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ホリケンが語る、出川哲朗の才能「あの人にはかなわない」

 お笑いトリオ・ネプチューンのボケ担当として、数々のバラエティ番組などで活躍してきた堀内健。どこかトリッキーで天真爛漫なイメージもあるが、長年、お笑いと真面目に向き合い、破天荒にも見えるその芸風を培ってきた。時には“天才”とも称されるが、そんな堀内が「かなわない」と話すのが、芸人・出川哲朗だ。ORICON STYLEでは、出川も出演する「堀内夜あけの会」の第三回公演『なりたい自分にな〜れ!』を控える堀内に、インタビューを実施。出川の「すごさ」から今気になる芸人まで、様々な話を聞いた。

■自分では唯一無二とは思っていない 他人とやり方が違うだけ

――堀内さんの世界観は「ホリケンワールド」と表現されるように、シュールで摩訶不思議な空間が展開されるのが特徴です。「堀内夜あけの会」は今作で3回目となりますが、どんなことを考えながら執筆されているのでしょうか?
【堀内】 自分の好きなモノや体験したこともありますし、自分の(お笑い用の)ネタ帳を見たり、雑誌を読んだり。でも、僕は丁寧なタイプではないから、台本を書いていても、自分が面白いと思うことをバンバンバ〜ンってやっちゃうんですよ。バラエティでも、やりたいギャグがあったら、人が何を言っていようが関係なくやっちゃうし(笑)。

――「ネタ帳」というのは、堀内さんが、普段から地道にネタを蓄積されているということですか?
【堀内】 よくメモをとったりしてますよ。人が言った面白いフレーズとか、コマーシャルのこれをネタとしてやってみようとか……。

――やりたいことを即座にやることと、ネタをネタ帳に蓄積していく作業、よく考えると真逆にも思えるのですが。
【堀内】 分裂してますね、ヤバイですよね(笑)。

――ですが、その即興性は矛盾が、「ホリケンワールド」特有のサプライズ展開を生むことにもつなってるのかもしれないですね?
【堀内】 決して狙っているわけじゃなくて、やりたいことに対して我慢ができないという“他人より劣った”点が、もしかしたらサプライズのように映るのかもしれないですね。

――さきほど「劣った点」とおっしゃいましたが、それが逆に、堀内さんが芸能界で唯一無二の存在たらしめる理由でもあるように感じられるんです。
【堀内】 自分では唯一無二とは思ってないですよ。みんな、目指すところは「人と違うことをやりたい」だと思いますし、僕はそのやり方がちょっと人とは異なっているだけで。ただ、思いついたことをすぐやっちゃったりもするから「わけがわからない」とも言われるんでしょうね(笑)。

――芸能人・ホリケンを、堀内さんは、どんな人物と捉えてらっしゃいますか?
【堀内】 「雑タレント」ですね(笑)。『芸人』と自分でいうのもおこがましいし。「大雑把タレント」です。

■出川さんのすごさは、ウケたネタをもったいないと思わないこと

――ファンは、その枠にはまりきらない“雑”な部分も楽しみにしていますよね。
【堀内】 いや〜、実は自分では腹八分目っていうか、やり過ぎないようにはしているつもりなんですけどね。僕はしつこかったり、同じことをずっとやっちゃうから。「最後までは行くな!」みたいな言葉もよく言われますし(笑)。

――ほどほどを心がけてらっしゃる、ということですね。
【堀内】 守れてないかもしれませんけど(笑)。以前、事務所の先輩の中山秀征さんが、故・渡辺晋社長(渡辺プロダクションの創業者)から言われた言葉を聞いたんです。中山さんが新人の頃、晋社長がライブを観に行ったとき、中山さんは若かったこともあって、ワーッといろいろやってたらしいんですね。そのときに一言だけ言われたのが「トゥー・マッチ」だったそうなんです。僕も本当に「トゥー・マッチ」なんですよね。僕も中山さんの活躍を拝見させていただいて、だからこそ、中山さんがさらに格好よく思えましたし、このエピソードを聞いてからは、ほどほどで行こうと思うようになりました。

――実際に実践してみていかがでしたか?
【堀内】 それが難しいんですよね。その場の雰囲気と、テレビの前で見ている方の感覚は当然違ってくるから。やり過ぎぐらいがちょうどよかったりもするし、逆に加減するとテレビで見るとつまらないこともあるので。正直どこまで計算すればいいのか、まだ塩梅が分からない部分もあります。このバランスは、僕にとっては永遠の謎ですね。だから僕は、テクニックを磨かないとダメだと思っています。段取りを踏んでいるつもりで、結局待ちきれなかったりすることも多々あるので、我慢して、ちゃんと流れを読んで、冷静になるってことが必要でしょうね。舞い上がってしまわないように。

――今現在、気になる方はいますか、
【堀内】 テレビを見ていて、日々増えたり、変わったりしていますけど、今だと、事務所の後輩の厚切りジェイソンがすごいなと思いますね。面白いし、ビジョンもあるし、グローバルで。僕は英語もしゃべれないのに、彼は他の国の言葉(日本語)でお笑いをやって、しかもそれが成立している。とんでもないことだと思うんですよ。あと、やっぱり(今回の舞台に出演する)出川(哲朗)さんには敵いませんね。セルフプロデュースもしっかりしているし、なにしろ明るい。それに、どんなに変なことをやっても下品にならない格好よさもあるんです。

――出川さんは舞台の稽古中でも、テレビのようにミラクルな笑いを起こされているんですか?
【堀内】 続出ですよ(笑)。でも、出川さんのすごさは、それをもったいないと思わないこと。僕なら練習場でウケたことはメモしたりするんですけれども、出川さんはそんな未練たらしくないんです。そのときそのときの面白さを探していて、決して同じことをやらないんですね。そんな「人間力」がすごいなと思って。それが持って生まれたものなのか、努力されているものなのかは、分からないんですけど。本当にすごいなと思っています。

(文/衣輪晋一)



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