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28年ぶり復活の日活ロマンポルノ 邦画シーンに与えた影響と復活する意義

 『日活ロマンポルノ』製作45周年を記念する『日活ロマンポルノリブートプロジェクト』が発表され、大きな話題を呼んでいる。ロマンポルノ名義の製作は実に28年ぶり。現段階では監督陣の発表のみだが、現在の映画界を代表するそうそうたる顔ぶれが参加し、日活の本気度をうかがわせる。かつての邦画シーンに大きな影響を与え、その土台を支えてきた日活ロマンポルノの復活はどのような影響を及ぼすのか? そして注目すべき出演女優はいったい誰が起用されるのか?

◆多くの名監督、人気女優を排出したかつてのロマンポルノ

 『日活ロマンポルノ リブートプロジェクト』には、『愛のむきだし』の園子温(54)、『リング』の中田秀夫(54)、『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲(47)、白石和彌(41)、塩田明彦(54)が参加。発注内容も10分に1度の絡みシーンがある“定番ルール”で、上映時間約80分のオリジナル作品。製作費は1000万円前後になることが発表されている。

 振り返ると、ロマンポルノ全盛期は1970年代〜80年代前半。“前貼りなし”“モザイク・ぼかしなし”という規制が入るため、AVなどに比べると内容はおとなしいが、それゆえにストーリー重視の“大人のエロス”が楽しめた。この低予算のロマンポルノは、新人監督にとってはまさに自由な表現ができる、試行錯誤と挑戦の場だった。ここで腕を磨き、作家性と個性を身につけ、その後世に出た大物監督も多い。神代辰巳、藤田敏八、金子修介、相米慎二、根岸吉太郎、滝田洋二郎、村川透などの名監督もそのなかのひとり。

 そして目玉の女優となると、ベテラン勢を除けば、いわゆる人気回復またはイメージチェンジのために出演するパターンと、デビュー間もない新人で世間にインパクトを与えるために起用されるパターンがあった。前者で言えば、新藤恵美、高田美和、黛ジュン、天地真理、大信田礼子、畑中葉子、関根(高橋)恵子など、今でも活躍する有名女優が数多く出演。後者は、東てる美、美保純、可愛かずみといったところだろうか。

 とはいえ、当時の有名女優たちがポルノ映画に出演した衝撃は、今の若い世代にはなかなか伝わらないだろう。そこで今回のロマンポルノ復活にあたり、各紙(誌)の出演女優予想も含めて検証してみると、まず『週刊新潮』は酒井法子がイチ押し、『日刊ゲンダイ』(Web版)では元モーニング娘。の加護亜依、矢口真里あたりを本命にあげつつ、まさかの能年玲奈が文字通り“裸一貫”で出直す可能性にまで言及している。

 これで多少は、当時のロマンポルノに出演した女優のレベルがわかろうというものだが、実際のところはどうなのか? 「“実績”で言えば、吉高由里子さん、売出し中の若手女優・門脇麦さんなどは、作品に芸術性や、“脱ぐ意義”を見出せば、十分あり得るかもしれません。あとは行定監督の“セカチュー”流れで、長澤まさみさんもあるかな?(笑)。まあ、現実的には園子温監督の奥さんでもあり、“脱ぎ”もできる実力派女優・神楽坂恵さんあたりが妥当だと思います」(ドラマ制作会社スタッフ)

◆橋本愛など若手女優もロマンポルノ好きを公言 薄れている“エロス”への抵抗感

 ただ今は、濡れ場も辞さない若手女優も増えているし、橋本愛のように“ロマンポルノリスペクト”を公言する女優も少なくない。そんな女優たちを入り口にして作品に触れ、ファンを公言する若い世代もここ最近で目立っている。最近、R18+指定であり、乱交パーティを舞台にした映画『愛の渦』が高い評価を得たように、“人間の性(エロス)”を主題にした映画に対する受容性も高く、いわゆる世間的な抵抗感は薄れているようだ。

「となれば、二階堂ふみさん、満島ひかりさん、一度脱いだ“カムバック組”として真木よう子さん、沢尻エリカさんだってあり得ます。そして男性俳優では池松壮亮さんで“内定”。彼はナイーブなルックスながら、『愛の渦』で門脇さんとの絡みを披露したほか、寺島しのぶさん、宮沢りえさん、市川由衣さんと、そうそうたる女優さんと絡みまくる活躍ぶりですから。さらには、池松さんと新作映画で共演もしている“現・セクシー俳優No.1”の斎藤工さんだって可能性はあります」(前出・スタッフ)

 こうして見ると、女優のみならず、男性陣のキャスティングからも目を離すことができない、今回の『日活ロマンポルノ』“復活劇”。下世話な話で恐縮だが、こうした妄想を膨らませることも、ロマンポルノを10倍楽しく観る方法のひとつなのだ。

 かつての邦画の土台を支え、映画界の成長における大きな役割を担ってきた日活ロマンポルノ。それが今復活することは、製作側にとっても映画を観る観客側にとっても、大げさかもしれないがエンタテインメントシーン全体にとっても意義のあることではないだろうか。今回のプロジェクトをきっかけに、日活ロマンポルノは21世紀の“エロス映画”として、新しい潮流を生み出していくかもしれない。



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