友人への感謝とともに振り返る。

　ドラマ『オレンジデイズ』（TBS）で描かれるキャンパスライフに憧れ、大学進学を夢見た時期もあったが、「学業と仕事のどちらかが、おろそかになるのはイヤ」との理由から女優業に専念すると決断。その思いを後押しするように、主演ドラマや舞台への初挑戦が次々と決まった。「すごくうれしかったんですけど、責任感とプレッシャーで、大変だなとも思った。やり遂げられなかったら、どうしようっていう不安が増していきましたね」。役者の道一本に進むと決めた途端、大役を任された喜びと同じくらい大きな重圧が当時18歳の川口に襲いかかった。

　そんな局面も「困ったことがあっても、最後は勢いで突っ走っていきました」と、持ち前の“ガッツ”ではねのけた。女優業一筋で駆け抜けた、高校卒業から3年間の手応えを聞いてみると「本当にあっという間でした。何か成長できていたら、いいですね…」と謙そんしながら、「同級生たちが今、就活中なんですけど、本当にみんな大変みたいです。（面接で）落とされ続けて『何でなんだ』って内気になっている友だちもいて、そんなに甘くないんだなって改めて感じた。そういった周りの環境の変化で、お仕事に対する考え方もだいぶ変わってきましたね」と言葉に力を込めた。

■夢は朝ドラヒロイン　仕事と恋の充実誓う
　芸能生活10年目という節目を迎え、仕事への覚悟も芽生えてきた矢先、今回の舞台のオファーがきた。「舞台はずっと縁がなかったのですが、一昨年に初めてやらせてもらって、やっぱり生（なま）の持つ力ってスゴいなって実感しました。ドラマや映画と違って、やり直しがきかないし、お客さんと一緒に作っていくものなので不安もありますが、とても楽しみです」。俳優・粟島瑞丸との初タッグとなる同作で、“魔法”を使って映画作りに奮闘する不思議な設定のコメディーに挑戦。主人公の魔法使い・小百合を演じる。

　舞台に出る喜びをかみしめながらも、“テレビ”への熱もまったく冷めていない。「やっぱり、ドラマとかバラエティ番組とかに出ることによって『私はこんな人です』という名刺代わりになる。連ドラに出ると、それまで私のことを知らなかったような視聴者の方々も一気に認識してくれるので、公共の電波は影響力があるなって思いますね」。今の夢はズバリ、“朝ドラヒロイン”の座を射止めることだ。「やっぱり、やってみたいです。長期間にわたって、朝から夜中までずっと撮影があるって話を聞くので、ものすごく鍛えられるんじゃないかなって思います。ぜひ、鍛えてもらいたいですね」。そう話すと、目の輝きが一気に増した。

　デビュー以来ずっと仕事続きで、心が休まる暇がないのではと聞いてみると「普通に休みもあるので、大丈夫ですよ」とあっさり。気になる“恋愛事情”について話を向けると「最近は…どうでしょうねー」といたずらっぽく笑った。「バランスが大事だと思うので、恋を頑張るにも、仕事があってこそ。女優さんは『すべては感情』だと思うから、恋はちゃんとした方がいいんじゃないかな」。公私ともども、川口春奈の忙しい日々はまだまだ続きそうだ。

■演劇集団・Z-lion（ジーライオン）の第7回公演『Magician達のリファンタジ〜』
会場：六本木俳優座劇場
日程：6月22日〜26日
脚本・演出：粟島瑞丸
出演：川口春奈、井出卓也、平田裕一郎、永尾まりや、金子理江、浅井江理名、新宮乙矢、まつながひろこ、斎藤真吾、成瀬魅珠、粟島瑞丸、永山たかし、和泉宗兵、小松利昌