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第2の清水ミチコ誕生の予感? 実力派“ブサ美人”横澤夏子の魅力

 ここ最近、「ちょっとイラッとするけれど、なんだか面白い」と話題の女ピン芸人・横澤夏子。25歳と若手ながら、愛嬌たっぷりの“ブサ美人”なルックスで器用に演じ分けるハイクオリティな“あるあるモノマネ”からは、一発屋では終わらせないと言わんばかりのバイタリティがみなぎり、長年モノマネ女王として君臨する清水ミチコを彷彿とさせる勢いがある。近年、女芸人の台頭も目覚ましいが、ハリセンボンおかずクラブニッチェとコンビが多く、ピンの女芸人としては久々の新星。彼女の魅力や強みはどこにあるのか?

◆“非リア充”の逆襲! イラッとくる女を揶揄して席巻

 俺こういうの大好き――。これは横澤が、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」に出演した際、木梨憲武に言われたセリフである。彼女の芸風は主にひとりコントで、身近にいるさまざまな女性を観察して作ったモノマネ芸“ちょっとイラッとくる女”シリーズや“トゥーマッチな音楽の先生”などが有名だ。

 こうした日常に潜む“あるあるネタ”を得意とする横澤が頭角を現したのは、12年1月放送の『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の人気コーナー「ぐるナイおもしろ荘」。その後、徐々にバラエティ番組で存在感を発揮し、15年12月の『ものまねグランプリ』(日本テレビ系)では、コロッケや山本高広、青木隆治などのベテラン勢を差し置いて見事優勝。今年3月開催のピン芸人日本一決定戦『R-1ぐらんぷり2016』(フジテレビ系)ではファイナリストとして決勝戦に進出するなど、賞レースでもその名を馳せるようになった。

 「彼女の人気は、主に女性の共感によって支えられています。彼女のネタは、基本的にイイ女風の女性を小馬鹿にし、それに共感を図るある種イヤらしいもの。決して人畜無害な笑いではないため、それだけでは“単なる悪口”と反感を買うだけの恐れもあります。ですが彼女は、自身のイヤらしさを自身のキャラでフォローすることに成功したと言えます」(テレビ誌ライター)

 横澤といえば“非リア充”キャラ。婚活中を公言し、婚活パーティーでの失敗談も鉄板ネタとなっている。また『ナインティナイン 岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)にゲスト出演した際には、「女の子たちが私のことをうまいこと見下している」と自虐混じりに自身を分析してみせた。

 「非リア充の“負け惜しみ”から発せられる本音がさらなる共感を得ている。当たり障りない言説が横行する現在のエンタメ界において、歯に衣着せぬ本音で人気というとマツコ・デラックスが挙げられますが、マツコはおネエキャラ。横澤は負け惜しみキャラとタイプは違えど『この人が言うなら仕方ない』と思わせることができているという意味では同様。嫌われにくい場所に立っているわけですから、ギリギリまでイヤらしく本音で迫ることができる…ほかの女芸人にないこの部分はかなりの強みなのではないでしょうか?」(同ライター)

◆実はモデル体型でファッションセンス抜群、“美人風”のルックスが強みに?

 今度は彼女の素顔にも迫ってみよう。横澤は1990年7月20日、新潟県糸魚川市生まれ。よしもとクリエイティブ・エージェンシーによるNSC東京校の15期生で、同期にはデニスやマテンロウの名が挙がる。決して美人とは言えず顔も大きいが、身長169.6cmのスラリとしたルックスにSNSなどで披露するファッションセンス。『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)の「ホントはいい女グランプリ」に出演した際は、味に厳しい田村淳からオムライスを絶賛されるなど、女子力の高さでも注目を集める。また、若い女性に人気の『王様のブランチ』(TBS系)に隔週で登場したり、ファッションイベント『東京ガールズコレクション』に出演したりと、同性からも支持されているという点は彼女の強みだろう。

 さらに役者としての活躍も。“ちょい役”ながらこれまでに『俺のダンディズム』や『太鼓持ちの達人〜正しい××のほめ方〜』(共にテレビ東京系)、『重版出来!』(TBS系)といった話題作への出演歴があり、絶妙な存在感を見せている。物心ついた頃からNHKの朝の連続テレビ小説が好きで、趣味は大衆演劇の鑑賞という横澤。そもそもの素養もあったのかもしれない。ちなみに芝居に関しては『ぐるナイ』でのコント披露時、女優の吉高由里子から、「声の抜き加減とか力の入れ具合とか、お芝居の参考にしたい」と太鼓判。“役者芸人”としての評価もうなぎ登りなのだ。バラエティやネタ見せ、モノマネ番組、お笑い賞レースにドラマと、活躍する場が多いという点も、間違いなく彼女の魅力と言えそうだ。

 だが、まだまだ課題もある。「清水ミチコを彷彿とさせる部分もありますが、清水と横澤の大きな違いはトーク力。横澤はまだ受け身が多く、また“間”が怖いのか、自身が話す場面でしゃべりすぎるきらいもある。ネタは圧倒的に面白いのですが、明石家さんまが看破した通り現在はネット社会。ネタはことごとく動画にアップされ、繰り返し見られるうちにあっという間に消費されてしまう。芸人が飽きられないためにはトーク力と瞬発力が必須な時代なのかもしれません」(同ライター)

 果たして横澤は、清水のように長く愛される女性タレントとして大成するのか。それともそのポテンシャルの高さで、これまで見たことないまったく新しいタイプの存在となるのか。芸人としては現在進行形で“リア充”の彼女の成長が楽しみだ。

(文:衣輪晋一)



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