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押切もえ「0.5点差」で受賞逃す 『山本周五郎賞』選考員が説明

 新潮文芸振興会は16日、都内ホテルで選考会を行い『第29回山本周五郎賞』受賞作に湊かなえ氏の『ユートピア』を選出した。注目されていたモデル・押切もえの『永遠とは違う一日』は惜しくも受賞を逃したが、選考会後の会見で「僅差」であったことが、佐々木譲選考委員の口から明かされた。

 佐々木氏は、湊氏の受賞理由を語る中で「実を言いますと、有力な候補がありました。押切もえさんの『永遠とは違う一日』。湊さんと投票では僅差でした」と打ち明けた。

 採点の内訳については「最初の投票で湊さんが『6+(プラス)』。押切さんが『6』。言ってみれば0.5点差ということです」。選考会議の中で「W受賞」の案も出るほど、拮抗していたという。

 選考委員として押切への評価を求められると「文芸の世界ではないところからやってきて書かれている方なのに、非常にうまい。おしゃれな業界の内幕話をおしゃれに描いただけではなく、きちっとした文学になっていて、巧みな構成になっている。二作目でこれだけのものだというのは」と称賛。「これだけ才能がある方なので、次の作品も楽しみにしています。特に長編を読んでみたいという声が多かった」と期待を寄せた。

 同賞は、すぐれて物語性を有する新しい文芸作品に贈られるもので、1987年に創設。今回は、2015年4月から2016年3月までに発表された作品が選考対象となっている。

 押切は2009年にエッセイ本『モデル失格〜幸せになるためのアティチュード』を出版、13年には小説『浅き夢見し』を上梓した。今回候補になった『永遠と違う一日』は、文芸誌『小説新潮』に1年にわたって掲載された6本の短編が1つのストーリーに連なっていく物語。押切にとって初めて文芸誌に発表した小説となる。

 なお、候補作は以下の通り(敬称略)

■「山本周五郎賞」候補作
湊かなえ『ユートピア』(集英社)
中田永一『私は存在が空気』(祥伝社)
相場英雄『ガラパゴス』(小学館)
宮内悠介『アメリカ最後の実験』(新潮社)
押切もえ『永遠とは違う一日』(新潮社)




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