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『奇跡の人』主演・峯田和伸インタビュー 「音楽は自由、芝居は不自由を楽しむ」

 「BS放送なのがもったいない。ぜひ地上波で放送して」といった声がNHKに数多く寄せられている、BSプレミアムで放送中のドラマ『奇跡の人』(毎週日曜 後10:00)。目と耳が不自由な少女・海を演じる住田萌乃(7)の真に迫った演技もさることながら、海の面倒をみることになった主人公・亀持一択を演じる峯田和伸が視聴者を魅了している。

NHK・BSプレミアムで放送中のドラマ『奇跡の人』に主演する銀杏BOYZの峯田和伸 (C)ORICON NewS inc.

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 公式ホームページの掲示版には「主役の峯田さんという方をまったく知りませんでしたが、びっくりです。こんなに一択にぴったりな人は他を探してもいないんじゃないかと思わせる、自然で説得力のあるお芝居に引き込まれます」「峯田和伸さんがとにかくいいですね。前からその存在感が気になっていましたが、ホント味のある方だと思います」「このドラマほんとうにロックだと思うし、主演は峯田和伸以外にない!」といった絶讃のコメントが並ぶ。

 峯田はロックバンド・銀杏BOYZとして活動するロックミュージシャンでもあり、映画『アイデン&ティティ』(2003年)で主演デビューして以来、俳優としても特異な存在感が評価されてきた。本作で、また一つ俳優としての株が上がりそうな峯田。音楽活動と俳優の仕事、両方に意欲を見せている。

 「初めて映画に出させてもらって、他人が書いたせりふを覚えて、決められた動きをするというのを経験してから、音楽活動とははっきり分けようと思いました。音楽活動では決め事は作らない。MCでこういうことをしゃべろうとか、この曲のときはこういう動きをしようとか、そういうのは一切なしで自由にやる。語弊があるかもしれないけど、お芝居の時は不自由を楽しんで、音楽をやっているときは自由を楽しむ。もし、お芝居の仕事をしていなかったら、そういうことを意識することもなかったと思います」。

■ドラマ『奇跡の人』は「ロックな話」

 今回のドラマ『奇跡の人』は、連続テレビ小説『おひさま』や『最後から二番目の恋』(フジテレビ)などの岡田惠和氏によるオリジナルストーリー。毎日をなんとなく生きるだけの、うだつの上がらないダメ男・一択が、目と耳に障害のある娘・海を抱え、日々の暮らしでさまざまな困難に見舞われていた鶴里花(麻生久美子)に恋をしたことから始まる物語。人生で何事も成し遂げてこなかった自分がいまやるべきことは、この母娘の手助けをすることだと考え、海にとってのサリバン先生になろうと思い立ち、奮闘する。

 脚本の岡田氏は「企画の初期段階から一択役は銀杏BOYZの峯田くんみたいな人に演じてほしいと思っていました。峯田くんのような人は誰だろう?とみんなで探したのですが、いないんですよね、峯田くんのような人は、どこにも。そこで、ダメ元でお願いしてみたら、意外にもOKをもらえました。その吉報をもらってから、僕の書くスピードは加速したし、絶対にいいドラマになるという確信のようなものが持てました」と話している。

 一方、オファーを受けた峯田は、「相手役が麻生久美子さんだと聞いて、事務所の人の意見も聞かず『俺、やる』と手を挙げました。僕が初めてお芝居の経験をさせてもらった『アイデン&ティティ』という作品で共演した麻生さんは恩人なんです。お芝居のことを何もわかっていなくて、何回も失敗して、それを全部受け止めてくれたのが麻生さん。それ以来、ご一緒する機会がなかったので、やっと恩返しができると思いました」。

 本作で演じる一択は、峯田と同じ山形出身。小学生のころから要領が悪く中学高校と覇気のない青春時代を送り、唯一の友はロック音楽。何となく上京し、何となくミュージシャンを目指すも、成功することも女性にもてることもなく三十代終盤になってしまったという設定だ。

 「脚本読んだ時から、なんて面白いやりがいのある役だろう、本気でやろうと思いました。一択は、まるっきり自分のままというわけではないけど、自分の中に小さな峯田和伸がたくさんいて、その中に一択みたいな俺もいるな、と思えたので、自分の中の一択をブワッと出している感じです」と独特の感性を発揮している様子。

 「シリアスなテーマも扱っていますけれど、すごくロックな話だと思います。ロックの定義がわからないですけど、誰も思ってもみなかったことがバーンと起きて、それがすごく面白くて、ゾクゾクする感じ。ロバート・ジョンソンのギタープレイがロックだとすれば、これはロックな話ですよ。えぇ。音楽を全く感じない音楽もいっぱいあるのに、音楽を感じるドラマだと思いますね」と手応えをかみしめていた。

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