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瀬戸康史が“ナルさま”役で新境地 自身のイメージに悩んだ時期も

 高視聴率を維持し続けるNHK連続テレビ小説『あさが来た』で、日本初の女子大学設立に奔走する成澤泉役を演じる俳優の瀬戸康史ディーン・フジオカ演じる五代友厚亡き後、“五代ロス”に沈んでいた視聴者の心の隙間を埋め、“ナルさま”の愛称で親しまれる瀬戸の演技が反響を呼んでいる。ボサボサヘアーに髭をはやし、あさに頼りっぱなしなダメ男と、これまでのイメージとは異なる役どころを好演している。昨年、俳優デビュー10周年を迎え、“可愛い”“乙男”といったイメージに悩んだ時期もあったという瀬戸が、役者としての苦悩や今後の展望について語ってくれた。

◆“ナルさま”人気に実感ない 「なんだコイツは!?」と思われるような異質な存在感を意識

──『あさが来た』も終盤に差し掛かっていよいよ登場した成澤泉。ディーン・フジオカさんが演じる五代友厚亡き後、“五代ロス”に沈んでいた視聴者の心を埋めてくれる“ナルさま”として話題ですが、実感はいかがですか?
【瀬戸康史】 それがあんまりないんですよ。このところ外を歩く機会がないので、見知らぬ人から声をかけられることもなく、4月スタートのドラマ『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系)のスタッフに「ナルさま、ナルさま」って呼ばれて、ようやく「そう言われてるんだ」ってわかったくらいです。

──無精髭にボサボサ頭、そして“ふやけたワカメ“のようなヨレヨレの羽織姿で登場したときは本当に衝撃的でしたが、周囲の反響はどうですか?
【瀬戸】 やっぱり今まで演じてこなかったタイプだからか、わりと前向きな声が多いです。「ちゃんと芝居できるんだね」とか。僕も今年で活動11年目にですが、やっぱりまだまだ知っていただいていない方も多いなかで、たくさんの方に認知してもらえたのはうれしいことです。

──日本女子大学を創立した成瀬仁蔵という実在の人物がモデルで、瀬戸さんも日本女子大を訪れるなどして役作りをしてきたそうですが、ナルさまを演じるにあたってどんなことを意識していますか?
【瀬戸】 僕としては、あの時代に女子教育のために力を尽くした男がいた、ということを知ってもらいたいということがまず第一にありました。だからかなり後半からの登場ですが、成澤のことをしっかり視聴者の方に印象付けたいなと思いました。しかも、『あさが来た』の登場人物はそれぞれキャラが濃いので、埋もれちゃいけないなと。なので、見た目からして「なんだコイツは!?」と思われるような異質な存在感を意識しています。

──ナルさまのように夢を追って着るものもいとわず、風呂も入らず、食べるものも食べず。かつ家庭を顧みず、というところはどう思いますか?
【瀬戸】 そこはないです(笑)。僕は九州男児ですから、家庭は大事にします! ってまだ先の話ですが、昔から結婚願望はあったので、いつかは、ですね。

◆周りから見られる自分像と、実際の自分との違いに悩んだ

──たしかにもう結婚を語られても違和感がない年齢ですし、中身も九州男児とおっしゃる通り男っぽい。しかし見た目から「可愛い」「乙男」等々と言われ続け、4月ドラマで演じる役も“フェアリー男子”と称されています。そうした見た目と内面とのギャップに苦しんだことはないですか?
【瀬戸】 若い頃はありましたよ。周りから見られる自分像と、実際の自分との違いに悩んだり、「可愛いってなんだよ」って反発したり。それこそ見た目で逃した役もけっこうありました。見た目が若すぎるから父親役は無理だろうとか、年齢的にはもうやってもおかしくない頃だったんですけど。

──ところで瀬戸さんがデビューした当時の芸能界はいわゆるイケメンブームに沸き立っていて、新人俳優が続々とデビューした時代でした。その頃から10年続けてこられた原動力はなんだったと思いますか?
【瀬戸】 ひとつにはありがたいことに、コンスタントに仕事をいただけてたからだと思います。実際、同時期にデビューして俳優を辞めた人も多いですし……自分はすごく恵まれています。もうひとつは、一番最初の仕事(ドラマ『ロケットボーイズ』2006年 テレビ東京系)でガツンとやられたことが大きかったですね。芝居も何もわからないまま現場に入って、毎日のように怒られてたんです。「本当にダメだな」「もう福岡に帰れよ」とか。18歳で単身上京して、寂しいときにそんなこと言われて、本当に辞めようかと思ったこともありました。だけど、そのたびに長男である僕を上京させてくれた親の思いがよぎって、“いつか必ず見返してやる!”って食いしばっていました。だから今思うと、一番最初に怒ってくれたスタッフさんには感謝の気持ちしかないです。

──活動11年目に突入し、まだまだ役者人生は続きますが、今後はどんな方向へと向かっていきたいですか?
【瀬戸】 究極を言えば役者であり続けたいです。俳優を辞めていく人も多いですし、やっぱり生き残っていくのが難しい世界だからこそ、それは究極の目標。一方で演じることを軸に、表現を続けていくことが大事だと思っています。

──では最後に改めて『あさが来た』について、「五代さまとナルさまの共演シーンが観たい!」という勝手な妄想の声もあがっているようですが、いかがですか?
【瀬戸】 えっ!? いかがですかって……リアクションに困ります(笑)。そもそも史実的にどうなんですか!? でも、ディーン・フジオカさんとはまだお会いしたことがないので、別の作品で共演できたらうれしいです。

(文:児玉澄子)



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