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V6森田剛、自ら語る“無責任”な俳優業への向き合い方

 V6のメンバーであり、俳優としても活躍する森田剛がサイコキラー役に挑んだ主演映画『ヒメアノ〜ル』。10代からキャリアを積み重ね、30代後半を迎える森田が今この役を演じることについて、さらに、自らを“無責任”という俳優業への向き合い方についても聞いた。

主演映画『ヒメアノ〜ル』でサイコキラー役に挑んだ森田剛、20代のころにはなかった“自由感”を得ている?

主演映画『ヒメアノ〜ル』でサイコキラー役に挑んだ森田剛、20代のころにはなかった“自由感”を得ている?

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◆殺人鬼役を演じることでの自身のイメージへの危惧はまったくない

――数々の舞台で実績を積んできた森田さんですが、映画出演は約6年ぶりです。これだけ時間があいたのは何か理由があるんでしょうか?
【森田剛】 まったくないです。舞台でお芝居の勉強がしたいという気持ちがあっただけで、いつか映像でもチャレンジできたらいいなというのはずっと思っていたので。お話をいただいたときはうれしかったですし、迷わず“やろう”と思いました。

――殺人鬼役と聞いて、トライするのは危険だと思ったりはしなかったですか?
【森田剛】 まったくないですね。取材でそう聞かれることが多いので、だんだんそうなのかなと思ってきたくらいで(笑)。舞台でもそういう役が多かったので、免疫がついていたんですよね。

――主人公の森田は、人を人とも思わず、当たり前のような顔をしてあっさり殺していきます。一見“普通の人”だからこそ怖さが増幅するような役でしたが、演じているときはどんな感覚でしたか?
【森田剛】 “殺人鬼をやっています”という感じを出さないように、そのことを忘れようとしていました。人を殺したシーンの後でもそれを引きずらないようにしていましたし、後に控えているシーンのこともなるべく考えず、その瞬間、瞬間を普通に生きることに集中していました。前に起きた出来事に影響されないようにするというお芝居は初めての経験で、そこは難しかったです。

――どんなふうに表現したんですか?
【森田剛】 演じながら、なるべく関係ないことを考えるんです。たとえば人を殺めて、それを人に見られてしまったら、普通はそれに合う表情をしたくなる。でも、そういうときになるべく関係ない表情をするというか。普通にお店に入っていって、「今日やっていますか?」って聞くくらいの感じで人を殺すみたいな気持ち悪さが出せたらいいなと思っていました。

◆芝居という意識を極力排除 “本気”でやらなきゃ人は殺せない

――吉田恵輔監督は、「どこにでもいるお兄ちゃんに見えなければいけないのに、森田くんは身体能力が高くてなんでもカッコよく見えてしまうので、セーブしてもらいました」とおっしゃっていました。
【森田剛】 刑事との格闘シーンで突き飛ばされたとき、勢いあまって2回まわっちゃって、「カッコつけるな」って怒られました(笑)。そんなつもりはなかったんですけどね。

――殺人鬼という、行動原理が全くわからない人物を演じる難しさはなかったですか?
【森田剛】 でも、わからないことをやるほうが楽しいというか。僕自身は、演じていて“コイツ、なんで人を殺したの?”って思わなかったんですよね。

――人を殺すシーンは、演じてみてどうでした?
【森田剛】 本気でしたね。そこはもう芝居という意識を極力排除しましたし、本気でやらなきゃ人を殺せないんだなって思いました。

――そういう役だと、現場を離れてからも役を引きずったりはしませんでしたか?
【森田剛】 それはなかったんですけど、現場での空き時間は、近くのペットショップに行って気持ちを落ち着かせるのが毎日のリズムになっていました。最初は平気だったんですけど、3〜4人目を殺すシーンを撮影したあたりから重い気持ちになってきて。

――10代からコンスタントにキャリアを重ねてきましたが、年齢とともに変わったことってありますか?
【森田剛】 お芝居がどんどん好きになっていて、楽しいなって感じますね。それは、20代のころには感じていなかったことなので。

◆ジャニーズという視線には対しては何も思わない

――お芝居の楽しさってどんなところにあるんでしょうか。
【森田剛】 自由になれることですかね。とくに舞台だと立ち位置も決まっているし、決め事がいろいろと多かったりするんですけど、そのなかで自由になれる瞬間があって。それが楽しいと感じるんです。

――今回の森田のような役をやると、“アイドルの枠を超えた”と言われたりもしますが、ご自身がジャニーズであるというイメージが俳優業をやるうえで足かせになったり、逆にメリットになったりすることはありますか?
【森田剛】 ないです。そこに対しては何も思わないですね。思っていても“感じない”というか……。この世界にもジャニーズにもいろいろな人がいるし、みんな人それぞれなので。

――人からどう思われるかが気にならないんですね。
【森田剛】 舞台でも、お客さんがどう思っているかにあまり興味がないんですよね。自分たちが楽しんで、演出家の方が喜んでくれればそれでいいっていう無責任な考えです(笑)。あまり“どう思われたか”というほうに気持ちが向かなくて……。

――『ヒメアノ〜ル』も、映画ファンや原作ファンがとても注目している作品ですが、評価は気にならないですか?
【森田剛】 自信を持って、「映画はこうなりました」って言える作品になったと思っています。
(文:加藤恵)

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