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情報番組“文化人枠”がインフレ気味? 外国人芸人も参入し大混戦

 情報番組『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)も日曜昼に進出し、『サンデージャポン』(TBS系)『ワイドナショー』(フジテレビ系)などと合わせて、日曜昼前後は情報番組バトルが激しい。今、こうしたワイドショータイプの芸能人トーク番組が人気を集めているが、同時に気になるのが出演するコメンテーター。とくに“文化人”と称されるタレントや有名人たちだ。彼らは番組の視聴率も左右する重要な存在だが、そこに新興勢力とも言うべき“外国人芸人”が進出してきており、“インフレ”気味の大混戦となっている。

◆“知的”情報番組人気でニーズが高まる“文化人っぽい”コメンテーター

 この“文化人”と呼ばれる有名人は、「知識人系」で言えば、最近は八代英輝、夏野剛、古市憲寿、羽田圭介などがよく活躍しており、乙武洋匡やショーンKもかつてはこの枠だった。一方、タレントながらもっぱらコメンテーターとして活躍するのは、テリー伊藤、デーブ・スペクター、長嶋一茂、ミッツ・マングローブ、石原良純といった面々だろう。空気を読みながらちょっと“賢く”見えるコメントを挟み、時には場の仕切り役も果たす。そういった意味では、タレントでありながらどことなく文化人っぽく認知されている存在だ。

「かつてはこの“タレント枠”(芸能人・スポーツ選手など)と“文化人枠”(作家・評論家など)の棲み分けがきっちりできていました。なぜなら、テレビ出演が本業か、それ以外に著作業などの本業を持つか(文化人枠)の差で、出演料が違うからです。文化人枠だとギャラは1時間で3万円ぐらいで、タレントの10分の1になります。著書などのプロモーションの一環と考えられたんです。ですので、業界的にも文化人枠の人は重宝されていました。マツコ・デラックスさんもかつては文化人枠(エッセイスト扱い)です。今では、多くの文化人枠の人が事務所に所属するようになりました。吉本興業さんやホリプロさんなどでも、“文化人”というカテゴリーがしっかりあって、ギャラもタレントと変わらないです。そういうところでも、最近はタレント枠と文化人枠の境界線が曖昧になっています」(バラエティ番組制作会社スタッフ)

 バラエティ番組全盛期から、今はちょっとした社会情勢も学べるような“知的”な情報番組が人気となり、こうした“文化人っぽい”コメンテーターのニーズはますます増えてきている。

◆外国人芸人は情報番組にうってつけの人材

 『池上彰のニュースそうだったのか!!』(テレビ朝日系)などでは、おもしろい事よりは気の利いたことが言える、まさに“ひな壇コメンテーター”とも呼ぶべきタレントが多数登場し、池上氏に「いい質問ですね!」と言われたりする。こうしたコメンテーター業界に今、新風を巻き起こしているのが、“外国人芸人コメンテーター”である。

 「その代表格は、厚切りジェイソンでしょう。彼は昨年からの『PON』(日本テレビ系)に続いて、『ワイドナショー』『Why!?プログラミング』(NHK総合)などで、しっかりと視聴者に好印象を残しています。もともと高学歴のエリートで、IT企業の役員も務めているので、ITやネット関係にも明るい。お笑いネタで鍛えている、外国人から見た日本の慣習への疑問は、日本人では気づかない視点もあって情報番組向きです。インテリジェンスをにじませながらも、どこかボケの雰囲気があって親しみやすさがあるところも視聴者にウケています」(前出・スタッフ)

 同様に、この春から『あさチャン!』(TBS系)でコメンテーターを務めるパックン(番組では本名のパトリック・ハーラン名義)も、芸人キャリアがありながらハーバード大卒のインテリ。幅広い知識と芸人ならではのジョークと話術が武器。エリート風な好青年の風貌からの硬軟織り交ぜたコメントも好評を得ているようだ。

 情報番組のコメンテーターに求められる大きな要素のひとつは、視聴者に投げかけるその人ならではの意見、見解の新しさや鋭さ。それはその人がそれまでに培ってきた経験や生きてきたバックボーンそのものが反映される。そこに新しさがあるほど視聴者にインパクトを残す。そこでは、外国人であることはひとつの強みであり、ハーフタレントが重宝されている理由と同じだ。そしてさらに、場の空気を読んだりという気配りやフォローができ、話術にも長けている芸人であれば、情報番組にとって最強の人材といえるかもしれない。これからも“外国人インテリ枠”の需要は増えることだろう。彼らの進出によって、文化人コメンテーター枠のイス取りはますます激しくなっていきそうだ。



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