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“薄幸枠”を独占する木村多江 他のアラフォー女優と一線を画す独自のポジション

 放送スタート以来、視聴率も絶好調のNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』。主演の高畑充希の好演はもちろん、その父・小橋竹蔵(西島秀俊)が亡くなり“竹蔵ロス”も聞こえるなか、未亡人となった妻役の女優・木村多江に、「やっぱり木村多江には薄幸女性がよく似合う」「未亡人役をやらせたら日本一」などの声が多数あがっている。演技力に定評があるのはもちろんだが、他のアラフォー女優たちとは一線を画す独自のポジションを形成しているように思える。そもそも彼女の“薄幸役”の始まりはどこにあったのだろうか?

◆薄幸役の向こう側に禁断の“エロス”を感じ取る男性視聴者

 現在45歳、ドラマ・映画出演歴は1996年から始まる木村だが、“薄幸歴”のスタートとしては、1999年のドラマ『リング〜最終章〜』とそれに続く、『らせん』(ともにフジテレビ系)の山村貞子役になる。日本実写界“最恐”のヒロインとも言える貞子だが、同時に最も悲劇的な女でもあった。木村は、ただ井戸やブラウン管から這い出るに止まらず、悲哀に満ちた不幸な貞子を演じて一躍名をあげたのである。

 また、ドラマ『白い巨塔』(フジテレビ系/2003年)では、製薬会社の社員を演じるも、ガンの全身転移により間もなく死亡。ドラマ『カレ、夫、男友達』(NHK総合/2011年)では、DV夫にマヨネーズをかけられる始末。その他、映画『ゼロの焦点』(2009年)では売春婦だった過去も持つ未亡人など、その不幸ぶりのバリエーションが豊富なところは、さすが“日本一の薄幸美女”の面目躍如といったところだろう。

 「ただ私は、木村さんの魅力は薄幸役だけにあるとは思いません。映画『東京島』では、無人島で女性ひとりになっても、20人もの若い男を“性”を武器に手玉に取って、生き残っていく“悪女”役を演じています。過去には写真集などで、壇蜜さんばりのセクシーグラビアも披露していて、これがまたグッとくるんです(笑)。男性の多くは、木村さんの演技の向こうに禁断の“エロス”も感じ取ってるのではないでしょうか」(ドラマ制作会社スタッフ)

◆“強い”アラフォー女優が多いなか、真逆の“薄幸”枠で独壇場

 もちろん、薄幸そうなキャラクター以外にも、単純な良いお母さん役や、日本郵便のCMでダウンタウン松本人志が演じるバカマジメな郵便局員に、思いを寄せてしまうスナックのママ役に代表されるような、“過去がありそうで、控えめで、けなげで、守りたくなる女性”役を演じても天下一品なのである。

 現在、芸能界には“アラフォー女優”が多く活躍しているが、なかでも勢いのある吉田羊は、CMでは煮え切らない男に「意気地なし!」と吐き捨て、篠原涼子は仕事も恋愛も勢いのまま、バリバリとこなしていく。天海祐希にいたっては、男を寄せつけない“威厳”さえ漂わせている。

 そんな強い女性ばかりのアラフォー女優界で、“薄幸”をウリにする木村多江の立ち位置は非常に珍しく、唯一無二の存在と言ってもいいだろう。もともと男性には“幸が薄い”女性を守りたいという本能があるとも言うが、木村の演技にあざとさがないぶん、より自然な形で、観る者も木村の役柄に感情移入できるのだ。今のところ“薄幸女優枠”では独壇場の木村多江だが、今後はそのストイックな役作りに磨きをかけて、さらに凄味のある演技を見せてもらいたい。



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