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ジブリ・鈴木P、初カンヌに感激 新作『レッドタートル』上映

 フランスで開催中の『第69回カンヌ国際映画祭』でスタジオジブリ作品『レッドタートル ある島の物語』(9月17日公開、原題『The Red Turtle』)が現地時間18日、公式上映された。カンヌ入りした鈴木敏夫プロデューサーは「ジブリ作品は5月前に完成したことがなかったので、今回初めてカンヌ映画祭に来られて光栄です」と笑顔を見せていた。

スタジオジブリ新作『レッドタートル ある島の物語』第69回カンヌ国際映画祭で上映。観客の拍手にホッとした様子のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督(左)と鈴木敏夫プロデューサー(中央)

スタジオジブリ新作『レッドタートル ある島の物語』第69回カンヌ国際映画祭で上映。観客の拍手にホッとした様子のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督(左)と鈴木敏夫プロデューサー(中央)

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 同作は、アカデミー賞短編アニメーション映画賞をはじめ世界各国の賞を多数受賞した『岸辺のふたり』(2000年)のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督による初の長編アニメーション作品。

 上映時間わずか8分で父娘の愛おしい絆を丹念に描き、世界中を静かな感動で包み込んだ『岸辺のふたり』に魅了された鈴木プロデューサーが、「この監督の長編を観てみたい」とひらめき、長編制作を依頼。マイケル監督は尊敬する高畑勲監督から長編映画の制作全般について助言を受けることを条件に引き受ける。高畑監督参加のもと、スタジオジブリとシナリオ・絵コンテ作りから効果音・音楽にいたるまで、ある時は直接会って話し合い、ある時は海を越えてデータをやりとりしながら、何度も打ち合わせを重ね、実に8年もの歳月をかけて完成させた。

 公式上映前、マイケル監督は「メルシーボクー(ありがとう)」を3度繰り返す“新人”監督らしい初々しさで観客を味方につけ、当初コメントする予定のなかった鈴木プロデューサーも「(英語で)私はフランス語も英語も話せませんが、日本語でメルシーボクーは“ありがとう”です」と援護射撃し、会場は温かい雰囲気に包まれた。

 会場となったドビュッシーホールの1000席が満席となる盛況ぶりで、上映後は5分を超えるスタンディングオベーションに沸いた。

 マイケル監督は「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。スタジオジブリのアニメーション制作の豊かな経験から生まれるさまざまなアイディアはこの作品を作る上で、とても素晴らしいものでした」と大興奮。鈴木プロデューサーもスタンディングオベーションを受けて、「本当にカンヌに来てよかった。10年かかっているので喜びもひとしおです。高畑さんも来てくれたら喜んだと思います」と話していた。

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  • スタジオジブリ新作『レッドタートル ある島の物語』第69回カンヌ国際映画祭で上映。観客の拍手にホッとした様子のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督(左)と鈴木敏夫プロデューサー(中央)
  • 上映後、取材に応じるマイケル監督と鈴木プロデューサー
  • 上映前の舞台あいさつの様子
  • スタジオジブリ新作『レッドタートル ある島の物語』第69回カンヌ国際映画祭で上映。マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督と鈴木敏夫プロデューサーが参加
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